おおぐま座ι星(おおぐまざイオタせい、ι UMa / ι Ursae Majoris)は、おおぐま座恒星で3等星。

おおぐま座ι星[1]
Iota Ursae Majoris
星座 おおぐま座
見かけの等級 (mv) 3.14[1]
3.12 - 3.18(変光)[2]
変光星型 疑わしい[2]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  08h 59m 12.45362s[1]
赤緯 (Dec, δ) +48° 02′ 30.5741″[1]
赤方偏移 0.000030[1]
視線速度 (Rv) 9.0km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -441.29 ミリ秒/年[1]
赤緯: -215.32 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 68.92 ± 0.16ミリ秒[1]
(誤差0.2%)
距離 47.3 ± 0.1 光年[注 1]
(14.51 ± 0.03 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 2.3[注 2]
ι星の位置
物理的性質
スペクトル分類 A7V(n)+M1V [1]
色指数 (B-V) +0.19[3]
色指数 (U-B) +0.07[3]
色指数 (R-I) +0.07[3]
他のカタログでの名称
おおぐま座9番星[1]
BD +48 1707[1]
FK5 335[1], GJ 331
HD 76644[1]
HIP 44127[1], HR 3569[1]
SAO 42630[1], NSV 4329[1]
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おおぐま座ι星A[4]
Iota Ursae Majoris A[4]
仮符号・別名 タリタ[5], Talitha[6][7]
星座 おおぐま座
見かけの等級 (mv) 3.13[4]
位置
元期:J2000.0[4]
赤経 (RA, α)  08h 59m 12.813s[4]
赤緯 (Dec, δ) +48° 02′ 32.33″[4]
赤方偏移 0.000030[4]
視線速度 (Rv) 9.0km/s[4]
固有運動 (μ) 赤経: -444 ミリ秒/年[4]
赤緯: -226 ミリ秒/年[4]
年周視差 (π) 68.92 ± 0.16ミリ秒[4]
(誤差0.2%)
距離 47.3 ± 0.1 光年[注 1]
(14.51 ± 0.03 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 2.3[注 2]
物理的性質
質量 1.7 M[8]
スペクトル分類 A7V(n)[4]
光度 9 L[8]
表面温度 8,165 K[8]
他のカタログでの名称
BD +48 1707A[4], GJ 331A[4]
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おおぐま座ι星B[9]
Iota Ursae Majoris B[9]
星座 おおぐま座
見かけの等級 (mv) 10.8[9]
位置
元期:J2000.0[9]
赤経 (RA, α)  08h 59m 12.53s[9]
赤緯 (Dec, δ) +48° 02′ 28.7″[9]
固有運動 (μ) 赤経: -441.11 ミリ秒/年[9]
赤緯: -215.22 ミリ秒/年[9]
物理的性質
スペクトル分類 M1[8][10]
他のカタログでの名称
BD +48 1707B[9], GJ 331B[9]
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おおぐま座ι星C[11]
Iota Ursae Majoris C[11]
星座 おおぐま座
見かけの等級 (mv) 11.1[11]
位置
元期:J2000.0[11]
赤経 (RA, α)  08h 59m 12.53s[11]
赤緯 (Dec, δ) +48° 02′ 28.7″[11]
固有運動 (μ) 赤経: -441.11 ミリ秒/年[11]
赤緯: -215.22 ミリ秒/年[11]
物理的性質
スペクトル分類 M1[8][10]
他のカタログでの名称
BD +48 1707C[11], GJ 331C[11]
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概要

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3等星のA星の周りを、共に11等星のB星とC星の連星が周る二重連星系である[8]。B星とC星のペアは互いに平均10auの離れた軌道を40年掛けて周回しており、さらにこのペアがA星から132au離れた軌道を818年掛けて周回している[8]。A星はA型主系列星に分類されているが、準巨星の段階に移行しているものと考えられている[8]。またA星自体が分光連星であり、5〜6auの距離を約10年掛けて周回する伴星を持っている[8]。この伴星についての詳細はわかっていない[8]

名称

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固有名のタリタ[5] (Talitha[6][7]) は、アラビア語で「3番目の足あと」を意味する al-qafza al-thālithaという言葉に由来する[6]。これは元々ι星とκ星のペアに付けられていた名前で、λ星μ星のペア、ν星ξ星のペアと共に、「ガゼルの足あと」という意味の qafazāt al-ẓibā というアラビアのアステリズムの一部であった[6]。2016年7月20日、国際天文学連合の恒星の固有名に関するワーキンググループは、Talitha をおおぐま座ι星Aの固有名として正式に承認した[7]

アメリカ宇宙飛行士エドワード・ホワイトの名前にちなむ Dnoces (2世のsecondを逆に読んだもの)という名前で呼ばれたこともある。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b c d パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ a b 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s SIMBAD Astronomical Database”. Results for iot UMa. 2016年11月26日閲覧。
  2. ^ a b NSV”. Results for NSV 4329. 2016年11月26日閲覧。
  3. ^ a b c 輝星星表第5版
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n SIMBAD Astronomical Database”. Results for iot UMa A. 2016年11月26日閲覧。
  5. ^ a b 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、104頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  6. ^ a b c d Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 57. ISBN 978-1-931559-44-7 
  7. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年11月26日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j Jim Kaler. “Talitha”. STARS. 2016年11月26日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j SIMBAD Astronomical Database”. Results for iot UMa B. 2016年11月26日閲覧。
  10. ^ a b The Washington Visual Double Star Catalog (Mason+ 2001-2014)”. VizieR. Centre de Données astronomiques de Strasbourg. 2016年11月26日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h i j SIMBAD Astronomical Database”. Results for iot UMa C. 2016年11月26日閲覧。