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キマイラ隊(キマイラたい)は、アニメ機動戦士ガンダム』のメカニックデザイン企画『モビルスーツバリエーション(MSV)』に登場する架空特殊部隊ジオン公国軍に所属し、キシリア・ザビの命により各戦線から選抜されたエース・パイロットを中核とする部隊。制式名称は「突撃機動軍特別編成大隊」であり、「キマイラ隊」は旗艦「キマイラ」に由来する愛称で[1]、単に「エース部隊」とも呼ばれる[2]

概要編集

ジオン突撃機動軍情報統括長であるヒュー・マルキン・ケルビン大佐によって立案され[3]宇宙世紀0079年10月26日に各戦線より31名のエース・パイロットを招集して編成された部隊である[1]地球連邦軍がMSの開発量産に成功したことを受けて工業力に劣るジオン軍はモビルアーマーの開発やサイコミュ搭載兵器などの質を高める戦略をとっており、その一環としてエース・パイロットを集中投入した部隊として結成された[1][注 1]

一方で裏の編成目的として同時期に発足したシャア・アズナブル率いるニュータイプ部隊が造反した場合に対するカウンター・ニュータイプ部隊であるという証言も存在する[1][3]。またザビ家の復讐装置と呼ばれる生物兵器アスタロスをコロニーに散布する装置(グリモワールの系譜)を守護していたともいう[4]

発足時には部隊規模は大隊とは程遠く、招集されたエース・パイロットですら一部は11月のオデッサ戦以降に二次徴収されているが、短時間に膨大な物資と人員の補充を受け最盛期に人員は大隊定数を大幅に超える規模になっており、特別編成大隊の名称はこの規模に応じて用いられたものである[3]

隊は大きく、中核となるエース・パイロットのモビルスーツ(以下MS)隊、母艦と支援艦で構成された艦隊、中核隊の予備も兼ねた艦隊直衛MS隊、技術支援隊「ヒュドラ」の4つのグループに分けられている[1][3]

部隊発足後は25機生産された先行量産型ゲルググのうち1機(シャア・アズナブル大佐へ)を除くすべてを受領し、コレヒドール暗礁宙域にて慣熟訓練および機体の最適化作業を行う[1][注 2]。この完熟訓練中に技術支援隊「ヒュドラ」によって巨大プラント船「ミナレット」の設計支援システムの簡易型を用いてゲルググは後多くのバリエーションを得ることとなる[3]

ジオンの敗勢が濃厚となった12月になって以降もコレヒドール暗礁宙域にて訓練を継続しており、戦線に復帰したのは確認できるかぎり12月24日のソロモン戦以降である[5]。しかし訓練中にマゼラン級1隻、サラミス級2隻からなる連邦軍の艦隊と交戦を行い被害なしで完勝したという情報もある(連邦軍はこの交戦自体を否定しているため真偽は不明)[1]。またソロモンより離脱していたシン・マツナガ大尉を反逆罪の疑いで交戦の上拘束したという[6]

戦線に復帰して以降のキマイラ隊の最も有名な戦果がクラリオン作戦時におけるものである。これは星一号作戦を発動した連邦軍のア・バオア・クー要塞への侵攻に対する遅滞作戦の一つであり、旧ティアンム艦隊(ティアンム中将はソロモン戦にて戦死)に対してキマイラ隊はムサイ3隻、ゲルググキャノン12機にて奇襲を仕掛け、サラミス級2隻、改コロンブス級空母1隻を轟沈、MS14機宇宙戦闘機22機を撃破しながらムサイ級1隻大破、MS2機大破3機中破ながら喪失0という完勝を収めた[1]

一年戦争の最終決戦となったア・バオア・クー戦にも参加しているが、混戦だったためか活躍は不明である。トーマス・クルツら一部のパイロットの戦死は確認されている一方で、MS第一中隊長であるジョニー・ライデン少佐についてはキシリア・ザビ搭乗のザンジバルの撤退支援を最後まで行っていた[7]、隊内で同士討ちをしつつア・バオア・クーから離脱していった[8]など目撃証言が複数にのぼっている。

一年戦争後は所属していた隊員のほとんどが消息不明であり、表立って生存が知られているのは、ジェラルド・サカイらア・バオア・クー戦前に離脱が確認された少数の隊員のみとなっている[5]

所有兵器編集

隊員・関係者編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ エース・パイロットのみで構成するエリート部隊への選抜を目的としたサバイバル部隊であるマルコシアス隊が地球降下作戦以前に結成されており、構想自体は連邦軍のMS開発量産の成功以前から存在していることがうかがえる。
  2. ^ 戦略戦術大図鑑』では、キマイラ隊所属ではないエリック・マンスフィールドロバート・ギリアムも先行量産型ゲルググ(MS-14S)に搭乗したとされる。
  3. ^ キシリア親衛隊の一員としてギャン系MSに搭乗していたとも言われる[9]

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h マスターアーカイブ 機動戦士ガンダム MSVエースパイロットの軌跡(ソフトバンク 2018/9/30) 30頁-34頁
  2. ^ 模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック復刻版(アスキー・メディアワークス 2010/8/10)等MSV設定では「キマイラ隊」との呼称はなく、一貫して「エース部隊」とされた。
  3. ^ a b c d e 機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』6巻(KADOKAWA 2013/3/26)10頁-37頁
  4. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』8巻(KADOKAWA 2014/3/26)144頁-153頁、10巻22頁(KADOKAWA 2015/3/26)
  5. ^ a b 模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック復刻版(アスキー・メディアワークス 2010/8/10)
  6. ^ 機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ』7-8巻(KADOKAWA 2016年3月26日、8.2016年11月26日)
  7. ^ ガンダムパイロット列伝 蒼穹の勇者達』(ソニー・マガジンズ 2001年10月6日)
  8. ^ 機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー』(KADOKAWA 2010年12月25日刊行)
  9. ^ 「A.O.Z Re-Boot Vol.22」『電撃ホビーウェブ』KADOKAWA

参考資料編集