GTワールドチャレンジ・アジア

GTワールドチャレンジ・アジアGT World Challenge Asia、ブランパンGTシリーズアジアおよびブランパンGTワールドチャレンジアジア)は、SROモータースポーツグループがプロモーションし、チームアジアワンGTマネジメントが主催するGTカーレースシリーズである。

GTワールドチャレンジ・アジア
カテゴリ GTカー
国・地域 アジア
開始年 2017年
タイヤ
サプライヤー
ピレリ
ドライバーズ
チャンピオン
日本の旗 ケイ・コッツォリーノ
日本の旗 木村武史
チーム
チャンピオン
マラヤ連邦の旗 トリプルエイトJMR
公式サイト www.gt-world-challenge-asia.com
現在のシーズン

概要 編集

ブランパンGTシリーズのアジア版として、2017年にブランパンGTシリーズアジアが発足した。アジアではすでにアジアンフェスティバルオブスピードの運営するGTアジアシリーズが展開していたが、ブランパンGTシリーズのブランドネームと豊富な賞金、欧州で培った運営ノウハウにより、たちまち大勢のエントラントを引き寄せた[1]。2018年シリーズではチームの輸送費サポートとして25チームに総額40万ドル(4,400万円)を支払った。またシーズン賞金総額も30万ドルだった[2]

2021年、ル・マン24時間レースを運営するフランス西部自動車クラブ(ACO)と、SROモータースポーツ・グループは、2023年のアジアン・ル・マン・シリーズ開催に向け、ACO、SRO、そしてALMEM(アジアン・ル・マン・エンデュランス・マネージメント)が協力すると発表した。また、ACOとSROの新たな取り組みに加え、多くのスポーツカーチームが求めるル・マン24時間の招待枠が、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのチャンピオン、アジアン・ル・マン・シリーズとGTワールドチャレンジ・アジアを合算したチャンピオンに与えられることになった[3][4]

2022年、日本チーム/ドライバー向けの新しい“選手権の中の選手権”である「ジャパンカップ」を組み込むと発表した。日本国内全4戦のポイントで「ジャパンカップ」を競うことになる。ジャパンカップには、プロ-アマ、アマのペアで、GT2、GT3、GT4の各車両が参加可能。さらにGTC(ランボルギーニ・ウラカン・スーパートロフェオフェラーリ・488チャレンジポルシェ・カレラカップカー)、GTX(BMW・M2 CSレーシング)が参加できる[5][6]

2023年、大中華圏から2名のドライバ―で構成されるチームに、「チャイナカップ」を設ける[7]

レギュレーション 編集

タイヤはピレリ。車両はグループGT3、またグループGT4も参戦可能。GT3とGT4は混走となる。

レースは1時間の時間制で、1イベント2レースが行われる。10分間続く必須のピットストップウィンドウの間に、ドライバーを交代する義務がある。

GT3 プロ-アマとシルバーカップでは二人一組の内、1名はアジア人でなけれなばならず、その判断基準となる国籍はパスポートのものが適用される。国際自動車連盟(FIA)が定めるドライバーグレードでは、シルバーカップはシルバーグレードドライバーのみ、プロ-アマではプラチナ又はゴールドドライバーと、シルバー又はブロンズドライバーの組み合わせが求められる。アマカップならびにGT4アジアのGT4アマは、全ドライバーがブロンズグレードであることが出場条件で、ふたりのドライバーはアジア、オーストラリア、ニュージーランドの生まれか居住者、あるいはアジア諸国のパスポートを保有していなければならない[8][9]

歴代チャンピオン 編集

ドライバー 編集

GT3総合 GT3シルバー GT3 Pro-Am GT3 Am-Am(2017)
GT3 Am(2018–)
GT4総合
2017年   ハンター・アボット   マーチー・リー
  ショーン・トン
  ハンター・アボット   ジェームズ・カイ
  ケネス・リム
  ジャン=マルク・マーリン
  フランク・ユー
2018年   マーティン・コドリッチ
  デニス・リンド
  マーティン・コドリッチ
  デニス・リンド
  濱口弘
  マルコ・マペッリ
  白坂拓也
  武田直人
  Reinhold Renger
2019年   チェ・ミョンギル   チェ・ミョンギル   ヴティコーン・イントラフヴァサック   アンドリュー・マクファーソン
  ウィリアム・ベン・ポーター
  砂子塾長
2020年 開催無し
2021年
GT3総合 GT3シルバー GT3 Pro-Am GT3 Am GT4総合 GT4 Silver-Am GT4 Am
2022年   ケイ・コッツォリーノ
  木村武史
  横溝直輝   ニック・フォスター
  H.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム
  アンドリュー・マクファーソン
  ウィリアム・ベン・ポーター
  ブライアン・リー
  安岡秀徒
  ブライアン・リー
  安岡秀徒
  大山正芳
2023年   アンソニー・シュウ・リウ   Kang Ling
  Cao Qi
  アンソニー・シュウ・リウ   Ye Bian
  Hu Yuqi
  加納政樹
  織戸学
  加納政樹
  織戸学
  小林翔
  大塚直彦

ジャパンカップ 編集

GT3総合 GT3 Pro-Am GT3 Am GT4総合 GT4 Silver-Am GT4 Am
2022年   ケイ・コッツォリーノ
  木村武史
  ケイ・コッツォリーノ
  木村武史
  植松忠雄
  内田優大
  羽田野宏明
  細川慎弥
  羽田野宏明
  細川慎弥
  大山正芳
2023年   永井宏明
  上村優太
  永井宏明
  上村優太
  辻子依旦
  山崎祐介
  加納政樹
  織戸学
  加納政樹
  織戸学
  大塚直彦
  小林翔

チーム 編集

GT3 GT4
2017年   GruppeMレーシングチーム   クラフト-バンブーレーシング
2018年   FFFレーシングチーム by ACM   BMW・チームスタディ
2019年   アブソリュートレーシング   チームiRace.Win
2020年 開催無し
2021年
2022年   トリプルエイトJMR   GTOレーシングチーム
2023年   R&Bレーシング   YZレーシング・ウィズ・スタディ

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 2016.10.20 ブランパンGTアジアの概要発表。全6ラウンド×2レースで12戦を開催へ
  2. ^ Blancpain GT Series Asia が6ラウンド、12レースからなる2018年シーズンの概要を発表
  3. ^ ACOとSROがアジアン・ル・マン開催に向け協力。GTWC王者へのル・マン招待枠提供も発表”. autosport web. 2021年11月5日閲覧。
  4. ^ SRO Motorsports to join forces with ACO and ALMEM for 2023 Asian Le Mans Series”. gt-world-challenge-asia. 2021年11月9日閲覧。
  5. ^ GTワールドチャレンジ・アジアが2022年に『ジャパンカップ』を開催。鈴鹿、富士等で全4戦を開催”. autosport web. 2021年12月15日閲覧。
  6. ^ GTワールドチャレンジ・アジアが2022年の確定カレンダーを発表。SUGO、岡山で開催”. autosport web. 2021年12月21日閲覧。
  7. ^ 2023年のGTワールドチャレンジ・アジアに大量エントリー。13メーカー43台が暫定リストに名を刻む | ル・マン/WEC | autosport web”. AUTO SPORT web (2023年5月4日). 2023年6月17日閲覧。
  8. ^ ブランパンGTワールドチャレンジ・アジアはGT3とGT4の混走解消。韓国戦を加え計6戦に”. autosport web. 2018年12月4日閲覧。
  9. ^ ABOUT”. gt-world-challenge-asia. 2021年11月9日閲覧。

外部リンク 編集