TeX
TeX[2] (テフもしくはテック[3]) は,アメリカのコンピュータ科学者、ドナルド・クヌース(Donald E. Knuth)が開発した組版システム[4][5]。またそのシステムで文書を作成する際に用いられる、レイアウトや書式などを指定するマークアップ言語[4]。ロゴはTeX。広く有志による拡張などが続けられている。
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作者 | Donald E. Knuth |
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初版 | 1978年 |
最新版 |
3.141592653
/ 2021年2月5日[1] |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | WEB |
対応OS | クロスプラットフォーム |
サポート状況 | 開発中 |
種別 | 組版処理 |
ライセンス | パーミッシブ・ライセンス |
公式サイト | TeX Users Group (TUG) home page |
概要編集
1976年、ドナルド・クヌースは自身の著書 The Art of Computer Programming の第2巻の改訂版の作業を進めようとしていた時、旧版で使われていた鉛版組版(en:Hot metal typesetting)の職人仕事の美しさが、当時の写植では再現できていないことに憤慨し、自分自身が心ゆくまで組版を制御するために開発を決意した。→#開発の経緯など
TeXの特徴編集
TeXは以下のようなメリットがある[6]。
- オープンソースソフトである。
- 出力結果がプラットフォームによらない(Linux、Mac、Windowsなどいずれも同じ出力を得られる)。
- 自動処理が多い。
- 数式の仕上がりに定評がある(#数式の表示例)。
デメリットとしては次のことが挙げられる。
- せっかく使い方を覚えても、基本的には学校の中でしか使われていない。企業の中では別のシステムしか使われておらず、TeXが使われていることは絶対に無いので、操作方法を記憶していても役に立たない。現在ではもっと効率が良い記述法を使う統合的な技術がある。[7]
ロゴと表記編集
は、正確には英語のアルファベットではなく、ギリシア文字の Τ(タウ)- Ε(イプシロン)- Χ(カイ)であり、ギリシア語: τέχνη(テクネー。「技術、芸術」)に由来している。
ロゴはE を少し下げて、字間を詰めて書く。
プレーンテキストなど、たいていの場合はそれができないし、誰かの文章中で扱われる場合のスタイルを指定する権限は作品の作者にも全く無い[注釈 1]ので、 TeX と表記する(なお、“TEX”や“Tex”と表記するのは誤り)。
発音のしかた編集
(名称をつけた作者はギリシア文字を使ったつもりなので)英語のアルファベット ⟨X⟩(エックス、/ˈɛks/)として読むのではなく、ギリシア語風に無声軟口蓋摩擦音 /x/(ドイツ語の ach-laut の ⟨ch⟩)で /tex/ と発音するのが本来である[8]。TeXbook では、そのように正しく発音するとコンピュータの端末(のCRTディスプレイ)が、呼気でちょっと曇る、と冗談が書かれている(つまり、その発音が呼気を伴うということを冗談めかして指摘している)。英語においては、多くの方言で音素 /x/ が存在せず代わりに /k/ が使われること、τέχνη に由来する英語: technical が /ˈtɛk.nɪk.əl/ と読むことから /ˈtɛk/ と読まれる。ドイツ語では /ɛ/ が前舌母音であることから ich-laut の発音になり、/ˈtɛç/ である。日本ではどれもカタカナで表現するのが難しいため「テック」ないし「テフ」と書かれる。ドイツ語の ⟨ch⟩ をハ行で表現することもあるので間違いとは言い切れないものの、あえてローマ字で書くなら ⟨hu⟩ であり、日本語の「ファ行のフ」である無声両唇摩擦音 /ɸ/(ローマ字で ⟨fu⟩)ではない。TeXbookの邦訳出版など、日本での普及に大きく関与したアスキーで編集者だった鈴木嘉平によれば、アスキー社内では「テック」と読んでいた。先輩編集者によれば、(fuで発音する)「テフ」ではないとはっきり書いておかなかったのが原因で、日本には「テフ」が広まってしまった、という[9]。[注釈 2]
仕様編集
TeXはマークアップ言語を使用している。つまり文章そのもの(テキスト)と文章の構造を指定する命令(コントロールシーケンス)が記述されたテキストファイルを読み込み、そこに書かれた命令により文章を組版し、組版結果を DVI 形式のファイルに書き出す。DVI 形式とは、装置に依存しない (device-independent) 中間形式のことである。処理系は多機能で、チューリング完全である。
