キャットルーキー

キャットルーキー』は、丹羽啓介による野球漫画。1993年5月増刊号から2003年3月増刊号まで『少年サンデー超(スーパー)増刊』で連載されていた。単行本全26巻。2010年7月現在コミックパークのオンデマンド版が入手可能である。

目次

概要編集

日本のプロ野球パ・リーグが舞台(チーム名などは架空のものに変えられている)。パ・リーグの実在選手らをモデルとした登場人物も数多く登場する。作品は三部構成で、基本的にペナントレースの一年間を各部で描いている。第一部(単行本1巻)が「雄根小太郎編」、第二部(同2 - 16巻)が「四方二三矢編」、第三部(同17 - 26巻)が「寅島・三ヶ月編」となっており[1]、架空球団トム・キャッツに入団したルーキーがそれぞれの部の主人公となる。なお、各主人公たちはそれぞれネコに関する名前や特徴を持っている。

あらすじ編集

第一部・雄根小太郎編編集

大和トム・キャッツのドラフト1位ルーキー雄根小太郎は、剛速球を投げる実力がありながら極度の気分屋という性格が災いして勝星を上げることができないでいた。不調の原因は、想いを寄せる女子アナ・仲井穂積と高校時代からのライバル・清本天馬の熱愛報道。だが、ふとしたことから雄根は、仲井がかつて自分と同じ高校の放送部員であり、その頃から自分のファンだったことを知って自信を取り戻す。しかし仲井は研修のためアメリカに旅立ってしまうのだった……。

経営難のために身売りの噂が絶えないトム・キャッツであったが、ある日選手たちに告げられたのは身売りどころか今季限りでのチーム解散・消滅だった。優勝すれば解散を撤回させられると考えた雄根は、テレビの生放送で優勝できなければ引退すると宣言、自らを追い込む。雄根の心意気に動かされ、チームは一丸となって快進撃を開始する。

しかし、南部ペガサスの放った刺客・デーモスの打球によって雄根は負傷し、戦線離脱を余儀なくされてしまう。果たして雄根はトム・キャッツを優勝させることができるのか……?

第二部・四方二三矢編編集

第一部終了直後のシーズンオフ、トム・キャッツ二軍秋季キャンプを訪れる小柄な青年の姿があった。その青年・四方二三矢は二軍監督の水原に自らの並外れた集中力をアピールする。リハビリのためにキャンプに参加していた雄根がテスト相手を買って出た。雄根の剛速球を四方は鋭いスイングと共にライトポール際に叩き込む。しかし、ファウルと判定された上に、この一振りによって筋肉を傷めた四方はあえなく三振してしまう。

敗れて納得の表情を見せる四方だったが雄根は入団を薦め、水原も同意する。やがて四方はその集中力を武器に大活躍することになる……。

第三部・寅島・三ヶ月編編集

第二部から1年後の夏の甲子園、東東京代表・浅草寺高校対高知代表・桂浜高校戦のスタンドにトム・キャッツのスカウト・無田の姿があった。司令塔となる捕手の獲得を水原監督から依頼された無田は、無名の浅草寺を甲子園出場に導いた主将の寅島球地に白羽の矢を立てていたのだった。一方の桂浜はエースの負傷により控え投手の三ヶ月心が登板、そのカーブの変化の鋭さに寅島は強い印象を受ける。

甲子園閉幕後、寅島は無田から正式にドラフト指名の挨拶を受けた。進学を理由に一度は断った寅島だが、三ヶ月のカーブが忘れられず、三ヶ月を一緒に指名するという条件で入団を承諾する。そして自ら三ヶ月を説得するために無田と共に高知に向かった寅島は、桂浜主将の坂本から三ヶ月の抱える事情を知らされる……。

主な登場人物編集

大和トム・キャッツ編集

モデルは当時の近鉄バファローズ。第1部では赤字により消滅の危機にあったが、リーグ優勝する活躍により黒字経営に戻り、危機を脱する。12球団中唯一、日本一になったことがなかったが、第3部で達成することになる。親会社は「オスネコヤマト」という運送業(ヤマト運輸がモデル)。

なお連載終了後ではあるが、2005年3月に近鉄バファローズはオリックス・ブルーウェーブに統合されオリックス・バファローズとなり、第1部で描かれた「身売りではなく球団消滅」に近い形となってしまった。

