長沢樹

日本の小説家、推理作家

(ながさわ いつき、1969年[1] -)は、日本の小説家推理作家新潟県生まれ。映像制作会社勤務[1]

長沢 樹ながさわ いつき
誕生 1969年(54 - 55歳)
日本の旗 日本 新潟県
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
活動期間 2011年 -
ジャンル 推理小説
主な受賞歴 横溝正史ミステリ大賞(2011年)
デビュー作 『消失グラデーション』
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来歴・人物

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子供のころに江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを読んでミステリの魅力を知る。小学生時代はちょうど角川映画『犬神家の一族』(1976年)をきっかけとする横溝正史ブームの時期であり、少年探偵団シリーズを読破したあとは金田一耕助シリーズを読んだ。中学二年生のときには、横溝正史の『仮面舞踏会』の影響を受けた150枚の作品を書いている。その後、高校生のころに新本格ミステリを読み衝撃を受ける。綾辻行人の『十角館の殺人』は長沢にとって人生三大びっくりの一つだという。高校卒業後、映像関係の専門学校を経てテレビ番組制作会社に就職。情報報道系の仕事をする[2]

22歳のときに本格的に小説を書き始め、ミステリの新人賞にもいくつか応募したが、20代半ばからは仕事に打ち込み10年ほど創作から遠ざかった。30代後半になって再度創作に取り組み、2011年に眼鏡もじゅ名義で応募した『リストカット/グラデーション』で第31回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、同作を『消失グラデーション』と改題にデビューした。同作は2012年版の「このミステリーがすごい!」と「本格ミステリ・ベスト10」の両方で第6位に選ばれた。

有栖川有栖学生アリスシリーズが好きで、『消失グラデーション』は学生アリスシリーズの『孤島パズル』を意識しながら書いたという。また、一時期ライトノベルを書いていたこともあり、そのことによってキャラクター作りの大切さに気付いたと語っている[2]

2013年、『夏服パースペクティヴ』で第13回本格ミステリ大賞の候補作となる。

作品

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樋口真由“消失”シリーズ

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  • 消失グラデーション(2011年9月 角川書店 / 2014年2月 角川文庫
  • 夏服パースペクティヴ(2012年10月 角川書店 / 2015年12月 角川文庫)
  • 冬空トランス(2014年3月 角川書店 / 2016年10月 角川文庫)
    • モザイクとフェリスウィール(初出:角川書店『小説野性時代』2013年12月号)
    • 冬空トランス(初出:角川書店『小説野性時代』2013年7月号、8月号)
    • 夏風邪とキス以上のこと(初出:角川書店『小説屋sari-sari』2012年2月号、3月号)

武蔵野アンダーワールド・セブン

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  • 武蔵野アンダーワールド・セブン―多重迷宮―(2014年8月 東京創元社 /2023年10月 創元推理文庫)- 文庫は「多重迷宮の殺人」に改題
  • 武蔵野アンダーワールド・セブン―意地悪な幽霊―(2016年3月 東京創元社)

その他

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  • 上石神井さよならレボリューション(2013年9月 集英社 / 2016年9月 集英社文庫
    • 落合川トリジン・フライ(初出:集英社『小説すばる』2012年4月号) - 「落合川の鳥人」改題
    • 残堀川サマー・イタシブセ(初出:集英社『小説すばる』2012年10月号) - 「武蔵野光速少女帯」改題
    • 七里ケ浜ヴァニッシュメント&クライシス(初出:集英社『小説すばる』2013年1月号)
    • 恋ケ窪スワントーン・ラブ(初出:集英社『小説すばる』2013年3月号)
    • 上石神井さよならレボリューション(初出:集英社『小説すばる』2013年5月号)
  • リップステイン(2014年6月 双葉社 / 2018年6月 双葉文庫) - 初出:双葉社文芸Webマガジン『カラフル』2013年1月10日号 - 2013年8月25日号
  • 幻痛は鏡の中を交錯する希望(2016年2月 中央公論新社)  - 「武蔵野〜」シリーズと共通の世界を舞台とする。
  • St.ルーピーズ(2016年5月 祥伝社 / 2019年5月 祥伝社文庫)
  • ダークナンバー(2017年3月 早川書房 / 2020年1月 ハヤカワ文庫JA) - 「マイナス・ワン」改題
  • 月夜に溺れる (2017年7月 光文社 / 2021年2月 光文社文庫)
  • 龍探 特命探偵事務所ドラゴン・リサーチ (2020年3月 角川文庫)
  • イン・ザ・ダスト (2021年1月 ハヤカワ文庫JA)
  • クラックアウト (2023年1月 角川春樹事務所)
  • アンリバーシブル 警視庁監察特捜班 堂安誠人 (2023年5月 幻冬舎文庫)

単著未収録短編

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  • 少しだけ想う、あなたを(光文社『宝石ザミステリー3』2013年12月刊行)
  • Helpless(角川書店『小説 野性時代』2014年7月号)
  • もし君に、ひとつだけ(光文社『宝石ザミステリー2014冬』2014年12月刊行)
  • こんど、翔んでみせろ(光文社『宝石ザミステリー2016』2015年12月刊行)
  • 月夜に溺れる(光文社『宝石ザミステリー Blue』2016年12月刊行)

連載

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  • 武蔵野アンダーワールド・セブン
    • 絶対領域の妖精(東京創元社『ミステリーズ! Vol.70 - 』 2015年4月号 - )
  • マイナス・ワン(早川書房『ミステリマガジン』2015年3月号 - 2016年5月号)
  • 逆境ファストブレイク(集英社『小説すばる』2016年4月号 - 2016年11月号)

脚注

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  1. ^ a b 公募ガイド
  2. ^ a b 『消失グラデーション』刊行時のインタビュー(『ダ・ヴィンチ』2011年11月号)参照

関連項目

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外部リンク

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