DVIファイルには紙面のどの位置にどの文字を配置するかといった情報が書き込まれている。実際に紙に印刷したりディスプレイ上に表示したりするためには、DVI ファイルを解釈する別のソフトウェアが用いられる。DVI ファイルを扱うソフトウェアとして、各種のビューワや PostScript など他のページ記述言語へのトランスレータ、プリンタドライバなどが利用されている。
組版処理については、行分割およびページ分割位置の判別、ハイフネーション、リガチャ、およびカーニングなどを自動で処理でき、その自動処理の内容も種々のパラメータを変更することによりカスタマイズできる。数式組版についても、多くの機能が盛り込まれている。TeX が文字などを配置する分解能は 25.4/(72.27 × 216) mm(約 5.363 nm、4,736,286.72 dpi)である。
TeX の扱う命令文の中には、組版に直接係わる命令文の他に、新しい命令文を定義するための命令文もある。こうした命令文はマクロと呼ばれ、TeX ユーザー独自の改良により、種々のマクロパッケージが配布されている。
比較的よく知られている TeX 上のマクロパッケージには、クヌース自身による plain TeX、一般的な文書記述に優れた LaTeX、数学的文書用の AmS-TeX などがある。一般の使用者は、TeXを直接使うよりも、TeXに何らかのマクロパッケージを読み込ませたものを使うことの方が多い。
TeXの用途を拡張したマクロパッケージとして、他に次のようなものがある。
- BibTeX - 参考文献リストの作成に用いる。
- SLiTeX - プレゼンテーション用スライドの作成に用いる[10]。
- AmS-LaTeX - 数学的な文書の記述に強い AmS-TeX の機能と LaTeX の機能を併せ持つ[11][12]。
- XϒMTeX - 化学構造式の描画に用いる[13][14]。
- MusiXTeX - 楽譜の記述に用いる[15][16]。
TeXとそれに関連するプログラム、およびTeXのマクロパッケージなどは CTAN(Comprehensive TeX Archive Network、包括 TeX アーカイブネットワーク)[17]からダウンロードできる。
補足編集
TeX および METAFONT は、クヌース自身が提唱する文芸的プログラミング (Literate Programming) の「ドキュメンテーションを主とし、コードはそれに付随する」スタイルによる大規模なプロジェクトの一例でもある。クヌースによる文芸的プログラミングのためのシステム WEB の tangle により、文芸的な「プログラム」の中から Pascal で書かれているコード部分が取り出され、コンパイルできるように編集し直されて何らかの Pascal の実装により処理される[注釈 3]。同様にWEB の weave を通して得られるドキュメントを書籍にしたものが TeXbook と METAFONTbook である。Pascalが使われているのは開発にとりかかったのが古く、C言語が広く一般的になる以前だったからである。近年ではC言語をターゲットとした WEB である WEB2C が使われることも多い。
数式の表示例編集
たとえば
-b\pm \sqrt{b^2 -4ac} \over 2a
は以下のように表示される。
また、
f(a,b)=\int_a^b \frac{1+x}{a+x^2 +x^3} \, dx
は以下のように表示される。
TeXの日本語化編集
日本語組版処理のできる日本語版のTeXおよび LaTeXには、アスキーによる pTeX および pLaTeX と、NTT の斉藤康己による NTT JTeX[注 1]および磯崎秀樹による NTT JLaTeX などがある。
TeXの日本語対応において技術的に最も大きな課題は、マルチバイト文字への対応である。pTeX(および前身の日本語TeX)は、JIS X 0208 を文字集合とした文字コード(ISO-2022-JP、EUC-JP、および Shift_JIS)を直接扱う。DVI フォーマットは元々16ビット以上の文字コードを格納できる仕様が含まれていた。しかしオリジナルの英語版では使われていなかったため、既存プログラムの多くは pTeX が出力する DVI ファイルを処理できない。またフォントに関係するファイルフォーマットが拡張されている。これに対して NTT JTeX は、複数の1バイト文字セットに分割することで対応している。たとえば、ひらがなとカタカナは内部的には別々の1バイト文字セットとして扱われる。このためにオリジナルの英語版からの変更が小さく、移植も比較的容易である。ファイルフォーマットが同じなので英語版のプログラムで DVI ファイル等を処理することもできる。しかし後述するフォントのマッピングの問題があるため、実際には多くの使用者が NTT JTeX 用に拡張されたプログラムを使っている。
