どこまでも馬鹿な男』(The Perfect Fool)は、グスターヴ・ホルストの音楽と台本による1幕のオペラ。ホルストはこの作品を1918年から1922年にかけて作曲した。初演は1923年5月14日ロンドンコヴェント・ガーデン劇場にて行われた。ホルストは当初クリフォード・バックスに台本の執筆を依頼していたが、バックスは断った[1]。スコアでは、ホルストがヴェルディワーグナーの『パルジファル[2]ドビュッシーの作品を皮肉っている。このオペラでは、馬鹿の声部は唯一つの言葉よりなる。ドナルド・フランシス・トーヴィーの解釈によれば、王女はオペラの世界を、そして馬鹿は英国民を表している。ストーリーが難解であると受け止められたため、オペラは成功しなかった。初演の翌年には英国放送協会によりライブ中継されたが、その後再演される機会は少ない。

構成 編集

導入部はバレエ組曲としてしばしば単独で演奏される。

  • Andante (祈り)
  • 地の精の踊り (Moderato - Andante)
  • 水の精の踊り (Allegro)
  • 火の精の踊り (Allegro moderato - Andante)

登場人物 編集

脚注 編集

  1. ^ Bax, Clifford (January 1939). “Recollections of Gustav Holst”. Music & Letters 20 (1): 1–6. doi:10.1093/ml/20.1.1. http://www.jstor.org/stable/728520 2009年5月30日閲覧。. 
  2. ^ Head, Raymond (July 1999). The Hymn of Jesus: Holst's Gnostic Exploration of Time and Space”. Tempo (New Series) (Musical Times Publications Ltd.) 209 (1576): 7–13. http://www.jstor.org/stable/957953 2009年5月30日閲覧。. 

外部リンク 編集