WebP
WebP(ウェッピー)は、米Googleが開発しているオープン標準の静止画像フォーマット。ファイルの拡張子は「.webp」。
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拡張子 | .webp [1] |
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MIMEタイプ | image/webp [1][2] |
マジック ナンバー | WEBP |
開発者 | |
種別 | 画像ファイルフォーマット |
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開発元 | |
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初版 | 2010年9月30日 |
最新版 |
1.3.0
/ 2023年1月13日[3] |
プログラミング 言語 | C言語 |
対応OS | Unix系, macOS, iOS, Windows, Android |
種別 | 画像圧縮コーデック |
ライセンス | BSDライセンス |
公式サイト | WebP Home |
概要編集
2010年9月30日に仕様が公表され、オープンソースの各種ツールと共に提供が開始された。
ウェブサイトのトラフィック量軽減と表示速度短縮を目的としており、インターネットのWebページで広く使われている非可逆圧縮のJPEGや可逆圧縮のGIF、PNGの置き換えを意図する規格である。JPEGとは異なり、非可逆圧縮でもアルファチャンネルを扱える。
画像圧縮については動画規格WebMのベースであるVP8ビデオコーデックの技術を利用しており[4]、コンテナ形式としてRIFFを採用している[5]。コンテナの部分を除くと、非可逆のWebPは1フレームのWebMである。
WebPの最大ピクセル数は16383x16383ピクセル[6]。非可逆のサンプリングファクタはYCbCr 4:2:0のみ。
ICCプロファイル、XMPメタデータ、アニメーションには対応したが、CMYKカラーモデルには対応していない。3D画像には将来対応する予定[7]。
発音については公表時にGoogleは「Did you know? WebP is pronounced "weppy"」(WebPは"weppy"と発音する)と説明したことにより[8]、ウェッピーとなった[9]。なお、その説明は2012年には残っていない[10]。
評価編集
Googleの示した事例では、ファイルサイズは非可逆圧縮モードで(同一画像、同等画質の)JPEGと比較して25-34%小さくなり、可逆圧縮モードでPNGと比較して28%小さくなるとしている。また22%のファイルサイズ増加でアルファチャネルを追加できるとしている。可逆圧縮は、エンコードはPNGよりも時間がかかるが、デコードはPNGよりも高速であると主張している[11]。一方、非可逆圧縮では、2013年10月に行われたMozillaの比較調査で、旧来のJPEGと大して変わらないという結果となった[12]。
対応環境編集
OS編集
- Android - 非可逆圧縮は 4.0 以降、可逆圧縮は 4.3 以降[13]
- Microsoft Windows 10 Creators Update以降
- macOS - Big Sur 以降
- iOS - 14 以降
ウェブブラウザ編集
- Google Chrome
- Mozilla Firefox 65以降
- Microsoft Edge
- Opera
- Safari 14以降
ビューアー編集
エディター編集
- Adobe Photoshop (23.2以降[14])
- GIMP (2.10.0以降[15])
コンバーター編集
- Google Official WebP Tools
- Squoosh
- ImageMagick
- XnConvert
- Romeolight WebPconv
- Advanced Batch Image Converter
- PicWish
- Bandisoft Honeyview
ライブラリおよびプラグイン等編集
- Squoosh CLI - Google製の画像圧縮コマンドラインインターフェース
- WebPJS - JavaScriptによるWebPライブラリ
- WebP QuickLook Plugin - macOSのQuickLook 用プラグイン
- Weppy - OS Xのウェブブラウザ向けのプラグイン
- ifwebp.spi - WebPファイルを表示するSusieプラグイン
- WebP Codec for Windows[リンク切れ] - Windows Imaging Component (WIC) に準拠したコーデック。導入することでWIC対応の各種ソフトウェアにてWebP画像の表示が可能になる。現在のところ[いつ?]デコードのみの対応でエンコードには今後対応する予定。
脚注編集
- ^ a b “MIME types (IANA media types) - HTTP” (英語). MDN. 2020年6月16日閲覧。
- ^ ただし2023年3月現在草案であり、IANAによって正式登録されてはいない。Media Types | IANA
- ^ Index of downloads.webmproject.org/releases/webp
- ^ “Google、Web高速化を目指し新画像フォーマット「WebP」を発表”. ITmedia (2010年10月1日). 2012年3月3日閲覧。
- ^ RIFF Container
- ^ Frequently Asked Questions | WebP | Google Developers
- ^ “グーグル、「WebP」形式の画質改善--「JPEG」の代替を目指す”. CNET News (2011年5月26日). 2012年3月3日閲覧。
- ^ WebP Home - ウェイバックマシン(2011年11月14日アーカイブ分)
- ^ “WebPとは ウェッピー: - IT用語辞典バイナリ”. 2023年3月26日閲覧。
- ^ “A new image format for the Web”. 2023年3月26日閲覧。
- ^ “Lossless and Transparency Encoding in WebP”. Google. 2012年3月3日閲覧。
- ^ “Mozilla unimpressed with Google's Web photo standard”. 2014年3月25日閲覧。
- ^ WebP 画像の作成 | Android デベロッパー | Android Developers
- ^ Photoshop での WebP ファイルの操作 | Adobe
- ^ GIMP 2.10.0 Released - GIMP