使用する日本語用フォントについては pTeX が写研フォントの使用を、NTT JTeX が大日本印刷フォントの使用を前提としており、それぞれフォントメトリック情報(フォントの文字寸法の情報)をバンドルして配布している。しかし有償であるこれらのフォントのグリフ情報を持っていなくても、画面表示や印刷の際に使用者が利用できる他の日本語用フォントで代用することができる。つまり写研フォントや大日本印刷フォントのフォントメトリック情報を用いて文字の位置を固定し、画面表示や個人ユースの安価なプリンタによるプレビュー印刷には他の日本語用フォントを用い、業者などによる最終的な出力では商用フォントを使用して目的の仕上がりを得る、といったことも可能である。このため日本語化された TeX 関係プログラムのほとんどは、画面表示や印刷で実際に使うフォントを選択できるように、フォントのマッピング(対応付け)を定義する機能を持っている。
歴史的には、アスキーが日本語 TeX の PC-9800 シリーズ対応版を販売したために個人の使用者を中心に普及した。一方、NTT JTeX は元の英語版プログラムからの変更が比較的小さいという利点を受けて、Unix系OSを使う大学や研究機関の関係者を中心に普及した。
しかし現在では次に挙げる理由から、日本語対応 TeX として pTeX が使われていることが多い。
TeXによる組版の作業工程編集
TeX による組版の作業工程は、通常次のようになる。
- 文章に組版用命令文を織り込んだテキストファイルである、tex ファイルを作成する(テキストエディタなどで)。
- OS のコマンドラインから “
tex FileName.tex
” などと入力して TeX を起動し、DVI ファイルを生成させる。- ソースファイルにエラーがあれば、修正して再度 TeX を起動する。
- DVI 命令文を解するソフトウェア(DVI ウェア)を用いて組版結果を表示し、確認する。
この間、作業工程が変わるたびにそれぞれのプログラムを切り替えたり、扱う文書が大きいと章ごとにソースファイルを分割して管理したりと、比較的煩雑な作業を伴う。そのため、この工程に係わる各種のプログラムやソースファイルの管理を一元的に行う TeX 用の統合環境(TeXworks や TeXShop など)がいくつか作成されている。
開発の経緯など編集
1976年、スタンフォード大学で教授をしていたドナルド・クヌースが自身の著書 The Art of Computer Programming の第2巻の改訂版の作業を進めようとしていた時、旧版で使われていた鉛版組版(en:Hot metal typesetting)の職人仕事の美しさが、当時の写植では再現できていないことに憤慨し、自分自身が心ゆくまで組版を制御するために開発を決意した。
クヌースはまず、伝統的な組版およびその関連技術に対する広範囲にわたる調査を行い、その調査結果を取り入れることで、商業品質の組版ができる、柔軟で強力な組版システムを開発した。そして、技術と同時に芸術をも意味する言葉であるテクネー(τέχνη)にあやかって「TeX」(テフあるいはテック[注釈 5])と名付けられた[24]。
当初の開発は本業である研究や教育の合間仕事であったが、クヌースには1978年に1年間のサバティカルがあったのでその1年間これの開発に集中して完成させるつもりであった。しかし実際には、同年に初版をリリースしたものの、その後も改訂を続けることとなった。最終的に、後述する「完成版」の系列であるバージョン3を最初にリリースできたのは、実に1989年のことであった。 TeXを他人が改造したり拡張したりした場合について、それを直接配布することをクヌースは許しておらず、change fileというメカニズム(※)を利用して差分を添付する、という形で行わなければならない。
- ※当時まだ diff と patch が一般的に広く使われていなかったので、クヌース自身が「change file」も開発した。
このような制限があるので、いわゆる「バザールモデル」としてはあまりよろしくないが、「オープンソースの定義」では(そのような制限との妥協の産物である)第4項により、差分等を添付した再配布を許しているならば、派生物の配布にそのような制限があってもよい、ということになっているため、一応「オープンソースの定義」には合致している。
開発期間が長くなった理由の一つに、クヌースが徹底的にバグを探して潰していたから、ということも挙げられる。どのようなバグを修正したかということも記録しており、ある時期までのものについて解説と一覧が『文芸的プログラミング』の第10章と第11章に収録されている。そのため、残っているバグは少ないだろうとして、ジョーク好きのクヌースが、バグ発見者に対しては前回のバグ発見者の2倍の懸賞金を掛けている。この賞金は小切手(クヌース賞金小切手)で払われ、貰った人は換金せず記念に置いておくので、結局クヌースの出費はほとんどないという(とはいえ、やめておけば良かった、というように取れることも書いている)。
