Ylvis
イルヴィス(Ylvis)は、ノルウェー出身のコンビ芸人。2013年9月、YouTubeで公開された『The Fox』により世界的に注目を集める[1]。
イルヴィス Ylvis | |
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![]() 2012年のYlvis。左がヴェガード(兄)、右がバード(弟)。 | |
メンバー |
ヴェガード・ウルハイム・イルヴィソーケル ボード・ウルハイム・イルヴィソーケル |
活動時期 | 2000年 - |
出身 |
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メンバー編集
- ヴェガード・ウルハイム・イルヴィソーケル(Vegard Urheim Ylvisåker)
- ボード・ウルハイム・イルヴィソーケル(Bård Urheim Ylvisåker)
概要編集
2000年デビュー。兄弟の芸人コンビ。バラエティーやお笑いライブ、ラジオや音楽など多方面で活躍している。
生い立ち編集
ノルウェー西部のソグンに生まれる。3人兄弟で、2人の他に弟がいる。
幼い頃はエンジニアの父親の都合により、アフリカに数年間住んでいた。ノルウェーに帰国後、2人はクラシック音楽の教育を受けた。ヴェガードはコントラバス、ボードはバイオリンを学んだが、ヴェガードはギターや歌、お笑いに興味があり、ボードはお笑いやスポーツに興味が移ったため、クラシック音楽は続かなかった。
経歴編集
デビュー前編集
高校生の時に歌やバラエティーに目覚める。活動を続ける中、Ole Bull Sceneの劇場支配人に見い出され、2000年『Ylvis - en kabaret (英語表記:Ylvis - a Cabaret)』[2]でプロの芸人としてデビューする。
2000年 - 2005年編集
『Ylvis - en kabaret (英語表記:Ylvis - a Cabaret)』の評価はよく、一躍有名になる。ベルゲン地方で51公演をこなした後、国内ツアーを開始する。その年の後半には、ノルウェー最大のテレビ局NRKで放送されている『Absolutt Norsk(英語表記:Absolute Norwegian)』で、テレビデビューを果たす。 また、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団とグリーグホールで共演し、音楽ショー『Ylvis Goes Philharmonic』を2公演開催した。
2002年、オスロにある、ノルウェーでもっとも有名な劇場Chat Noirでショーを行う。チケットは4ヶ月間完売状態だった。テレビ出演なども行うかたわら、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団と『Ylvis Goes Philharmonic エピソード2』の公演も行った。
2003年、Ole Bull Sceneにて音楽ショー『Ylvis - en konsert(英語表記:Ylvis - a Concert)』公演を行う。チケットはすぐに売り切れ、追加公演も行った。 コンサートでも披露したOle Ivarsのカバー曲『I kjempeform(英語表記:In Great Shape)』のビデオはYouTubeで公開され、ノルウェー国内でヒットした。
2006年 - 2009年編集
2006年、Stagewayと契約。ラジオ番組『O-fag』放送開始。
2007年、Ole Bull Sceneにて新たに『Ylvis III』の公演を開始する。大好評により、ショーは約3年間続いた。最終公演は、2009年12月、ノルウェー西部のオッダで行われた。同公演はDVDにも収められている。また2007年には『Norges herligste(英語表記:Norway's Most Wonderful)』の司会も務め始めた。
2008年、ラジオ番組『O-fag』の第2シリーズ開始。テレビでは、フジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』のコーナー『脳カベ(Brain Wall)』をモチーフにした番組『Ylvis moter veggen (英語表記:Ylvis meets the wall) 』を開始する。同番組のヒットに後押しされ、ドイツの番組『Schlag den Raab(英語表記:Beat Raab)』をモチーフにした、一般人参加型の『Hvem kan sla Ylvis (英語表記:Who can beat Ylvis)』も開始された。
2013年編集
2013年、『I kveld med Ylvis (英語表記:Tonight with Ylvis)』のシーズン3のプロモーションのために作った『The Fox』のミュージックビデオをYouTubeで公開[3]。公開から2週間で再生回数は4千万回に達し、世界的に名前が知れ渡る。『The Fox』のヒットにより、テレビ番組出演のため渡米し、2013年9月20日にはラスベガスで行われた『iHeartRadio Music Festival』に出演した(コンサートへの出演は、2人は前日の夜に知らされた。)[4]。ビデオ公開翌週から『I kveld med Ylvis (英語表記:Tonight with Ylvis)』のシーズン3の放送が開始された。
