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電気音響工学(でんきおんきょうこうがく、electro-acoustics)とは、音響学の分野の一部で、狭義では、電気との変換理論やその機器を主に扱う工学である。

講堂内の音響設備

また、音響工学を、建築音響工学(architectural acoustics)と電気音響工学に大別することがある。そのような分類では、音場 (sound field) などの扱いにおいて、建築音響工学では、マイクの振動子を振動させるまでのプロセス、あるいは、スピーカなどで振動になった後のプロセス、といった音の空気伝播の変化を取り扱うが、電気音響工学では、その間にある、電子工学(エレクトロニクス[1])的に残響を付加するなど建築音響的音の要素を電気的に付加することまでもを含めて扱う。

目次

概要編集

元々の定義では、電気との変換理論やその機器を主に扱う工学であるとしたが、現在にいたっては音響と電気の関係はより濃密になっており、電気との関連を考えずに音響学を扱うことはほとんど不可能であるといってよい。現在の音響学で扱われている機器、つまり、電話ラジオテレビレコードプレイヤーテープレコーダー、拡声装置、録音再生機器翻訳装置などの音響装置、補聴器、電気聴診器電気楽器電子楽器、騒音計などの測定装置、音響測深器、魚群探知機、超音波加工機、洗濯機、など、さらに聴覚音響心理学、音場論、機械振動論などの研究過程における計測、また医療機器に至っても超音波検査など電気を利用した研究・実用が重ねられ、現在の音響学にとって欠かせない分野であり、電気音響工学の範囲として取り扱う。

現代の音響学については、デジタルオーディオプレーヤーなど音源デジタル化とそれに伴うデータ圧縮音声圧縮)、再生機器のデジタル化が急速に普及し、電気音響工学だけで扱うには不十分な部分がある。情報理論[2]をはじめとするコンピュータ科学もまた必要となっている。

脚注編集

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  1. ^ 日本語では比較的に「電気〜」という表現と「電子〜」という表現はどちらも自由に使うが、英語において後者に対応する表現(electronic〜)が無く前者で総称されていることがあり、そういった場合日本語と語感がずれてしまうことがある。
  2. ^ 情報理論のルーツは電話会社の研究所である。

参考文献編集

  • 二村忠元ほか編『電気音響工学』第1、オーム社〈現代電気工学講座 第48〉、1963年。全国書誌番号:53007686NCID BN04351421OCLC 673109829
  • 二村忠元ほか編『電気音響工学』第2、オーム社〈現代電気工学講座 第49〉、1963年。全国書誌番号:53007687NCID BN04351421OCLC 673110329

関連項目編集

外部リンク編集