GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリントカップ

FIA GTシリーズから転送)

GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリントカップは、前身はFIA GTシリーズとして2013年に主催するSROモータースポーツグループ(SRO)が、国際自動車連盟(FIA)の承認を得て始まったGTカーレースシリーズ。2014年から2019年にかけてブランパンがスポンサーとなり、2014年FIA GTシリーズはFIAの冠を取り去り、FIA管轄シリーズとしての費用を削減し[1]、2014年と2015年にブランパンスプリントシリーズ、2016年から2018年にブランパンGTシリーズスプリントカップ、2019年にブランパンGTワールドチャレンジヨーロッパと様々なシリーズ名が付けられた。このシリーズは2012年に終了した、FIA GT1世界選手権で実施されたスプリントレースのフォーマットを継続している[2]

GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリントカップ
カテゴリ GTカー
国・地域 ヨーロッパ
開始年 2013
タイヤ
サプライヤー
ピレリ
ドライバーズ
チャンピオン
サンマリノの旗 マティア・ドルディ
スイスの旗 リカルド・フェラー
チーム
チャンピオン
ドイツの旗 トレゾア・オレンジ1
公式サイト www.gt-world-challenge-europe.com
現在のシーズン

歴史

編集

2013年、FIA GT1世界選手権とFIA GT3ヨーロッパ選手権の終焉後にFIA GTシリーズが創設された。このシリーズは、ブランパン耐久シリーズ英語版と組み合わせてFIA GTワールドシリーズとなる計画だった。しかしこの計画は、2013年シーズンが始まる前に放棄された。FIA GTシリーズは、世界選手権の耐久レースで知られているFIA GT選手権(1997年-2009年)に名前は似ているが、必須であるドライバー交代を除いて、レギュレーションが全く異なる。

2014年、シリーズ名をブランパンスプリントシリーズに変更した[3]

2016年、SROはGTシリーズに統合されたスプリントシリーズとエンデュランスシリーズの両方を発表し、スプリントシリーズの名前をGTシリーズスプリントカップに変更した。

2018年、SROは米国自動車クラブによって認可された北米のGTシリーズである、ピレリ・ワールドチャレンジのプロモーション権を取得した。2018年9月29日、SROは翌年からGTシリーズアジアとGTスプリントカップの名前を変更し、北米で使用されているワールドチャレンジの名前を採用した。3つのシリーズを合わせてGTワールドチャレンジと呼ばれ、各シリーズはシリーズ名に地域を追加する(アメリカ、アジア、ヨーロッパ)。

2019年、SROはブランパンによるスポンサーシップが終了したことを発表した。

2020年、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパはGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリントカップに改名され、GTシリーズとGTシリーズ耐久カップはそれぞれGTワールドチャレンジ・ヨーロッパとGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランスカップに改名された。

レギュレーション

編集

車両はGT3マシンでレースは行われ、プロ、シルバー、プロ-アマ、アマの4カテゴリーが設置される。クラス分けはFIAが定めるドライバーグレードで、シルバーカップはシルバーグレードドライバーのみ、プロ・アマではプラチナ又はゴールドドライバーと、シルバー又はブロンズドライバーの組み合わせが求められる。アマカップは、全ドライバーがブロンズグレードであることが求められる[4]。2022年から、スプリントカップでのプロクラスはプラチナ/ゴールドの組み合わせとなる[5]

レースは1時間の時間制で、1イベント2レースが行われる。1台の車に2人のドライバーが参加し、スタートから25分から35分までの10分の間のみピットインでき、ドライバーを交代する義務がある。