- バージョン番号のお遊び
クヌースはTeXのバージョン3 を開発した際に、これ以上の機能拡張はしないことを宣言した。その後は不具合の修正のみがなされ、バージョン番号は 3.14, 3.141, 3.1415, … というように付けられている。これは更新の度に値が円周率に近づいていくようになっていて、クヌースの死の時点をもってバージョン π として、バージョンアップを打ち切るとのことである[注 3]。
クヌースはTeXの開発と同時に、TeXで利用するフォントを作成するためのシステムである METAFONT も開発した。こちらのバージョン番号は 2.71, 2.718, 2.7182, … というように、更新の度に値がネイピア数に近づいていくようになっている[注 4]。さらにクヌースは METAFONT を使って、欧文フォント Computer Modern も設計(デザイン)した。Computer Modern(cmと略されることもある)にはクヌース自身の欧文フォントに対する美的感覚が反映され、全くのプレーンな TeX ではデフォルトのフォントであるが、現在の多くの利用者は Times など伝統的な定番フォントを使うよう設定していることも多い。
GUI 環境とTeX編集
GUI は PC の普及に役立ったが、それとともにTeXなどのコマンドラインインタプリタに不慣れな PC 利用者が増加したので、GUI に特化した TeX用統合環境が、 LyX[25] などいくつか作成されている。
関連ソフトウェア編集
- DVI ウェア
- xdvi/xdvik, dviout for Windows, Dvips(k), dvipdfm / DVIPDFMx など。
- TeX 文書の文献管理のための BibTeX や索引作成のための MakeIndex[26]。
- 機能拡張版 TeX
- Unicode をベースとした多言語拡張版 TeX
- Kile, TeXShop[30][31], EasyTeX[32], WinShell などの統合環境や、TeXmacs[33][34], LyX などの GUI フロントエンド。
- TeX Live[35][36]や teTeX[37][38]などの TeX 配布形態や、mimeTeX[39][40]などの TeX サブセット。
- Textext[41]、InkLaTeX[42]などの Inkscape への TeX プラグイン。
- KETpic - Maxima 上、Scilab 上、Mathematica 上、および Maple 上で TeX 描画コードである tpic specials を生成するマクロパッケージ
- MathType version 6.5 以降では、Microsoft Word 上に書かれた TeX の命令文を直接数式に変換できるようになった。現時点では PowerPoint 上での TeX の命令文による直接的な数式編集はできない。
コミュニティ編集
この節の加筆が望まれています。 |
有名な TeX コミュニティの一つは TeX Users Group (TUG) であり、TUGboat[43] や The PracTeX Journal[44] (TPJ) を出版している。Deutschsprachige Anwendervereinigung TeX[45] はドイツの大きなユーザーグループである。tex.stackexchange.com[46] は TeX ユーザーのための質問・回答サイトである。
TeX ユーザの集いは、日本で2009年以降毎年開かれている TeX の研究集会であり、TeX や組版・出版など関する知見の共有や、TeX ユーザーの相互交流を目的としている[47][48]。ただし2013年は、TUG 2013 が東京で開催され、TeX ユーザの集いは開催されなかった[49]。
脚注編集
補足編集
- ^ NTT JTeX は千葉大学の櫻井貴文によって UNIX システムに移植され、メンテナンスされている。現在、「Software by Takafumi SAKURAI」で公開されている。
- ^ 各 DVI ウェアの間には DVI ファイルの解釈・表示について互換性がない場合がある。特に、ある DVI ウェアに依存したパッケージをソースファイルに用いるなどして、その DVI ウェア用の専用命令文 (special) を埋め込んで作成した DVI ファイルは、当然ながらその専用命令文を解釈可能な DVI ウェアでなければ画面表示・印刷などが正しくできない。
- ^ 2021年2月現在のバージョンは 3.141592653 である。
