Linuxカーネル
Linuxカーネルは、Unix系オペレーティングシステムであるLinuxのカーネル。リーナス・トーバルズによって開発が開始された。ライセンスにGPL(バージョン2)を採用する自由なソフトウェアである。
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![]() Linuxカーネルの起動画面(バージョン 3.0.0) | |
作者 | リーナス・トーバルズ |
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開発元 | リーナス・トーバルズ, および多数のコミュニティーメンバー |
初版 | 1991年9月17日 |
最新版 | 5.10.10 - 2021年1月23日[1] [±] |
最新評価版 | 5.11-rc4 - 2021年1月17日[2] [±] |
リポジトリ |
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プログラミング 言語 | C言語、アセンブリ言語[3] |
対応OS | Linux |
種別 | カーネル (モノリシックカーネル) |
ライセンス | GNU General Public License v2 |
公式サイト |
www |
通常、Linuxカーネルと言えばリーナスが管理・公開している公式版(メインライン・カーネル)を指すが、Linuxディストリビューションで使用されているカーネルは、バージョンが古かったり、ベンダーが独自の改造を施してあることが多い。例えば、Androidで使用されているカーネルもそのひとつである。このような非公式のカーネルは、ベンダー側が対応すべきとしているため、Linux Kernel Mailing Listなどでは基本的に対応対象外となっている。
開発の初期には、MINIXを参考としており、影響を受けてもいるが、MINIXのコードは使用せず、ゼロから書かれた(IBM PCを端末エミュレータとして動かすためのコードから成長させたものと言われている)。
GPLを採用したことがLinuxを共有の物として開発することを推進させた、とされている。[要出典]また、Linuxの開発とインターネットの発展が時期的に一致したことも、Linuxの開発コミュニティ形成に寄与した。
また、開発に際して、よりオープンな開発体制をとり、現在バザール方式と呼ばれている、誰でもLinux Kernel Mailing Listへのバグ報告や修正、機能拡張パッチを公開でき、その中から最終的にリーナスと彼が任命したメインテナーがコーディネータとなって、公式版のLinuxカーネルの質を保っている。
対応アーキテクチャ編集
Linuxカーネルは各種命令セット (ISA) に対応している。各アーキテクチャで共有されているコードが多いため、CPUに依存した部分を変更すれば移植できるようになっている。
公式サポート編集
バージョン4.17現在。
非公式サポート編集
サポート終了編集
- バージョン2.6.26まで
- Sun-4
- バージョン3.4まで
- SPARCstation/SPARCserver series
- バージョン3.7まで
- x86 (i386)
- バージョン4.11まで
- バージョン4.16まで
出典編集
- ^ Kroah-Hartman, Greg (2021年1月23日). “Linux 5.10.10”. LKML mailing list. 2021年1月24日閲覧。
- ^ Torvalds, Linus (2021年1月17日). “Linux 5.11-rc4”. LKML mailing list. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “The linux-kernel mailing list FAQ - Why is the Linux kernel written in C/assembly?”. tux.org. 2013年6月20日閲覧。
関連項目編集
- Linux-libre - Linuxカーネルからバイナリ・ブロブを取り除いたカーネル。
- Native POSIX Thread Library
- Cooperative Linux - coLinuxとも呼ばれる。Windows上でLinuxカーネルが動作するようにしたもの。
- ローダブル・カーネル・モジュール (LKM)
- vmlinux - カーネル本体のコードを含む「カーネルイメージ」と呼ばれる特殊なファイル(その特殊性により、単なる実行ファイルではない)の慣習的な名前