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ウィキペディアでは楽譜の表示が文字での表記法によって行えます<score>...</score>タグでのマークアップを使います。

マークアップの構文にはLilypond[注釈 1]、またはABC記譜法が使えます。参考:mw:Extension:Score

以下、Lilypond構文によるscoreタグの使い方について概説します。Lilypond構文の詳細は、LilyPond:マニュアルをご覧ください。誤りがあるページはCategory:楽譜のレンダリングエラーのあるページ(スコア表現に誤りがあるページ)に分類されます。

簡単な例
入力 <score>\relative c' {c e g c}</score>
出力
\relative c' {c e g c}
<score>\relative c' { f d f a d f e d cis a cis e aes g f e }</score>
 
<score>{ \key c \minor \time 3/4 \relative c' { f d f a d f e d( cis) a cis e aes g-. f-. e-- <c, e g>2 \fermata \bar "|." } }</score>
 

音高

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以下、各種の構文を示します。

アルファベットを打ち込むと音符が出来ます(a, b, c等)。字間はスペースで分けます。シャープは接尾辞 -is (fis, cis, gis, dis, ais, eis)、フラットは接尾辞 -es (bes, es, aes, des, ges) です。

絶対指定

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デフォルトの各音名は、中央ハ(middle C)直下の音符を示します。アポストロフィ(')1つで1オクターブ上がり、コンマ(,)1つで1オクターブ下がります。

<score>{a,, c, e, a, c e a c' e' a' c'' e'' a'' c''' e''' g''' \bar "||" aes'' bes'' gis'' dis''}</score>
 

相対指定

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相対入力を利用すると、かなり楽になります。中括弧の前に \relative を入れると、各音符は直前の音高に最も近い音高になります。最初の音符では\relativeタグの直後で指定された音高に最も近い音高になります[注釈 2]。オクターブの上げ下げには',を用います。

<score>\relative c' { d c b d' c b, d c }</score>
 

休符

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休符の音名は r です。

<score>\relative c' { f d f r }</score>
 

音価

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音価はデフォルトで直前のものと同じになります。何も入力しない最初の音符は四分音符になります。異なった音価を使用する場合、アルファベットに算用数字を添えます:全音符は1、二分音符は2、四分音符は4、八分音符は8…を添えます。

<score>\relative c' {e f <c e g>2 a'4( b c) c, d8 e f16 g a b c4. a8 e' f g, f r \autoBeamOff e d c b4 a g b-> c2.-> r4 \bar "|." }</score>
 

拍子

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\partial 4 で四分音符の弱起が出来ます。\time 3/4 で拍子記号 3/4 が出来ます。

<score vorbis="1">\relative g' { \key g \major \time 3/4 \partial 4 d e d g fis2 d4 e d a' g2 d4 d' b g fis e c' b g a g2 \fermata \bar "|." }
\addlyrics {Good mor -- ning to you, Good mor -- ning to you, Good mor -- ning dear chil -- dren, Good mor -- ning to all.</score>
}
 

なお、この譜例にあるscoreタグの引数 vorbis=1 はogg vorbisによる音声を出力します。ブラウザ等により動作しないこともあります[1]

拍子記号の省略

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音楽の例によっては、拍子記号を取り除く方が望ましいこともあるでしょう。\remove "Time_signature_engraver" というコードで実現できます。

<score>{ \new Staff \with { \remove "Time_signature_engraver" } <d' fis' a'>2 }</score>
 

演奏記号

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\fermata など音符に付ける演奏記号はたくさんあります。

{e-> f-- g-+ a-. b-^ c-_ d-!}
 

調号

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\key g \major\key c \minor で調を示すことができます(拍と調は、任意の場所で変更することができます)。なお調号があっても、黒鍵の音高を示すには、シャープ(-is)やフラット(-es)は必要です、省略するとナチュラルされたものとみなされます。

<score>\relative b {\key b \major \time 6/8 b8 cis dis e fis gis ais b c d e f \time 2/4 g a b \key aes \minor g f e d c b a g r}</score>
 

連桁

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上例に見られる通り、ソフトウェアはいまいちな場所で八分音符を連桁することがあります。自動連桁を取り消すには、a b \nobeam c ... とします。たくさんの音符に対する自動連桁を切るには、\autoBeamOff\autoBeamOn を用いることができます。逆に手動で連桁したい場合は、a b[ c d e] f とすれば bからeまでが連桁されます。

脚注

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注釈

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  1. ^ デフォルト。
  2. ^ 「最も近い」は黒鍵を無視します。

参考

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  1. ^ MediaWiki wiki 動作不良報告

文献

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関連

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