- ^ 2021年2月現在のバージョンは 2.71828182 である。
- ^ 「製作者のドナルド・クヌースにより要請されている。」「だからその要請に従って、他の言語の記述ルールを破壊してもきっといいのだろう」と考えてしまうことがとんでもない間違いである。
当たり前だが、各言語には言語の書記ルールがある。また、どんな言語の中の、どんな名称でも、書き手がスタイルを決定する。文章で書かれる対象の製品の作者が、「オレの製品名だけはボールドで書け」とか「オレの製品の表記の活字はサンセリフを使え」などと指定する権限は全く無い。とんだ勘違いである。たとえあるタイ人が「オレの製品だけはタイ文字で書いてくれ」と言おうが、たとえば中国人なら漢字で書くし、イギリス人なら英語のアルファベットで書く。たとえば誰かが「オレの製品だけはキリル文字で書いてくれ」と言おうが、タイ人はタイ文字で表記するし、イギリス人は英語のアルファベットで書く。世界では様々な言語を母語としている人がおり、文章中で書くスタイルや、どんな文字で表記するかは、書く側が決めることである。ましては、ある文字だけ何割だけ下げてくれとか、何割だけ上げてくれ、などという要請をしては絶対にいけない。そんなことをしたら世界中の言語の書記体系が破壊されてしまう。それを許したら、「2文字目だけは5行上に表示し、4文字目だけは3行下の6センチ右に表示するようにしてくれ」とか、とんでもない要請をする者が現れる。
企業などが用いている商業用のロゴと、文章中で使われる名称は区別しなければならない。ロゴの場合はパッケージに印刷する場合など、製作者側が自分でロゴを用意して、自分で費用をかけて、自製品のパッケージに刷り込む。費用はあくまで製作者が負担する。どんな理由であれ、ユーザ側に負担を押し付けてよいものではない。 - ^ 当たり前だが、大切なことを書いておかない編集者が悪い。さらに最初に「テック」ではなく「テク」と表記を割り当てて、その表記をはっきりと説明しておけば、その後はその表記で使えた。コンピュータ用語は文字数が少ない表記が好まれる。いずれにせよ外国語のカタカナ表記というものは、どれも、原語の発音を完全に音を再現しているわけではないので、若干の選択の余地はあり、最初に関わった人はどの表記にするか、方向性をある程度決めることができるのに、それをしなかったのは明らかに落ち度である。
- ^ 大規模なコードのため、多くの Pascal 実装において1個以上のバグを見つけている、ともいわれる
- ^ TeXを使用しているといってもLaTeXを利用している、という場合がある。ちなみに、wikipedia上の数式は、Wikipediaサーバ上のLaTeXでSVG画像に変換しているものである。
- ^ 実は、ギリシア語のτέχνηをカタカナ表記する時は「テクネー」と書くので、本当は日本語では「テク」と書いてもよい。「テック」というカタカナ表記は、ついつい英語式の発音に引きずられているのに、それを自覚していない表記のしかたである。
出典編集
- ^ “CTAN: Package TeX”. CTAN. 2021年2月21日閲覧。
- ^ 本来なら「テフ」と、カタカナで項目を立てても良い。[1]。ウィキペディアでは、本来ならロゴで項目を立ててはいけない。この項目を立てた人が勘違いをしている。
- ^ [2]
- ^ a b IT用語辞典 e-word【TeX】
- ^ bit 編集部 『bit 単語帳』共立出版、1990年8月15日、155頁。ISBN 4-320-02526-1。
- ^ 『LaTeX2ε美文書作成入門』技術評論社、11月27日 2020、p.1頁。
- ^ 「僕が TeX を使うのを辞めた3つの理由」[3]
- ^ Knuth 1984, p. 1, Ch. 1: The Name of the Game.
- ^ Talpa memorandum: TeXはテック
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for slides, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ AMS-LaTeX — American Mathematical Society
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for amslatex, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ XyMTeX 化学構造式描画システム
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for XyMTeX, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ Werner Icking Music Archive: MusiXTeX Files
