篠田 英雄(しのだ ひでお、1897年6月27日 - 1989年12月26日)は、日本の哲学者翻訳家

経歴

編集

千葉県生まれ。東京帝国大学哲学科卒業。1934年に在日時のブルーノ・タウトと相識り交流、1938年のタウト没後に、エリカ・タウト夫人から日本に関する著書、日記の原稿を託され、その整理と翻訳に当たった。

また岩波文庫版のカントの主著、クラウゼヴィッツ戦争論』など、重版し読み継がれる訳業を行った。『岩波西洋人名辞典』(岩波書店 1956、新版1981)のいくつかの項目も執筆している。

著作

編集

翻訳

編集

タウト訳

編集
  • 日本美の再発見 建築学的考察 ブルーノ・タウト 岩波新書 1939、増訂版1962
    • 図説精読 日本美の再発見-タウトの見た日本 岩波書店 2019。沢良子編、石元泰博ほか写真
  • 桂離宮 タウト全集 第1卷 育生社弘道閣 1942 / 育生社 著作集 第1巻(普及版)
  • 日本雜記 タウト全集 第2卷 育生社弘道閣 1943 / 日本襍記 育生社 著作集 第7巻
  • 美術と工藝 タウト全集 第3卷 育生社弘道閣 1943
  • 建築論集 タウト全集 第5卷 育生社弘道閣 1943[1]
  • 日本の藝術 タウト著作集 第6巻 育生社 1946
  • 批判と隨想 タウト著作集 第8巻 育生社 1947[2]
  • 建築藝術論 タウト 岩波書店 1948、改版1962、再版1976ほか。序文エリカ・タウト
  • 日本の家屋と生活 タウト 吉田鉄郎共訳 雄鶏社 1949
    • 日本の家屋と生活 岩波書店 1966、復刊1981、1995ほか(改訳版) 
  • ニッポン ヨーロッパ人の眼で観た タウト著作集 第1巻 春秋社 1950、単行新版2008
  • 日本の藝術 ヨーロッパ人の眼で観た タウト著作集 第2巻 春秋社 1951
  • 日本の建築 タウト著作集 第3巻 春秋社 1950
  • 建築・藝術・社会 タウト著作集 第4巻 春秋社 1951(建築藝術論は増補版)
  • 日本の家屋と生活 タウト著作集 第5巻 春秋社 1950、単行新版2008
  • 日本-タウトの日記 全5冊 岩波書店 1950-59、改版全3冊 1975
  • 忘れられた日本 ブルーノ・タウト 創元文庫 1952/新版・中公文庫 2007 
  • 建築とは何か ブルーノ・タウト 鹿島出版会SD選書〉1974。長谷川堯解説、新版刊
  • 続 建築とは何か ブルーノ・タウト SD選書 1978 
  • 画帖 桂離宮 ブルーノ・タウト 岩波書店(2冊組) 1981.3、復刻版 2004.11

脚注

編集
  1. ^ 第4巻は未刊、第6巻 アルプス建築は水原徳言訳
  2. ^ 第4巻は未刊、他巻は以下
    • 日本の建築 タウト著作集 第2巻 吉田鉄郎訳 1946
    • 日本の居住文化 タウト著作集 第3巻 吉田鉄郎訳 1948
    • 現代の建築 タウト著作集 第5巻 上野伊三郎訳 1948