あめのいおご飯(あめのいおごはん)は、滋賀県郷土料理[1]琵琶湖固有種であるビワマスを使った炊き込みご飯である[1]

主に湖北安曇川石田川知内川姉川といった琵琶湖に注ぐ川筋で食されている[1]

秋の産卵期に琵琶湖から川を遡上するビワマスは「あめのいお」「雨の魚」の別名がある[1]。琵琶湖にいるビワマスは刺身塩焼き煮付け天ぷらでも食されているが、産卵期で脂が落ちる時期はさっぱりしているため、炊き込みご飯として食される[1]

1998年には滋賀県選択無形民俗文化財「滋賀の食文化財」として選択されている[2]

大釜で炊く際にはを出さずに子持ちのままのビワマスを米の上に乗せ、醤油と酒を加えて炊く[3]。炊きあがったらビワマスの頭を持ち上げて振ると身と卵だけが落ちるので、残った頭と骨を除いてご飯と混ぜ合わせ、刻んだネギを乗せる[3]。近年では切り身を使って炊く方法も普及している[3]

出典 編集

  1. ^ a b c d e 日本調理科学会「〈滋賀県〉あめのいおご飯」『炊きこみご飯・おにぎり』農山漁村文化協会〈伝え継ぐ日本の家庭料理〉、2019年、24頁。ISBN 9784540191817 
  2. ^ あめのいおご飯 滋賀県”. うちの郷土料理. 農林水産省. 2024年3月13日閲覧。
  3. ^ a b c 「近畿」『知ると楽しい! 和食のひみつ世界に広がるニッポンの食文化』メイツ出版、2023年、114頁。ISBN 9784780428285