Xiaomi・SU7
Xiaomi SU7(中:小米SU7)は、Xiaomiが開発・販売するBEVのセダンである。総合家電メーカーの同社初の自動車であり、製造は大手自動車メーカーの北京汽車(BAIC)が請け負う。
SU7 | |
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ボディ | |
乗車定員 | 4人 |
ボディタイプ | 4ドアセダン |
駆動方式 | 後輪駆動、四輪駆動 |
パワートレイン | |
モーター | 永久磁石同期電動機TZ220XS000 |
最高出力 |
220 kW (299 PS)(後輪駆動) 495 kW (673 PS)(AWD) |
最大トルク |
400 Nm(後輪駆動) 838 Nm(AWD) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 3,000mm |
全長 | 4,997mm |
全幅 | 1,963mm |
全高 | 1,455mm |
車両重量 | 1,980~2,205kg |
その他 | |
全電気航続距離 |
CLTCモード 668 km(73.6kWhLFPバッテリー) 800 km(101kWh三元系バッテリー) |
「SU」は「Speed Ultra」の略である。
年表 編集
2021年3月、Xiaomiは電気自動車市場に参入する意向を発表した。雷軍CEOは、同社がこのプロジェクトに今後10年間で約100億米ドルの投資を想定すると説明。開発拠点として、全額出資子会社「小米汽車」が北京経済技術開発区に設立された。[1]
2023年8月、中国国家発展改革委員会から車両生産許可を取得した。
同年12月28日、小米汽車として初となる技術発表会を開催し、開発中のEVセダン「SU7」を初公開した[2]。同時に雷軍CEOは、今後15〜20年かけて努力を続け、小米汽車を世界トップ5の自動車メーカーとする方針を示した。[3]
2024年3月28日、小米汽車は「SU7」の発表会を開き、同日から発売すると発表した。価格は標準モデルで21万5900元(約450万円)、上位グレードの「Pro」で24万5900元(約515万円)、上位モデル「MAX」は29万9000元(約630万円)に設定した。最初の27分間で5万件の注文が入ったという。[4][5]
仕様 編集
SU7には、「SU7」と「SU7 MAX」の2モデルが設定される。車体は共通で、空気抵抗係数(Cd値)は0.195と世界の量産車で最も低い。車体デザインチームはBMWから引き抜かれた李天元が率いており、デザインコンサルタントには元BMWのクリス・バングルが就いた[6]。
SU7は1機のモーターで後輪を駆動し、最高出力は299PS、0-100km/h加速時間は5.28秒、航続距離は668km。急速充電400Vに対応し、15分間の充電で330km分をチャージできるという。
SU7 MAXは前後2機のモーターで全輪を駆動し、最高出力は673PS、0-100km/h加速時間は2.78秒、航続距離は800km。急速充電は800Vまで対応し、15分間の充電で510km分チャージできるとしている。
コックピットには16.1インチの中央制御スクリーン、56インチの超大型ヘッドアップディスプレー(HUD)、回転式の計器ディスプレーを備える。後部座席にはXiaomiのタブレット端末「Mi Pad」を搭載。米クアルコムの車載用チップ「Snapdragon 8295」を採用して5つの画面を連携させる。また、独自の「Xiaomi HyperOS」を搭載し、スマートエコシステムを人間×クルマ×家に広げる[7]。
「シャオミ・パイロット」と呼ぶ運転支援システムは、LiDAR(ベースモデルは非搭載)、3基のミリ波レーダー、11基の高精細カメラ、12基の超音波センサーを搭載。Nvidiaのチップで処理を行い、レベル2の運転支援システムや駐車アシストを提供する。
脚注 編集
- ^ “アップルより先にEV参入宣言、中国シャオミが10年で1.1兆円投資”. 日経クロステック(xTECH) (2021年3月31日). 2024年3月17日閲覧。
- ^ “Xiaomi Unveils Five Core Automotive Technologies and Debuts Xiaomi SU7, Completing the Human x Car x Home Smart Ecosystem”. Xiaomi. 2024年3月17日閲覧。
- ^ “シャオミ、初のEV「SU7」を公開 テスラに匹敵する「夢の車」で世界トップ5を目指す”. 36K (2023年12月30日). 2024年3月17日閲覧。
- ^ “「シャオミSU7」が衝撃デビュー。家電メーカーが作ったEVがいきなりテスラ/ポルシェを超えた!?”. smart-mobility.jp. 2024年3月30日閲覧。
- ^ “中国シャオミ、初のEV発売 450万円、27分で予約5万台”. 時事ドットコム (2024年3月29日). 2024年3月30日閲覧。
- ^ “Xiaomiが初のEV製品「SU7」を発表【高級セダン】”. telektlist (2023年12月31日). 2024年3月17日閲覧。
- ^ “Xiaomi、初のEV「Xiaomi SU7」発表、Hyper OS搭載でシャオミエコシステムを構築”. ケータイ Watch (2023年12月28日). 2024年3月17日閲覧。