Red Hat Enterprise Linux

レッドハット社によって開発、販売されている業務向けのLinuxディストリビューション

Red Hat Enterprise Linux(レッドハット・エンタープライズ・リナックス)、略してRHEL(レル)とは、レッドハット社によって開発、販売されている業務向けのLinuxディストリビューション

Red Hat Enterprise Linux
RHEL 8 Desktop.png
RHEL 8のGNOME Shell 3.28 デスクトップ
開発者 レッドハット
OSの系統 Unix系,Linux
ソースモデル オープンソース
最新安定版
8: 8.2 / 2020年4月28日(7か月前) (2020-04-28
7: 7.9 / 2020年9月29日(2か月前) (2020-09-29
6: 6.10 / 2018年6月19日(2年前) (2018-06-19
5: 5.11 / 2014年9月16日(6年前) (2014-09-16
パッケージ管理 RPM
カーネル種別 ハイブリッドカーネル
既定のUI GNOMEKDE
ライセンス GPL及びその他のライセンス
ウェブサイト www.redhat.com/ja/technologies/linux-platforms/enterprise-linux
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サポート体制編集

RHELは、リリースされてから 10年間はRed Hatにより、セキュリティアップデートを含めた公式サポートを受けることができる[1]。ただし、RHEL 3, 4 は8年目以降最後の3年間は別契約が必要。また、RHEL 5, 6 はセキュリティアップデート終了後3年間はダウンロードすることができる。

新規のリリースは、2年程度ごとに行われるとされている。

RHELのライセンス料金は無料で、関連したサービス(バイナリの配布、アップデート、サポート、特許訴訟からの保護)に対して料金を支払うサブスクリプション契約となっている。 契約期間中には追加料金を支払うこと無しにアップグレードおよびダウングレードを自由に行うことができる。 バイナリパッケージを入手するためにはサブスクリプション契約が必要だが、ソースコードはレッドハットのFTPサイトで公開されている。 サブスクリプションの種類は、RHELの種類とサポート時間(8時間または24時間)、サポート期間(1年または3年)の組み合わせによりさらに細かく分かれている。

また、レッドハットはRHELの運用技術のトレーニングを提供している。運用技術者の認定資格として RHCSA、RHCA、RHCSS、RHCDSといった資格を提供している。詳細は レッドハット#認定資格

バリエーション編集

RHELにはいくつかの種類があり、バージョン4まではRed Hat Desktop(デスクトップ用途向け)、WS (ワークステーション用途向け)、ES (エントリークラスのサーバ向け)、AS (比較的大規模なサーバ向け)の4種類のバリエーションが存在した。 バージョン5はDesktop、base server、Advanced Platformの3種類となった。 バージョン6はClient、Serverの2種類に、必要に応じてAdd-onを別途追加する。

RHELは、Red Hat Linux (RHL)に由来するディストリビューションであるが、Red Hat Linuxと比較して、リリースサイクルはしっかりと維持・管理されている。現在は、Fedoraの成果を活用している。

  • Red Hat Linux 6.2 → Red Hat Linux 6.2E
  • Red Hat Linux 7.2 → Red Hat Enterprise Linux 2.1
  • Red Hat Linux 9 → Red Hat Enterprise Linux 3
  • Fedora Core 3 → Red Hat Enterprise Linux 4
  • Fedora Core 6 → Red Hat Enterprise Linux 5
  • Fedora 12 / 13 → Red Hat Enterprise Linux 6
  • Fedora 19 / 20 → Red Hat Enterprise Linux 7
  • Fedora 28 → Red Hat Enterprise Linux 8

の関係にある。

CentOSScientific LinuxStartCom LinuxWhite Box Enterprise Linuxなどは、レッドハットが公開しているソースコードを元にした無償で利用できるLinuxディストリビューションであり、RHELとの互換性を目標としている。その他、Oracle Linux は RHEL をベースに独自のカーネルを搭載している。

リリースバージョンの経歴編集

[2]

