LuaTeX
LuaTeX(プレーンテキストでは "LuaTeX" と表記する)は、TeX をベースとした組版システムであり、初めはLuaスクリプトエンジンが組み込まれた pdfTeX の一つのバージョンとして開発が始められた。実験が重ねられたのち、pdfTeXチームによって、pdfTeX[3][4](それ自体が、eTeX[5]の拡張であり、PDFを生成する)の後継として採用された。のちに、Omega[2]、Aleph(とりわけ多方向組版)の機能のいくつかが取り入れられた。プロジェクトはOriental TeXプロジェクトがスポンサーとなっている。
作者 | Taco Hoekwater, Hartmut Henkel, Hans Hagen |
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開発元 | Taco Hoekwater, Hartmut Henkel, Hans Hagen他 (7人のアクティブな開発者) |
初版 | 2007年 |
最新版 |
1.07.0
/ 2018年3月20日[1] |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | CWEB(C言語+WEB)[2] |
対応OS | クロスプラットフォーム |
対応言語 | 英語、日本語他(UTF-8) |
サポート状況 | 開発中 |
種別 | TeX |
ライセンス | GPL |
公式サイト |
LuaTeX home page(英語) LuaTeX-ja プロジェクト(日本語) |
バージョン
編集最初のパブリックベータは、TUG2007 in San Diegoで立ち上がった。最初の正式リリースは2009年末とすることが計画され、最初の安定版は2010年にリリースされた[6]。2012年にバージョン1.00が予定されていたが間に合わなかった[7][8][9]。バージョン1.00は2016年9月の第10回ConTeXtミーティング2016時にリリースされた。
2010年10月には、ConTeXt mark IVとLaTeX拡張パッケージ(例えば、luaotfload、luamplib、luatexbase、luatextra)の両方がLuaTeXの機能を利用している。どちらもTeX Live 2010 with LuaTeX 0.60でサポートされている。Plain TeXをサポートする仕組みも開発中である。
プロジェクトの目的
編集プロジェクトの主な目的は、すべてのインターナルがLuaからアクセスできるTeXを作成することである。TeXに迫る過程で、多くのインターナルコードが書き換えられることになる。TeXそのものの内部に新たな特徴をハードコードすることなく、ユーザ(やマクロパッケージ製作者)は自身の拡張を作成することができる。LuaTeXは、ネイティブでOpenTypeフォントをサポートする。そのうちのひとつ、Luaで書かれたものがLuaTeXチームから提供されているが、複雑なスクリプトのサポートは限定的である。2022年現在は、HarfBuzzをレンダリングエンジンとしたLuaHBTeXが使用されている。
関連するプロジェクトとして、グラフィックエンジンをTeXにもたらすMPLib(MetaPostライブラリモジュールの拡張)がある。
LuaTeXチームはLuigi Scarso、Taco Hoekwater、Hartmut Henkel、Hans Hagenから成る。
脚注
編集- ^ “CTAN: Package luatex”. 2018年6月3日閲覧。
- ^ a b 角藤亮 (2013年1月15日). “LuaTeX について”. OSS iPedia. 情報処理推進機構. 2013年5月26日閲覧。
- ^ “TeX Frequently Asked Questions - What is PDFTeX?”. 2013年5月26日閲覧。
- ^ “TeX Frequently Asked Questions - PDFTeX and LuaTeX”. 2013年5月26日閲覧。
- ^ “PDFTeX's NEWS file - news for 3.141592-1.40.0 version.” (2007年1月1日). 2013年5月26日閲覧。 “The sources of TeX, eTeX and pdfTeX have been merged into one file pdftex.web and one change file pdftex.ch.”
- ^ “LuaTeX roadmap”. 2013年5月26日閲覧。
- ^ “LuaTeX roadmap”. 2013年5月26日閲覧。 “Our current estimate is that we will provide version 1.0 in 2012 around TeX's 32th birthday.”
- ^ Hans Hagen (2009年2月24日). “The State of LuaTeX Dante 2009” (PDF). 2013年5月26日閲覧。 “We plan to release version 1.00 sometime in 2012, 30 years after TEX82, with 0.60 and 0.70 in 2010, 0.80 and 0.90 in 2011.”
- ^ “LuaTeX documentation”. 2013年5月26日閲覧。
読書案内
編集- Manuel Pégourié-Gonnard: A guide to LuaLaTeX. 2010年11月11日.
- LuaTeX development team: LuaTeX reference manual (0.70.1). 2011年5月20日.
- LuaTeX development team: LuaTeX reference manual (0.71.0). 2011年10月11日.
- 北川弘典(LuaTeX-ja プロジェクトチーム): LuaTeX-jaの開発、2011年10月22日、TeXユーザの集い 2011
外部リンク
編集- LuaTeX official site(英語)
- Wiki(英語)
- LuaTeX-jaプロジェクト(日本語)
- LuaTeX-ja の使い方(日本語)
- LuaTeX-ja パッケージ LuaTeX-jaプロジェクトチーム(日本語)