篠田英雄
経歴
編集千葉県生まれ。東京帝国大学哲学科卒業。1934年に在日時のブルーノ・タウトと相識り交流、1938年のタウト没後に、エリカ・タウト夫人から日本に関する著書、日記の原稿を託され、その整理と翻訳に当たった。
また岩波文庫版のカントの主著、クラウゼヴィッツ『戦争論』など、重版し読み継がれる訳業を行った。『岩波西洋人名辞典』(岩波書店 1956、新版1981)のいくつかの項目も執筆している。
著作
編集翻訳
編集- プレルーディエン 序曲 ヴィンデルバント 岩波書店 1927
- 永遠の相下に 「プレルーディエン」より ヴィンデルバント 岩波文庫 1935
- 範疇の体系に就て ヴインデルバント 哲学論叢 3 岩波書店 1928
- 天才 ブレンターノ 哲学論叢 8 岩波書店 1928
- 悪 詩的表現の対象としての ブレンターノ 哲学論叢 第12 岩波書店 1928
- 天才・悪 ブレンターノ 岩波文庫 1936、復刊1990
- 歴史と自然科学・道徳の原理に就て・聖 「プレルーディエン」より ヴィンデルバント 岩波文庫 1929
- 芸術の分析 浜野修共訳 フロイド精神分析大系 第10 アルス 1933
- カント著作集 第18 書簡集 岩波書店 1937
- 一軍人の思想 ゼークト 岩波新書 1940、復刊2018
- 啓蒙とは何か カント 岩波文庫 1950、改訳1974
- 判断力批判 カント 岩波文庫 上下 1950、改訳1964
- 賢人ナータン レッシング 岩波文庫 1958、度々復刊
- 実践理性批判 カント 波多野精一・宮本和吉共訳、岩波文庫 1959、改訳1979
- 道徳形而上学原論 カント 岩波文庫 1960、改訳1976
- 純粋理性批判 カント 岩波文庫 上中下 1961-62
- 戦争論 クラウゼヴィッツ 岩波文庫 上中下 1968
- プロレゴメナ カント 岩波文庫 1977
タウト訳
編集- 日本美の再発見 建築学的考察 ブルーノ・タウト 岩波新書 1939、増訂版1962
- 図説精読 日本美の再発見-タウトの見た日本 岩波書店 2019。沢良子編、石元泰博ほか写真
- 桂離宮 タウト全集 第1卷 育生社弘道閣 1942 / 育生社 著作集 第1巻(普及版)
- 日本雜記 タウト全集 第2卷 育生社弘道閣 1943 / 日本襍記 育生社 著作集 第7巻
- 日本雑記 中公クラシックス 2008。新版解説斉藤理
- 美術と工藝 タウト全集 第3卷 育生社弘道閣 1943
- 建築論集 タウト全集 第5卷 育生社弘道閣 1943[1]
- 日本の藝術 タウト著作集 第6巻 育生社 1946
- 批判と隨想 タウト著作集 第8巻 育生社 1947[2]
- 建築藝術論 タウト 岩波書店 1948、改版1962、再版1976ほか。序文エリカ・タウト
- 日本の家屋と生活 タウト 吉田鉄郎共訳 雄鶏社 1949
- 日本の家屋と生活 岩波書店 1966、復刊1981、1995ほか(改訳版)
- ニッポン ヨーロッパ人の眼で観た タウト著作集 第1巻 春秋社 1950、単行新版2008
- 日本の藝術 ヨーロッパ人の眼で観た タウト著作集 第2巻 春秋社 1951
- 日本の建築 タウト著作集 第3巻 春秋社 1950
- 建築・藝術・社会 タウト著作集 第4巻 春秋社 1951(建築藝術論は増補版)
- 日本の家屋と生活 タウト著作集 第5巻 春秋社 1950、単行新版2008
- 日本-タウトの日記 全5冊 岩波書店 1950-59、改版全3冊 1975
- 忘れられた日本 ブルーノ・タウト 創元文庫 1952/新版・中公文庫 2007
- 建築とは何か ブルーノ・タウト 鹿島出版会〈SD選書〉1974。長谷川堯解説、新版刊
- 続 建築とは何か ブルーノ・タウト SD選書 1978
- 画帖 桂離宮 ブルーノ・タウト 岩波書店(2冊組) 1981.3、復刻版 2004.11