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カンクン海底美術館[1](カンクンかいていびじゅつかん、西: Museo Subacuático de Arte; MUSA, : Cancún Underwater Museum[2])は、メキシコ美術館

Japanese Map symbol (Museum) w.svg カンクン海底美術館
Museo Subacuático de Arte (MUSA)
施設情報
専門分野 現代美術
収蔵作品数 500超
開館 2010年11月27日
所在地 メキシコの旗 メキシコ Cerrada Las Golondrinas 24, Alfredo Bonfil, 77560 Cancún, メキシコ
位置 北緯21度04分34.5秒 西経86度50分46.7秒 / 北緯21.076250度 西経86.846306度 / 21.076250; -86.846306座標: 北緯21度04分34.5秒 西経86度50分46.7秒 / 北緯21.076250度 西経86.846306度 / 21.076250; -86.846306
外部リンク musamexico.org
プロジェクト:GLAM
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目次

設立の経緯編集

イギリス生まれの現代彫刻家で水中写真家でもあるジェイソン・デケアレス・テイラー(en:Jason deCaires Taylor)は、ロンドン芸術大学で彫刻を学ぶ一方で、スキューバダイビングのインストラクター資格を取得するという異色の経歴をもっている。その経験を生かして、2006年西インド諸島南東部にあるグレナダ沖に世界初の海底彫刻公園を開設した[3][4][5]2010年にメキシコ南東部にある観光都市であるカンクンの沖にカンクン海底美術館を開設し、2014年には、バハマ諸島にあるナッソーの海底に、オーシャン・アトラス (Ocean Atlas) と名付けられた、高さおよそ5.5メートル、重さ60トンほどの少女像を設置した(位置[6][7]2016年にはモロッコ沖にあるカナリア諸島のひとつ、ランサローテ島沿いにアトランティコ美術館 (Museo Atlántico) と呼ばれる海底美術館(位置)を開設している[8][9][10]

カンクン海底美術館のプロジェクトは、2008年に始動した。サンゴ礁が、ハリケーンや船のいかりの他、観光客の不注意などで損傷を受けたり、地球温暖化の影響とされる海水温の上昇によって減少していたことから、サンゴ礁を保護する方法を考えていたカンクン国立海洋公園 (Cancún National Marine Park) が、テイラーを指名した[11][12]

展示作品編集

プンタ・ニスク(Punta Nizuc)からイスラ・ムヘーレス(Isla Mujeres)にまたがるカンクン国立海洋公園において、人々の日常生活などを再現した500を超える人物の等身大の像を含む彫刻作品が浅瀬に設置されている[4][8][13][14]。踊っている少女もいれば、妊婦、裸身の男女、顔をしかめている老人など、さまざまな像がある[12]。彫刻家数人の他に、ダイビングセンターや海洋生物学者もプロジェクトに協力した[15]

作品は、テイラーによって環境に優しく海の生物が発育しやすい中性のコンクリートや不活性のファイバーグラスを使って制作されたもので[4][16][17]、サンゴ礁の破壊が根深い問題となっていたことを背景に、2010年サンゴなどの海洋生物の発育の促進やサンゴ礁の保護を目的とする人工魚礁として海底に設置された[15][18][19]。美術館は、同年11月27日に公式に開設された[12]

テイラーは、「サンゴが、生態系や人に与える影響を知ってもらうのが美術館の狙い」と述べている[11]

作品の鑑賞は、スキューバダイビングまたはシュノーケルによる方法の他、船底が透明なガラスになっているボートから見る方法がある[13][20]

脚注編集

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  1. ^ 長屋美保. “カンクンの観光2018!ベストシーズン・治安や見どころ”. All About. 2018年11月25日閲覧。
  2. ^ UNDERWATER MUSEUM OF ART “MUSA””. メキシコ観光局. 2018年11月25日閲覧。
  3. ^ ACIC-Press 紹介資料”. 京都造形芸術大学芸術文化情報センター (2016年6月). 2018年11月25日閲覧。
  4. ^ a b c 海底の群像、メキシコの水中アート”. ナショナル ジオグラフィック日本版 (2011年1月6日). 2018年11月25日閲覧。
  5. ^ 『海底美術館』 2013, p. 17.
  6. ^ 美しいバハマの海に巨大な少女が出現!? 驚きの海中アートとは?”. isuta イスタ (2014年10月26日). 2018年11月25日閲覧。
  7. ^ 海中でしか見られない不思議な像10体”. レッドブル. 2018年11月25日閲覧。
  8. ^ a b 海の底に彫刻の森、欧州初の海中美術館開業へ スペイン”. CNN.co.jp (2016年2月4日). 2018年11月25日閲覧。
  9. ^ 海の底に広がる「美術館」が不気味なほど神秘的”. まぐまぐニュース (2017年2月22日). 2018年11月25日閲覧。
  10. ^ ヨーロッパ初の海底美術館が出現。美しい彫刻にはある願いが込められている(画像)”. ハフポスト (2017年1月15日). 2018年11月25日閲覧。
  11. ^ a b FNNスピーク COP16メキシコ・カンクン開幕企画(1) 「サンゴを救う世界初の試み」”. フジテレビ (2010年12月7日). 2018年11月25日閲覧。
  12. ^ a b c 魚たちも鑑賞、「海中博物館」でサンゴ礁守れ メキシコ”. AFPBB News (2010年11月12日). 2018年11月25日閲覧。
  13. ^ a b メキシコの海底に広がる「海底美術館」が神秘的 訪れるたびに姿を変える「進化するアート」が作られた目的とは?”. ITmedia (2016年9月22日). 2018年11月25日閲覧。
  14. ^ 生命で輝きを増す海中美術館”. TED. 2018年11月25日閲覧。
  15. ^ a b カリブの海底に広がる水中美術館。”. エル・オンライン (2016年10月30日). 2018年11月25日閲覧。
  16. ^ 「海に沈んだ都市」水中美術館のギャラリー”. WIRED.jp (2011年5月8日). 2018年11月25日閲覧。
  17. ^ 山口彩 (2017年6月15日). “【閲覧注意】話題の海底美術館は芸術的?グロテスク?不思議な感覚に”. TABIZINE. 2018年11月25日閲覧。
  18. ^ 武部光子. “メキシコの輝く海へ!ダイビングおすすめツアー”. All About. 2018年11月25日閲覧。
  19. ^ カンクンに「海底美術館」、彫刻にサンゴが育つ”. ロイター (2010年4月1日). 2018年11月25日閲覧。
  20. ^ カンクン CANCUN”. ANA・メキシコ観光局. 2018年11月25日閲覧。

参考文献編集

  • ジェイソン・デカイレス・テイラー『海底美術館』日経ナショナルジオグラフィック社、2013年。ISBN 978-4-86313-216-0

外部リンク編集