雄根 小太郎(おすね こたろう)
投手。第一部の主人公でドラフト1位入団。トム・キャッツのエースであり、球界一、二を争う剛球投手。トルネード投法から最高球速164km/hのストレートを繰り出す。気持ちで球を投げるタイプの投手で、気分次第で球速が大きく変化する。テンションが低いときの球速は130km/hにも満たないが、オールスターゲームの登板で映画「メジャー・リーグ」を模した演出でマウンドに登った際は「毎回これをやってくれれば30勝はできる」と豪語し、セリーグの打者を三者三球三振に討ち取った。体力も高く、シーズン終盤になると中2日や連投の登板もこなす。第一部では消滅寸前だったトム・キャッツをリーグ優勝に導き、以来「トム・キャッツ(=雄猫軍団)」のリーダーとして描かれている(なお、彼の名前「おすね・こたろう」を読み替えると「雄猫・太郎」となる)。頬のネコヒゲがトレードマーク。背番号「百」。
神童 仁志(しんどう ひとし)
投手。雄根と同期入団でドラフト2位。トム・キャッツのストッパーであり、エースの雄根に対して「裏エース」とも呼ばれる。球界ただ一人の左のサブマリン投手で、多種の変化球と勝負度胸で危機を乗り切る。また、「イカサマストッパー」の異名を持ち、ヤスリやワセリンを使った、不正投球を得意とし、かつてはなんと甲子園のマウンドで不正投球を行い清本に見抜かれた過去がある(ただし、第2部以降は投球に関してのイカサマを行った様子は描かれていない)。金にならないことはしない主義であるが、何よりも負けることを嫌う。雄根とは犬猿の仲であるが、その実誰よりも雄根を理解していると思われるフシもある。背番号01。
四方 二三矢(しっぽう ふみや)
二塁手。第二部の主人公。ニックネームは「しっぽ」。ドラフト7位。超人的な集中力の持ち主。身長165cmと小柄な体格ながらも、集中力を高めることで瞬発力を引き出し、爆発的な長打力を持つ。しかし、力を出しすぎると身体能力の限界を超えてしまうため故障が多く、選手生命は長くないことを本人も自覚している。四方家は安倍晴明の流れを汲む陰陽師の家系である。父親の職業は易者。高校時代は野球部員ながら、故障などのため公式戦出場経験はほとんどなく、無名であった。卒業後、父親の手伝いをしながらぶらぶらしていた時に、テレビで雄根の力投を見て感動し、トム・キャッツの秋季二軍キャンプを訪れて、自ら入団テストを申し入れる。背番号4。
寅島 球地(とらしま きゅうぢ)
捕手。第三部の主人公。通称「トラ」。頭脳明晰でデータを生かしたリードをする。公立高校の弱小野球部を甲子園出場に導いた実力を、トム・キャッツスカウトの無田に買われ、ドラフト3位(高卒としては最高位)指名を受ける。肘の故障のために投手を諦めた過去がある。甲子園で対戦した三ヶ月に、自分の夢を実現できる力を見出し、バッテリーを組むことを条件にトム・キャッツに入団。自ら考案した魔球を三ヶ月に投げさせる。理数系科目に強く、数式を思いつくと所構わず計算式を落書きする。夢はNASAに就職し、月に行くこと。背番号9。
三ヶ月 心(みかづき しん)
投手。第三部のもう一人の主人公。通称「ミケ」。高校まで野球未経験であったが、母親の病気の治療代を稼ぐためにプロ野球選手になることを目指した。野球部では控え投手だったが、甲子園でただ一度登板した際に対戦した寅島の口添えにより、トム・キャッツに入団する。野球をするのはあくまでも金のためであり、野球を愛してはいないと公言していたが、寅島との交流により少しずつ変わっていく。建物の3階から飛び降りても怪我をしないほど柔軟な体を持ち、「球に回転数を与える」才能を持つ。また、他人のフォームを真似るのが早い。寅島の考案したウィザードと呼ばれる魔球を投げる。魔球には、ウィザード・ドライブ、ウィサード・ライザー、ウィザード・バイパーの3種類があり、いずれも"打者の目を欺く"ことを基本コンセプトにしている。また、トルネードクイックという投法も使う。背番号03。
  • ウィザード・ドライブ(TypeⅠ):雄根のフォームをコピーしたトルネード投法から繰り出される超カーブで、右打者専用の「消える魔球」。右打者にとって眼の近くで高速移動するため、ボールを眼で追うことが非常に困難な球である。但し、左打者には消える効果は無く、また、球質がとても軽いという欠点がある。三ヶ月は高校時代から極稀に、これに近い球を投げていたが、寅島の助言による下半身強化とトルネード投法を取り入れることにより、意識して投げられるようになった。
