黒衣の刺客
刺客 聶隱娘
監督 ホウ・シャオシェン
脚本 ホウ・シャオシェン
チュー・ティエンウェン
原作 裴鉶『聶隱娘』
出演者 スー・チー
チャン・チェン
音楽 リン・チャン
撮影 リー・ピンビン
配給 松竹メディア事業部
公開 フランスの旗 フランス 2015年5月21日(カンヌ
日本の旗 日本 2015年9月12日
上映時間 106分(インターナショナル版)
108分(日本オリジナル・ディレクターズカット版)
製作国 台湾の旗 台湾
中華人民共和国の旗 中国大陸
香港の旗 香港(中国)
フランスの旗 フランス
言語 中国語
製作費 $14,000,000[1]
興行収入 3100万円[2] 日本の旗
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黒衣の刺客』(こくいのしきゃく、原題: 刺客 聶隱娘)は、ホウ・シャオシェン監督による2015年の台湾中国香港フランス合作の武侠映画。

目次

あらすじ編集

8世紀後半の。聶隠娘(ニエ・インニャン)が、13年ぶりに両親の元へ帰ってくる。道士の嘉信(ジャーシン)に育てられ、暗殺者としての修行を積んだ彼女には、魏博(ウェイボー)の節度使である田季安(ティエン・ジィアン)の暗殺という命令が下されている。

ある夜、何者かが季安の館に忍び入る。季安は、室内に残された玉玦の片割れを見て、幼なじみだった隠娘が自分の命を狙っているのだと悟る。

かつて、季安の養母だった嘉誠(ジャーチャン)公主の計らいにより婚約した隠娘と季安は、その証として玉玦を半分ずつ託された。しかし、田家と元家が同盟を結ぶため、2人の結婚は破談となった。隠娘に身の危険が迫っていると気づいた嘉誠公主は、双子の姉の嘉信に彼女を預けたのである。

隠娘の伯父である田興(テェンシン)は、季安の怒りを買い、国境へ左遷されることになる。その道中、隠娘一行は、元家が送りこんだ刺客たちに襲われるが、その場を通りかかった鏡磨きの青年により、窮地を救われる。

季安の妾である瑚姫(フージィ)が不意に廊下で倒れ込む。季安の館に忍び入っていた隠娘は、呪術に苦しむ瑚姫を救う。彼女は、慌てて駆けつけた季安に瑚姫の妊娠を告げ、その場をあとにする。その後、季安は、正妻の元氏(ユェンシ)が呪術師を雇い、瑚姫を苦しめようとしたのだと知る。

嘉信の元を訪れた隠娘は、季安暗殺の指令を遂行できなかったと告げる。隠娘と嘉信は一戦を交えるが、隠娘の剣術の腕前は、師匠である嘉信に引けを取らないものとなっている。隠娘は剣を収め、その場を立ち去る。嘉信は彼女の後ろ姿を呆然と見つめる。

隠娘は、新羅へ向かう鏡磨きの青年らと共に、霧深い草原の彼方へと姿を消すのだった。

キャスト編集

製作編集

撮影は中国、台湾、日本で行われ[3]、撮影期間は5年に及んだ[4]リー・ピンビンによって35mmフィルムで撮影されたが、編集はデジタルで行われた[5]

上映編集

2015年5月21日、第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にてプレミア上映された[6]。日本では、インターナショナル版で削除された忽那汐里の出演場面を復刻し、9月12日に一般公開された[7]

評価編集

Metacriticでは、28件のレヴューで平均値は80点だった[8]Rotten Tomatoesでは、96件のレヴューで平均値は7.5点、支持率は79%だった[9]

Variety』のジャスティン・チャンは「本作は、見る者を最も深く夢中にさせるホウ・シャオシェンの作品のひとつであり、ことによると彼の作品のなかで最も魅惑的な美しさを湛えたものであるかもしれない」と述べた[10]