歴代チャンピオン

編集

ドライバー

編集
Proカップ シルバーカップ Pro-Am トロフィー ジェントルマン トロフィー
2013年   ステファン・オルテリ
  ローレンス・ヴァントール
受賞者無し   セルゲイ・アファナーシェフ
  アンドレアス・シモンセン
  ペトル・チャロウズ
  ヤン・ストヴィチェク
2014年   マクシミリアン・ゲッツ   ヴィンセント・アブリル
  マテウス・リソウスキー
  マルク・バッセン
  アレサンドロ・ラティフ
受賞者無し
2015年   ヴィンセント・アブリル
  マクシミリアン・ブーク
  ジュールス・シムコウィアック   アレクセイ・カラチェフ
総合 シルバーカップ Pro-Amカップ Amカップ
2016年   エンツォ・イデ   ミケーレ・ベレッタ
  ルカ・プライド
  ミカウ・ブロニゼフスキー
  ジャコモ・ピッチーニ
  クラウディオ・スダネヴィッチ
2017年   ロビン・フラインス
  スチュアート・レオナルド
  ファビアン・シラー
  ジュールス・シムコウィアック
  ダニエル・キールウィッツ
  アレクサンダー・マットシュル
  スティーブン・アール
  デビッド・ペレル
2018年   ラファエル・マルチェッロ
  マイケル・メドウズ
  ニコ・バスティアン
  ジャック・マンチェスター
  ニルス・スティブナー
  マルクス・ヴィンケルホック
  ピエール・フェリギオーニ
  クロード=イヴ・ゴセリン
2019年   アンドレア・カルダレッリ
  マルコ・マペッリ
  ニコ・バスティアン
  トーマス・ノイバウアー
  濱口弘
  フィル・キーン
  フロリアン・ショルツェ
  ヴォルフガング・トリラー
2020年   ドリス・ヴァントール
  チャールズ・ワーツ
  シモン・ガシェ
  スティーブン・パレット
  エディー・チーバー3世
  クリス・フロッグガット
受賞者無し
2021年   ドリス・ヴァントール
  チャールズ・ワーツ
  アレックス・フォンタナ   エンリケ・シャベス
  ミゲル・ラモス
受賞者無し
2022年   ドリス・ヴァントール
  チャールズ・ワーツ
  ピエール=アレクサンドル・ジョン
  ユリース・ド・ポー
  ミゲル・ラモス  ディーン・マクドナルド 受賞者無し
総合 ゴールドカップ シルバーカップ ブロンズカップ
2023年   マティア・ドルディ
  リカルド・フェラー
  ニクラス・クルッテン
  カラン・ウイリアムズ
  ジョーダン・ラブ   アレックス・マリキン

チーム

編集
Proカップ シルバーカップ Pro-Am トロフィー ジェントルマン トロフィー
2013年   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT 受賞者無し   HTPグラビティ・チャロウズ   HTPグラビティ・チャロウズ
2014年   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT   フェニックス・レーシング 受賞者無し
2015年   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT   ベントレーチーム・HTP   GTロシアチーム
総合 シルバーカップ Pro-Amカップ Amカップ
2016年   チーム・WRT 受賞者無し   ケッセル・レーシング   AFコルセ
2017年   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT   HTPモータースポーツ   リナルディ・レーシング   ケッセル・レーシング
2018年   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT 受賞者無し   サンテロック・レーシング   ブーツェン・ジニオン・レーシング
2019年   AKKA ASPチーム   AKKA ASPチーム   Orange1 FFFレーシングチーム   HB レーシング
2020年   ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT   サンテロック・レーシング   Sky-ストーム・レーシング 受賞者無し
2021年   チーム・WRT   エミル・フレイ・レーシング   バーウェル・モータースポーツ 受賞者無し
2022年   チーム・WRT   AFコルセ   AFコルセ 受賞者無し
総合 ゴールドカップ シルバーカップ ブロンズカップ
2023年   トレゾア・オレンジ1   ブーツェンVDS   ハウプト・レーシングチーム   ピュア・レーシング

関連項目

編集

脚注

編集
  1. ^ GTレースの歴史と魅力 Red Bull 2017年2月2日
  2. ^ FIA GT SERIES IS GO FOR 2013”. gt1world.com. Stéphane Ratel Organisation (2013年1月10日). 2013年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月10日閲覧。
  3. ^ Archived copy”. blancpain-gt-series.com. 2013年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月30日閲覧。
  4. ^ ブランパンGTワールドチャレンジ・アジアはGT3とGT4の混走解消。韓国戦を加え計6戦に”. autosport web. 2018年12月4日閲覧。
  5. ^ GTワールドチャレンジ・ヨーロッパで2022年からクラス変更。ドライバーカテゴライズも変更へ”. autosport web. 2021年10月11日閲覧。

外部リンク

編集