エピソード編集
- アフリカに住んでいた頃は、内戦の影響により外に出ることが出来ず、家の中で遊ぶことも多かった。兄弟で上手くやれるのは、そうした幼い頃の経験が基になっている部分もあるとインタビューで答えている[5]。
- iHeartRadio Music Festivalへの出演は急だったため、リハーサルを一度も行わずに本番に臨んだ。
- バルカン半島においてヨコエビの生態を調査したGrabowskiらのチームは、その結果をまとめた論文の中で”We dedicate this paper to Ylvis, whose songs and videos kept us in a continuous good mood when analysing the data and writing the manuscript”と述べ、研究を彼らに捧げる、としている[6]。
- 『Give That Wolf a Banana』という曲で2022年のユーロビジョン・ソング・コンテストに参加したノルウェー代表、覆面歌手デュオ・Subwoolferの正体はYlvisの扮装だという可能性があるとノルウェーのメディアが報じた。正体不明のため、他にはGaute Ormåsen、ベン・アダムスやErik & Krissが演じる可能性も挙げられた[7][8]。
テレビ編集
- Norges herligste (2007-2008)
- Ylvis moter veggen (2008)
- Hvem kan sla Ylvis (2009)
- Nordens herligste (2010)
- I kveld med Ylvis (2011)
- I kveld med Ylvis シーズン2 (2012)
- I kveld med Ylvis シーズン3 (2013)
ラジオ編集
- O-fag (2006)
- O-fag シリーズ2 (2008)
トークショー編集
- Ylvis – en kabaret (2000)
- Ylvis III (2007)
- Ylvis 4 (2011)
音楽ショー編集
- Ylvis Goes Philharmonic (2001)
- Ylvis Goes Philharmonic エピソードII (2002)
- Ylvis – en konsert (2003)
ディスコグラフィー編集
シングル編集
- Rumour Says (2000)
- Kjempeform (2004)
- Stonehenge (2011)
- Work It (2011)
- Someone Like Me (2012)
- Janym (Жаным) (2012)
- Jan Egeland (2012)
- Pressure (2012)
- The Fox (2013)
- The Cabin (2013)
- Stonehenge (2013)
- Massachusetts (2013)
- The Trucker's Hitch (2014)
- Mr. Toot (2014)
- Yoghurt (2014)
- Intolerant (2014)
- A Capella (2016)
- Engine For Gabriel (2016)
- Language of Love (2016)
脚注編集
- ^ The Fox
- ^ “Om oss”. Ylvis Holding ASA. 2013年9月20日閲覧。
- ^ http://www.youtube.com/watch?v=jofNR_WkoCE
- ^ http://www.youtube.com/watch?v=ZoYoQ8GHCDo
- ^ http://www.youtube.com/watch?v=bYwu3Bwr_ng
- ^ Grabowski, M.; Bącela–Spychalska, K.; Pešić, V. (2014). “Reproductive traits and conservation needs of the endemic gammarid Laurogammarus scutarensis(Schäferna, 1922) from the Skadar Lake system, Balkan Peninsula”. Limnologica 47: 44–51. doi:10.1016/j.limno.2014.04.001.
- ^ Khorami, Aida (2022年2月19日). “Subwoolfer er Norges bidrag til Eurovision” (ノルウェー語 (ブークモール)). NRK. 2022年5月12日閲覧。
- ^ Williamson, Jonathan (2022年2月26日). “Subwoolfer - who really lies behind the masks of Norway's Eurovision entry?” (英語). Norway Today. 2022年5月12日閲覧。