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かに座55番星c(55 Cancri c)は、太陽に似たかに座55番星の周囲の扁平な軌道を44.34日の周期で公転している太陽系外惑星である。恒星からの距離の順に3番目の惑星である。2002年6月13日に発見され、土星の質量の約半分である。

かに座55番星c
太陽系外惑星 太陽系外惑星の一覧
55 Cnc c rv.pdf
惑星cによる主星の視線速度の変化
主星
恒星 かに座55番星
星座 かに座
赤経 (α) 08h 52m 35.8s
赤緯 (δ) +28° 19′ 51″
視等級 (mV) 5.95
距離40.3 ± 0.4 ly
(12.3 ± 0.1 pc)
スペクトル分類 G8V
金属量 [Fe/H] 0.29
年齢 7.4–8.7 Gyr
軌道要素
軌道長半径(a) 0.240 ± 0.00005[1] AU
近点距離 (q) 0.219 AU
遠点距離 (Q) 0.260 AU
離心率 (e) 0.086 ± 0.052[1]
周期(P) 44.3446 ± 0.007[1] d
近日点引数 (ω) 77.9 ± 29[1]°
通過時刻 (Tt) 2,449,989.3385 ± 3.3[1] JD
準振幅 (K) 10.18 ± 0.43[1] m/s
物理的性質
質量(m)0.169 ± 0.008[1] MJ
発見
発見日 2002年6月13日
発見者 ジェフリー・マーシー
発見方法 ドップラー分光法
現況 公表
参照データベース
Extrasolar Planets
Encyclopaedia
data
SIMBADdata
Exoplanet Archivedata
Open Exoplanet Cataloguedata

目次

発見編集

大部分の既知の太陽系外惑星と同様に、この惑星も主星の視線速度の変化の観測により検出された。これは、主星のスペクトルのドップラーシフトを注意深く観測することにより行われた。発見時、かに座55番星は既にかに座55番星bという惑星を持つことが知られていたが、それを考慮に入れても視線速度の変化を完全に説明することができていなかった[2]

2002年、さらなる観測により、恒星から約5天文単位の軌道を長い周期で公転する惑星の存在が明らかとなった。2つの惑星を考慮に入れても、約43日周期の変動が残った。しかし、この周期は主星自体の自転周期に近く、惑星ではなく主星の自転によるものと考えられた。43日周期の惑星(かに座55番星c)と5天文単位の距離にある惑星(かに座55番星d)は、主星からの距離の順番に名付けられ、同じ論文で発表された[3]

さらなる観測により、2004年に内側の惑星かに座55番星eが発見された[4]。11年間に渡る主星の光度測定の結果、かに座55番星の視線速度変化と同じ周期の活動は見られず、さらに周期は長い時間が経っても安定しており、これは恒星の活動が視線速度の変化の原因になっているという仮説と矛盾していた。

軌道と質量編集

かに座55番星の5つの惑星系で、惑星cは若干扁平な軌道を公転する。遠点では、近点よりも約19%恒星から遠い位置にある。水星と太陽の距離よりも構成に近い位置にあるが、ホット・ジュピターよりも長い軌道周期を持つ。惑星cは、より内側にある惑星bと3:1の軌道共鳴に近い位置にあるが、シミュレーションにより2つの惑星は実際には共鳴していないことが示された[1]

視線速度法の限界は、質量の下限のみが得られることである。ハッブル宇宙望遠鏡による惑星dの観測により、この惑星が軌道平面から53°傾斜しているが[4]、より内側にある惑星bと惑星eは85°傾斜していることが示唆された。惑星cの軌道系射角は未知である。

性質編集

この惑星は、主星の恒星の観測により間接的に発見されたため、半径、組成、温度等の性質はまだ分かっていない。質量が土星と同程度のため、この惑星は固体の表面を持たない巨大ガス惑星であると考えられている。

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h Fischer, D.A. et al. (March 2008). “Five Planets Orbiting 55 Cancri”. Astrophysical Journal 675 (675): 790–801. arXiv:0712.3917. Bibcode2008ApJ...675..790F. doi:10.1086/525512. 
  2. ^ Butler et al. (1997). “Three New 51 Pegasi-Type Planets”. The Astrophysical Journal 474 (2): L115–L118. Bibcode1997ApJ...474L.115B. doi:10.1086/310444. 
  3. ^ Marcy, G. et al. (2002). “A planet at 5 AU Around 55 Cancri”. The Astrophysical Journal 581 (2): 1375–1388. arXiv:astro-ph/0207294. Bibcode2002ApJ...581.1375M. doi:10.1086/344298. 
  4. ^ a b McArthur, B. et al. (2004). “Detection of a NEPTUNE-mass planet in the ρ1 Cnc system using the Hobby-Eberly Telescope”. The Astrophysical Journal 614 (1): L81–L84. arXiv:astro-ph/0408585. Bibcode2004ApJ...614L..81M. doi:10.1086/425561. 

外部リンク編集

座標:   08h 52m 35.8s, +28° 19′ 51″