エキストラクター

典型的なダブルバレル・ショットガンを折り曲げたところ。アクションが開かれ、「山」形のエキストラクターが、二本の銃身の間に見える。オープニングレバーと、セイフティキャッチも見える。

エキストラクターは、火器の部品の一つで、発射済みの薬莢を引き出す役割をする。

概要編集

エキストラクターは、ボルトアクションレバーアクションポンプアクションセミオートおよびフルオート火器にみられる。 ブレークアクションのショットガン(シングルまたはダブルバレルのものが多い)は、ほとんどの場合、折り曲げて開く(ブレークオープンする)と作動するエキストラクターを持っている。 エキストラクターはリボルバーにもあり、薬莢を一つずつ(固定式シリンダーのシングルアクション・リボルバーの場合)、あるいは、すべて一度に(スイングアウト式またはトップブレーク式のリボルバーの場合)排出する。 リムレス薬莢の場合、エキストラクターを噛み合わせるために、エキストラクター・グルーブが刻まれている。 リムド薬莢の場合、通常は弾薬のリムにエキストラクターが噛み合う。ただし、すべての火器がエキストラクターを持っているわけではない。

ボルトアクションレバーアクションポンプアクション、および、セミオートまたはフルオート火器の場合は、発射済みの薬莢を完全に排出するために、通常はエキストラクターとエジェクターが協調して動作する。 エキストラクターは薬莢を薬室から取り出し、そのまま後ろに引っ張っていく。 ある位置まで後退すると、発射済みの薬莢はエジェクターに接触し、それによって火器の外に蹴り出され、次に装填する弾薬のためのスペースができる。

中には、エジェクターを持たず、エキストラクターしか持っていない火器もあり、そのような火器では、使用者は発射済みの薬莢を自分で取り除かなければならない。 この場合、エキストラクターは、薬室から薬莢を、使用者が掴める程度には引き出すが、弾薬全体が排出されるほど引き出すわけではない。 単発式のライフルのいくつか、トンプソン・コンテンダーのような中折れ式の単発銃、中折れ式のシングルまたはダブルバレルショットガンのいくつかが、このような形式である。

 
バレルを跳ね上げたベレッタ ボブキャット自動拳銃。エキストラクターがない。

とても古いブローバックピストルのいくつかは、リムやエキストラクターグルーブのない弾薬(たとえば5mm ベルグマン)を使っており、したがって、エキストラクターがなかった。 発射済みの薬莢は、反動によって薬室からとり出され、排出された。 このしくみは、不発がおきたときに簡単に解決することが出来なかったので、特に自衛用の拳銃では、あまり成功しなかった。この種の拳銃では、弾薬の雷管が発火しなかったときに、素早く取り出して再装填できる必要があったからである。 とはいえ、現代においても、エキストラクターが無い設計にもかかわらず、成功した自動拳銃の例はある。たとえば、ベレッタ ボブキャット、ベレッタM21A、および、タウルスPT22のようなベレッタのクローンである。 これらの現代のピストルは、通常は跳ね上げ式の銃身を持っているので、弾薬を装填するために強いリコイル・スプリングに逆らってスライドを引く必要がない。したがって、高齢者や、手の力の弱い人たちにも簡単に扱える。

リボルバーの場合、エキストラクターはエジェクターの役割をすることがある。充分に素早く強い力でエジェクター・ロッドを叩けば、ほとんどの場合、エキストラクターがシリンダーから空薬莢を排出する。 中折れ式のショットガンのいくつかは、銃身を開くと、空薬莢を完全に排出するように設計されている。 オートマチックピストルの場合、エキストラクターは単純な爪状の部品としてスライドに設置されている。

外部リンク編集