計画都市

都市計画に基づいて非都市化地域などに 人工的に建設された都市

計画都市(けいかくとし、planned community、planned city)とは、都市計画に基づいて建設された都市。通常の都市は自律的な人の流れによって無計画に生まれて発展するが、このような「自然発生的な都市に対して、人工都市ともいわれる」[1]のが計画都市である。

世界最大の計画都市であるインドナビムンバイ
フレゼリシアの計画 (デンマーク) 1900年。1650年に設立
Partizánske スロバキア- 製靴工場と一緒に1938年に設立された典型的な計画された工業都市の例で、実質的に工場街に暮らすすべての住民が従業員に採用された。
ブラジリア建設のための採用された計画案
ISSから夜のブラジリア
ラプラタの上からの眺め、19世紀後半の計画都市
ペルセポリスの計画案


世界最大の計画都市はムンバイ近郊のナビムンバイである[2]


概要編集

計画コミュニティや新都市とも呼ばれるもので国家が主体となって創られる。新しい計画都市の典型的な住居はマンションなどの集合住宅であるか、簡単な組み立てタイプのコテージといったものが主流を占めている。

類義語としてニュータウンというものがあるが、「ニュータウン」という用語自体は、イギリスにおけるニュータウン運動new towns movement)による計画都市を指している。これはもともと既成市街地戦争とそれに伴う大火などによって一掃されたために、家屋配置(どこが誰の土地や住居であるか)が明確に判明していた市街の再建であったため、現在の計画都市や、ニュータウンとは異なるものである。

 
ニューオリンズの作製プラン 1728年

計画都市は通常の都市と違い、綿密な都市計画が作成されたのちに建設されるため、以下のような特徴がある。

  • 通常の都市と比べ、短時間で建設される。
  • 計画段階において都市のテーマと呼べるものが定められ、それに基づいて様々な形式や制限が設けられる(例としては、放射状碁盤の目にはしる道路、建築物の高さ制限など)。
  • 通常は非都市化領域に政治的判断によって構築されるため、その国の宗教軍事といった面が反映される。
  • 現代の計画都市は拡張性に優れており、交通やインフラに余裕がある場合には、フランスにあるナンシーグルノーブルのように拡大されることもある。

計画都市や新工業地帯、未開発の土地に新規に建設された都市は、その建設に明確な目的があり、その発展は行政の決定に左右されるため、人口などの自然発生的な要因には影響されない。

歴史編集

古代都市では、幹線道路に厳密なパターンを持たせる都市計画がなされている傾向が多く、特に古代ギリシャ都市から始まった[要出典]直交街路グリッドスピロコストフ[誰?]の16世紀スペインの植民都市、古代中国の長安やインド、そして約1000年間日本の首都であった平安京のように数多くの国で確認されており、ワシントンD.C.のように現代でも建設されることがある。また、ローマ帝国時代に造られた典型的な計画都市[どこ?]では、バロック様式の幾何学的な道路[要出典]レイアウトななめ通りなどが今なお残っている。

歴史家[誰?]によると、古代の計画都市の建設には建築家労働者など多くの人が携わる必要があり莫大な経済的資源を投入する必要があったため、君主の威光を示すシンボルにもなっており、その新設過程は宮殿都市の建設時の様子を表している場合が多いという。

アケトアテン
古代エジプト、ファラオ・アメンホテプ4世が紀元前14世紀半ばに計画。彼の死後に放棄されたが整然とした網状植物状の宮殿都市であった。
ペルセポリス
アケメネス時代のペルシャ帝国の新たな儀式の首都。建設はダリオ1世によって西暦512年に開始。C.アレキサンダー大王によって破壊された。

中世以降においても、植民地化の過程で新しい都市の建設が行われることがあり、このような都市の例として、ペルーベツレヘムスコットランドグレンロセスアルゼンチンラ・プラタメキシコイスタパカンクンベネズエラシウダーグアヤナなどがあり、これらは経済だけでなく政治の中心として建設された面もある[3]。世界中の首都の中には、そのようにして計画された都市が多数ある。#計画都市の首都を参照。

時代によって都市に求められる能力は変化し、計画都市はその影響をより直接的に受けるため、中世期につくられた計画都市が現代においてはその能力を十分に発揮できていなかったり、発展を阻害していたりする場合もある。

計画都市の傾向編集

近年[いつ?]、近代的な機能計画技術に基づいて計画された新都市が建設されるようになっている。これらの都市は既存の都市に隣接していることが多く、高度に専門化された衛星都市と呼べるものとなっている。都市の建設手順としては、大規模な商業施設を誘致することが一般的であり、ショッピングセンターや住宅のみならず工業地域が含まれている場合がある。

旧市街の更新編集

既存の都市を首都機能移転などによって更新されることがある。カザフスタンの首都アスタナはこれにより劇的な変化を遂げ、1997年から2014年までに都市人口は320人から820,000人に増加した。(詳しくはアスタナ参照)

計画都市の首都編集

計画都市の能力はより大規模である程発揮されるため[要出典]、一国の首都として建設される場合がある。以下は初めから首都とするべく建設された計画都市の例である。

マレーシアの連邦行政機能の中心となっているプトラジャヤも計画都市である。


なお、下記のプロジェクトは成立しなかった。

脚注編集

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  1. ^ コトバンク『計画都市』
  2. ^ National Institute of Urban Affairs (2008年6月). “Appraisal of City Development Plan Navi Mumbai”. Yumpu. p. 2. 2020年8月24日閲覧。
  3. ^ 加嶋章博「「フェリーペ2世の勅令」とウィトルーウィウスの『建築十書』における都市計画理念の相異」『都市計画論文集』第39.3号、日本都市計画学会、2004年、 859-864頁、 doi:10.11361/journalcpij.39.3.859ISSN 1348-284X2020年9月2日閲覧。“規範概念の直接的な比較は困難であるが、広場や公共的な施設の美的、衛生的、機能的な点からみた配置論理は「フェリーペ2世の勅令」において扱われる施設の配置へ適用して解決されていると言える。また、都市が異教の原住民社会に及ぼす視覚効果を強く意識した配置論理を勅令は示している。これと同等の考えは『建築十書』には見当たらないが、象徴的な都市施設でもある神殿の布置に関して非常に意図的な構図や見え方を意識しており、この配置手法と勅令における都市の配置論理には強い関連性が認められる。”

参考文献編集

関連項目編集