バージョン コードネーム リリース日 サポート期限 カーネルバージョン
Red Hat Linux 6.2E Zoot 2000年3月27日
Red Hat Enterprise Linux 2.1 Pensacola (AS)
Panama (ES)
2002年3月23日 2009年5月31日 2.4.9
RHEL 2.1 Update 1 2003年2月14日
RHEL 2.1 Update 2 2003年3月29日
RHEL 2.1 Update 3 2003年12月19日
RHEL 2.1 Update 4 2004年4月21日
RHEL 2.1 Update 5 2004年8月18日
RHEL 2.1 Update 6 2004年12月13日
RHEL 2.1 Update 7 2005年4月28日
Red Hat Enterprise Linux 3 Taroon 2003年10月22日 2010年10月31日(標準)
2014年1月30日(延長)
2.4.21
RHEL 3 Update 1 2004年1月16日
RHEL 3 Update 2 2004年5月18日
RHEL 3 Update 3 2004年9月3日
RHEL 3 Update 4 2004年12月21日
RHEL 3 Update 5 2005年5月20日
RHEL 3 Update 6 2005年9月28日
RHEL 3 Update 7 2006年3月15日
RHEL 3 Update 8 2006年7月20日
RHEL 3.9 (旧表記: Update 9) 2007年6月11日
Red Hat Enterprise Linux 4 Nahant 2005年2月15日 2012年2月29日(標準)
2017年3月31日(延長)
2.6.9
RHEL 4 Update 1 2005年6月9日
RHEL 4 Update 2 2005年10月5日
RHEL 4 Update 3 2006年3月7日
RHEL 4 Update 4 2006年8月10日
RHEL 4.5 (旧表記: Update 5) 2007年5月1日
RHEL 4.6 (旧表記: Update 6) 2007年11月15日
RHEL 4.7 (旧表記: Update 7) 2008年7月24日
RHEL 4.8 (旧表記: Update 8) 2009年5月18日
RHEL 4.9 (旧表記: Update 9) 2011年2月16日
Red Hat Enterprise Linux 5 Tikanga 2007年3月14日 2017年3月31日(標準)
2020年11月30日(延長)
2.6.18
RHEL 5.1 2007年11月7日
RHEL 5.2 2008年5月21日
RHEL 5.3 2009年1月20日
RHEL 5.4 2009年9月2日
RHEL 5.5 2010年3月30日
RHEL 5.6 2011年1月12日
RHEL 5.7 2011年7月21日
RHEL 5.8 2012年2月21日
RHEL 5.9 2013年1月8日
RHEL 5.10 2013年9月30日
RHEL 5.11 2014年9月16日
Red Hat Enterprise Linux 6 Santiago 2010年11月10日 2020年11月30日(標準)

2024年6月30日(延長)

2.6.32
RHEL 6.1 2011年5月19日
RHEL 6.2 2011年12月6日
RHEL 6.3 2012年6月20日
RHEL 6.4 2013年2月21日
RHEL 6.5 2013年11月21日
RHEL 6.6 2014年10月14日
RHEL 6.7 2015年7月22日
RHEL 6.8 2016年5月10日
RHEL 6.9 2017年3月29日
RHEL 6.10 2018年6月19日
Red Hat Enterprise Linux 7 Maipo 2014年6月10日 2024年6月30日 3.10.0
RHEL 7.1 2015年3月5日
RHEL 7.2 2015年11月19日
RHEL 7.3 2016年11月3日
RHEL 7.4 2017年7月31日
RHEL 7.5 2018年4月10日
RHEL 7.6 2018年10月30日
RHEL 7.7 2019年7月28日
RHEL 7.8 2020年3月31日
Red Hat Enterprise Linux 8 RHEL 8.0 Ootpa 2019年5月7日 2029年5月 4.18
RHEL 8.1 2019年11月5日
RHEL 8.2 2020年4月28日
状況
    サポート終了
    サポート中

バージョンの読み方として、旧表記で RHEL 4 Update 5 だったものは、新しい表記で 4.5 と呼ぶようになっている。

派生版編集

 
Red Hat 系統樹

CentOS/RHEL派生版一覧に掲載され、パッケージ管理等が同様のもの

配布版 説明
Asianux Red Hat Enterprise Linux派生。タイアジア5ヵ国の企業が共同開発。前身はMIRACLE LINUXRed Flag Linux英語版Haansoft Linux(韓国製)。
CentOS Red Hat Enterprise Linuxの無償版。
ClearOS英語版 Small Business Server. File, Print, Messaging, UTM, VPN.
Fermi Linux LTS Scientific Linuxの前身。フェルミ国立加速器研究所の研究施設に特有のソフトウェアを追加[3]
MIRACLE LINUX 商用、Oracle対応、日本製。Asianuxへと移行。
Oracle Linux Oracle が Oracle 製品に最適化した Unbreakable Enterprise Kernel(UEK)を採用。
Red Flag Linux英語版 紅旗Linux中国製。Asianux へと移行。
Rocks Cluster Distribution英語版 RHEL(初期版)とCentOS(最近の配布版)より派生。
Scientific Linux Fermi Linuxの後継。Red Hat Enterprise Linux から派生。
SME Server英語版 CentOSから派生。

その他RPM系編集

その他RPM系派生版一覧に掲載

配布版 説明
CAOS Linux英語版 (複数の系列) Red Hat Enterprise Linux派生ディストリビューションも参照。

その他の派生版編集

開発停止編集

脚注編集

[脚注の使い方]

外部リンク編集

関連項目編集