  • ウィザード・ライザー(TypeⅡ):神童のフォームをコピーしたアンダースローにトルネード投法を加えた、独自のフォームから繰り出されるライズボールであり、対左打者用に編み出された球。左打者の眼に向かって飛んでくるため、ボールの距離感を失わせる効果のある魔球である。但し、投球後に、毎回転倒するという欠点がある。
  • ウィザード・バイパー(TypeⅢ):130キロを越す高速ナックル。"空間イレギュラー"を起こし、蛇(=バイパー)のように蛇行する魔球である。通常のナックルよりもブレの間隔が数センチ広いだけであるが、スピードが乗っているため打者の眼には稲妻が走ったように見える。
  • トルネード・クイック:モーションが大きく盗塁されやすいトルネード投法の欠点を補うために三ヶ月自身が考案した超クイックモーション投法。軟体体質を生かし、脚をほとんど振り上げず上半身のみをひねって投げる。素早い投球フォームのため、打者の虚を突く究極のチェンジアップとなる。
加縫 勇治(かぬい ゆうじ)
遊撃手。四方と同期でドラフト3位。馬鹿力で能天気。打撃に関するセンスとパワーは申し分なく、特にストレート打ちに関しては四方をも超える能力を発揮する。守備面ではゴロの処理に難がある上に暴投癖があり「エラーマン」と評されるが、広い守備範囲と強肩で時折信じられないようなファインプレイも見せる。雄根によく殴られる。背番号25。
酒希 洋(さかき ひろし)
投手。四方と同期でドラフト“ハズレ”1位(トム・キャッツが抽選で外した海道の代わりに1位指名された)。当初はドラフト下位の四方を馬鹿にしていたが、後にその実力を認める。速球、変化球ともに優れ、投手としての能力は高い反面、精神的に細いところがある。入団当初は味方(加縫)のエラーにくさったり、スタンドからのヤジに負けてしまうほどの脆さを持っていたが、そのような場面を潜り抜け、やがてトム・キャッツの「左のエース」となるまで成長していく。背番号17。
ハッチ・ボーンズ
一塁手。第2部から登場。元メジャーリーガーの助っ人外国人選手。第1部にトムキャッツに所属していたトルーバー(モデルはジム・トレーバー)の替わりで獲得した選手。左打ち。安打狙いの通常打法と、長距離狙いの一本足打法を使い分ける。メジャーでは首位打者を獲り、優勝も経験したが、足に怪我を抱えてから成績を落とし、日本でも怪我を再発させてしまい、それ以降は音信不通の状態だったが、とある出来事から試合に復活して、チームに貢献する。第2部ではシーズンで2本しかヒットを打たず、翌年もホームランは0だった。しかし第3部ではその怪我も癒え、長距離ヒッターとしても復活。自称「ギャンブラー」であり、野球に関しての勝負勘は一流であるものの、日本に来てから実際のバクチで勝ったためしがない。背番号80。
重吉 建(しげよし けん)
三塁手。第3部から登場。社会人野球出身でドラフト2位。寅島、三ヶ月と同期だが、雄根と同い年である。スイッチヒッターであり、力に押されない広角打法と巧みなバットコントロールで確実なヒットを狙う。パワーヒッターの多いトム・キャッツにおいては貴重なアベレージヒッターである。背番号28。
井手(いで)
外野手。第1部から登場。ドラフト3位。チーム一の俊足を誇る。通称、トム・キャッツの8マン。雄根・神童と同期であるが、その二人が入団式の時にどつき合いを始めたため、これでは目立てないという理由で彼のトレードマークであるスキンヘッドは生まれた。小日向のデータによると「足はあるのに、(打撃では)打ち上げる癖がある」とのこと。モデルはたけし軍団井手らっきょ。背番号8。
石伊(いしい)
一塁手。第1部から登場。4番打者として活躍。第2部の終盤でシャークスの伊部から死球を受け離脱した。モデルは石井浩郎。また第2部ではチームキャプテンも務めていた(第3部で判明)。背番号3。
エディ・ブライアン