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for MusiXTeX, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ the Comprehensive TeX Archive Network
- ^ ptexlive Wiki
- ^ ptetex—teTeX 用日本語パッチ集
- ^ ptetex Wiki
- ^ W32TeX(日本語)
- ^ dviout/dviprt 開発室 — Oshima Laboratory
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for dviout, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ Knuth 1984.
- ^ LyX
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for MakeIndex, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for etex, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for Omega, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for aleph, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ TeXShop — Richard Koch
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for TeXShop, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ TeX 入門 #EasyTeX — 中川 仁
- ^ Welcome to GNU TeXmacs (FSF GNU project)
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for TeXmacs, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ TeX Live — TeX Users Group
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for texlive, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ The teTeX Homepage
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for teTeX, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ mimeTeX quickstart
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for mimeTeX, Ctan Edition(Ring Server によるミラーリング)
- ^ Textext — Pauli Virtanen
- ^ Inkscape de LaTeX
- ^ TUGboat - Communications of the TeX Users Group
- ^ The PracTeX Journal home page
- ^ Dante e.V.
- ^ tex.stackexchange.com
- ^ TeX ユーザの集い2009
- ^ TeX ユーザの集い2015
- ^ TUG 2013 - TeX Users Group
参考文献編集
- 奥村晴彦 『LaTeX2ε 美文書作成入門』(改訂第7版)技術評論社、2017年。ISBN 978-4774187051。
- 大野義夫 編 『TeX 入門』共立出版、1989年。ISBN 978-4320024885。
- Knuth, Donald Ervin (1984), The TeXbook, Computers and Typesetting, A, Reading, MA: Addison-Wesley, ISBN 0-201-13448-9
関連項目編集
外部リンク編集
- Don Knuth's Home Page
- TeX Users Group (TUG) home page
- the Comprehensive TeX Archive Network (CTAN)
- TeX Wiki - TeX に関する日本語ウィキサイト