高メルゲン

モンゴル帝国(大元ウルス)に仕えた女真人

高 メルゲン(こう メルゲン、生没年不詳)は、モンゴル帝国大元ウルス)に仕えた女真人の一人。

概要 編集

高メルゲンは南宋遠征などに活躍した高元長の息子で、若くからケシクテイ(宿衛)に属していた。高元長が陳朝遠征で戦死すると父の地位を継承し、兵を率いて広東の恵州に移った。この地で盗賊の譚大獠・朱珍らを平定する功績を挙げている[1]

クビライが亡くなりオルジェイトゥ・カアン(成宗テムル)が即位した翌年の元貞元年(1295年)に袁州に移り、盗賊の陀頭が州境で活動した際にはこれを討伐している。ついで南恩州でも盗賊が起こると、ふたたび兵を率いてこれを平定した。その後、袁州で亡くなり、懐遠大将軍・季陽万戸府万戸・軽車都尉・渤海郡侯の地位を追贈された[2]

脚注 編集

  1. ^ 『元史』巻151列伝38高鬧児伝,「子滅里干、初直宿衛、襲父職、領兵鎮広東、尋移戍恵州、平盗譚大獠・朱珍等」
  2. ^ 『元史』巻151列伝38高鬧児伝,「元貞元年、移戍袁州、盗陀頭以衆犯境、悉剿除之。尋広之南恩盗起、復領兵平之。還、没于袁州。贈懐遠大将軍・季陽万戸府万戸・軽車都尉・渤海郡侯」

参考文献 編集

  • 元史』巻151列伝38高鬧児伝
  • 新元史』巻147列伝44高鬧児伝