鋸喩経[1](こゆきょう、: Kakacūpama-sutta, カカチューパマ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵中部に収録されている第21経。

経名は「ノコギリの喩え」を意味する[2]。釈迦の教えを学ぶ者は、のこぎりによって、手足を切り落とされた時であっても、争いの世界に堕することが無いようにせよ、という教えである[3]

類似の伝統漢訳経典としては、『中阿含経』(大正蔵26)の第193経「牟梨破群那経」がある。

釈迦が、比丘モーリヤパッグナに、出家修行者の心構えについて説いていく。

構成

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内容

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日本語訳

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  • 『南伝大蔵経・経蔵・中部経典1』(第9巻) 大蔵出版
  • 『パーリ仏典 中部(マッジマニカーヤ)根本五十経篇I』 片山一良訳 大蔵出版
  • 『原始仏典 中部経典1』(第4巻) 中村元監修 春秋社

脚注・出典

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  1. ^ 『南伝大蔵経』、『原始仏典』中村、『パーリ仏典』片山
  2. ^ アルボムッレ・スマナサーラ怒りの無条件降伏 中部経典「ノコギリのたとえ」を読む』日本テーラワーダ仏教協会、2004年。ISBN 978-4902092066https://j-theravada.com/dhamma/sehonbunko/ikarinomujokenkofuku/ 
  3. ^ 矢辰夫 2004, 前書きP304.

参考文献

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  • 中村元監修 羽矢辰夫訳『原始仏典第4巻 中部経典Ⅰ』春秋社、2004年、第21経 怒りのこころと慈しみのこころー鋸喩経。ISBN 978-4393112243 

外部リンク

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