外野手。第1部では本塁打王を獲得した。チーム一のスイングスピードと、独特のアッパースイングを持つ。東京エッグ球場の天井スピーカーに打球を当てたこともある。左打者で日本語にあまり馴染みのない外国人選手であったが故に、ファルコンズの沢井が仕掛けた「サイレンス・オブ・ザ・トム・キャッツ(雄猫たちの沈黙)」に、序盤から試合に出場していたトム・キャッツの打者の中では唯一影響を受けなかった。モデルはラルフ・ブライアント(ちなみにエディはブライアントの愛称)。背番号16。
鐘村(かねむら)
三塁手。第1部から登場。主に2番で出場していた、トム・キャッツのチームリーダー的存在。荒井引退後の第2部では選手会長も務めていた(第3部で判明)。モデルは金村義明
三山(みつやま)
捕手。第1部から登場。モデルは光山英和。1・2部ともペガサスとの優勝をかけた一戦の試合中にケガをして途中交代となってしまう。第2部と3部の間にチームを離れたと見られるが、寅島が入ってくるまで雄根の全力の速球を難なく取ることが出来る捕手がいなかった(捕手に怪我人が続出した)。
仲村 紀武(なかむら のりたけ)
第2部から登場。モデルは中村紀洋。背番号66→6。実際の中村は三塁手であるが、この作中での仲村は主に外野を守っている。(第3部での紅白戦ではサードで出場もしている)
皆口(みなぐち)
第2部から登場。モデルは水口栄二。背番号は32→10。実際の水口は主に二塁手(もしくは遊撃手)だが、こちらも四方・加縫が居る関係で外野での出場が主である。(控えの捕手が居なくなり、四方が捕手を務めた際には二塁も守った)。ちなみに2部では井手と共に独身寮居座り組。
砂野(さの)
第2部から登場。モデルは佐野重樹。背番号は14。トム・キャッツの中継ぎエース。2部の中盤以降は特に出番が多く、終盤は先発のマウンドにも立った。牽制が上手い。また、頭髪の後退が激しいが、自分でそれをネタにするような一面も見られる。
山元 和紀(やまもと かずのり)
第1・2部はフェニックス(1部は前身のイーグルス)の主力打者で登場、3部はフェニックスを自由契約になり古巣のトムキャッツに入団。モデルは山本和範。トムキャッツに入団したときは41歳のベテランで、主にDHで出場。
山崎 鉄(やまざき てつ)
第3部から登場。トレードで阪新ライガース(モデルは阪神タイガース)から移籍。フォークが武器のベテラン中継ぎ投手。ウィザードドライブ、ライザーを攻略された直後の三ヶ月から相談を受ける。モデルは必殺シリーズ山崎努演じる念仏の鉄から。
前河(まえかわ)
第3部から登場。モデルは前川勝彦。登場時は高卒2年目の投手ながら、ローテーションの一角に食い込む。左投で茶髪。また、モデルとなった前川の背番号は28だが、重吉が28を着けているため、作中での前河は背番号26で登場する。
藤村 虎生(ふじむら とらお)
第1部のトム・キャッツ監督としてチームをリーグ優勝に導く。第2部シーズン序盤で腰痛のためリタイア。水原に監督業を受け渡した後も、チームを見守り続ける。雄根の能力を見抜き、ドラフト1位に推したのも彼である。現役時代は「初代ミスターライガース」として活躍、年間最多安打の日本記録を持っていた。モデルは藤村富美男。背番号99。
水原 駿祐(みずはら しゅんすけ)
二軍監督→一軍監督。四方の入団テストの申し出を受けて入団させる。その後、前監督・藤村のリタイアに伴い一軍監督に昇格、四方を切り札として一軍昇格させる。普段はとぼけた表情をしているが切れ者であり、四・五手も先を読む戦略を立てる。四方いわく「悪魔の知恵者」。現役時代は左の天才スラッガーとして鳴らした。背番号75。
荒井 弘昌(あらい ひろあき)
トム・キャッツの打撃コーチ。第1部では選手会長(右打ちの二塁手、モデルとなった新井宏昌は左打者であり、主に一塁や外野)として活躍し、優勝決定戦で決勝2点タイムリーを放つなどリーグ優勝に貢献。現役時代は通算2038本安打を記録した。彼の現役時代の背番号は寅島に引き継がれた。背番号9(現役時)→90(コーチ時)。
無田 雅孝(なしだ まさたか)
トム・キャッツスカウト。現役時代は名捕手として活躍、水原と同じ年に引退した。寅島の才能を見抜き、トム・キャッツに入団させようとするが、寅島は三ヶ月の入団が絶対必要条件としたために、振り回されてしまう。また、重吉をスカウトしたのもこの人物。名前のモデルは梨田昌孝