受賞編集

映画賞 結果
2015 第68回カンヌ国際映画祭[11] 監督賞 受賞
第52回金馬奨[12] 最優秀作品賞 受賞
最優秀監督賞 受賞
最優秀撮影賞 受賞
最優秀メイク&衣装賞 受賞
最優秀音響効果賞 受賞
第19回オンライン映画批評家協会賞[13] 非英語映画賞 受賞
撮影賞 ノミネート
第19回トロント映画批評家協会賞[14] 外国映画賞 次点
第89回キネマ旬報ベスト・テン[15] 外国映画ベスト・テン 5位
2016 第50回全米映画批評家協会賞[16] 撮影賞 2位
外国語映画賞 3位
第10回アジア・フィルム・アワード[17] 最優秀作品賞 受賞
最優秀監督賞 受賞
最優秀女優賞 受賞
最優秀助演女優賞 受賞
第35回香港電影金像奨 最佳兩岸華語電影 受賞

脚注編集

  1. ^ Frater, Patrick (2015年8月10日). “Hou Hsiao-hsien’s ‘The Assassin’ To Strike China Screens”. Variety. 2015年9月13日閲覧。
  2. ^ キネマ旬報」2016年3月下旬号 70頁
  3. ^ 「黒衣の刺客」日本公開版に忽那汐里が出演、回想シーンで妻夫木聡の妻演じる”. 映画ナタリー (2015年7月6日). 2015年9月13日閲覧。
  4. ^ ホウ・シャオシェン監督、台湾映画界の未来を見据えて作った初の武侠時代劇を語る”. 映画.com (2015年9月9日). 2015年9月13日閲覧。
  5. ^ Liang, Rubing (2015年9月3日). “Interview: Hou Hsiao-hsien with Shu Qi and Chang Chen”. Film Comment. 2015年9月13日閲覧。
  6. ^ Elley, Derek (2015年5月23日). “The Assassin”. Film Business Asia. 2015年9月12日閲覧。
  7. ^ カンヌ監督賞『黒衣の刺客』忽那出演シーン、女性スタッフの「妻夫木に妻が居るなんてひどい」の声でカット”. シネマトゥデイ (2015年9月11日). 2015年9月12日閲覧。
  8. ^ The Assassin”. Metacritic. CBS Interactive. 2016年5月5日閲覧。
  9. ^ The Assassin”. Rotten Tomatoes. Flixster. 2016年5月5日閲覧。
  10. ^ Chang, Justin (2015年5月20日). “Film Review: ‘The Assassin’”. Variety. 2016年5月5日閲覧。
  11. ^ Perez, Rodrigo (2015年5月24日). “Cannes Awards Winners: Jacques Audiard's 'Dheepan' Wins Palme d’Or; Rooney Mara Ties For Best Actress With ‘Carol’”. Indiewire. 2015年9月12日閲覧。
  12. ^ 金馬奨でホウ・シャオシェン「黒衣の刺客」が最多5冠、妻夫木聡の登壇も”. 映画ナタリー (2015年11月25日). 2015年11月25日閲覧。
  13. ^ オンライン映画批評家協会賞は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が4冠”. 映画.com (2015年12月15日). 2015年12月16日閲覧。
  14. ^ The Toronto Film Critics Association names Todd Haynes’ Carol the Best Film of the Year”. TFCA (2015年12月14日). 2015年12月17日閲覧。
  15. ^ キネマ旬報ベスト・テン発表、「恋人たち」「マッドマックス」が1位に輝く”. 映画ナタリー (2016年1月8日). 2016年1月8日閲覧。
  16. ^ Awards for 2015 films by NSFC on January 3, 2016”. 全米映画批評家協会 (2016年1月3日). 2016年1月6日閲覧。
  17. ^ “浅野忠信、アジアフィルムアワードで最優秀助演男優賞を受賞しガッツポーズ”. 映画ナタリー. (2016年3月18日). http://natalie.mu/eiga/news/180215 2016年3月16日閲覧。 

外部リンク編集