南部ペガサス編集

モデルは西武ライオンズ。豊富な戦力を持つリーグ最強チームとして描かれている。

清本 天馬(きよもと てんま)
三塁手。第1部から登場。高校時代「怪物」と称される打者であったが、甲子園で雄根に4打席連続三振を食らう。以降雄根とのライバル関係が続く。雄根の160km/h台の直球をスタンドに叩き込んだ最初の打者でもある。高校時代に神童(大阪・四天王寺高校)と対戦、イカサマを見破っている。
デーモス・ソーン
外野手。第1部から登場。トム・キャッツを潰すという指令を受け、メジャーリーグからペガサスに入団。通称「ジャッカル(山犬)」。高速の打球で野手を狙撃し、相手選手に怪我を負わせる。打者としても超一流であり、リーチの長さと尋常でないスイングスピードで、本塁打を量産する。背番号6・6・6[2]。因みにこの背番号の前任者はデストローデ(1巻1話のみ登場)。
小日向 悟(こひゅうが さとる)
捕手。第2部から登場。選手の長短所を見抜く観察眼から、トム・キャッツ戦専門の捕手として杜監督から抜擢される。後(第3部)の西尾監督からも厚い信頼を置かれ、チームの参謀役を任されることになる。捕手としてのセンスも抜群であり、ささやき戦術と小柄ながら頭脳的なリードで貢献する。背番号02。
海道 陸(かいどう りく)
投手。第2部から登場。四方らと同期でドラフト1位。「ゴーマン(傲慢)ルーキー」として登場。球界一の速球投手である雄根をライバル視し、プロ入り初登板時に九回二死までノーヒットノーランを続けるも、四方にサヨナラ本塁打を喫してただの敗戦投手となる。以来、自信を失っていたが小日向の指導により復活。非常に態度が大きいが小日向にだけは頭が上がらない。背番号200→101。
坂本 兵馬(さかもと ひょうま)
二塁手。第3部から登場。ドラフト4位。三ヶ月の高校時代の親友で野球部主将。実家は剣術道場である。元々右打者であったが、プロ入り後に居合い抜きの技術を生かしスイッチヒッターに転向。左打者として、三ヶ月のウィザード・ドライブを打ち崩した。アポロ・アーウィンがチーム内で最初に心を開いたほどの好漢。背番号11。
松崎 大介(まつざき だいすけ)
投手。第3部から登場。複数球団との競合の末、ドラフト1位でペガサスが獲得。超高速のスライダーを武器とし、甲子園の決勝でノーヒットノーランを達成。「怪物」と呼ばれる。酒希の高校の後輩。モデルは松坂大輔。背番号18。
アポロ・アーウィン
第3部から登場。スポーツの科学者であった父親の研究により、人間の運動能力を限界まで引っ張り上げるための「実験材料」としての教育を受ける。14歳のころ偶然、九條とバート(後述)のバッテリーと野球で対戦。以後、団体競技に興味を持つ。ハイスクール時代に親しかった、ペガサスのオーナーの娘・南田エリカの助けを借り、ペガサスに入団する。三ヶ月のウィザード・ドライブ、ウィザード・ライザーを一目で攻略する。背番号1。
赤星 将丸(あかぼし しょうまる)
第3部登場。三ヶ月のウィザード・ドライブ攻略の布石の為だけに2軍から招聘された。小日向曰く「顔が怖い、体がでかい、名前が怪しい」。試合中はただニヤニヤしながらベンチに座っているだけだった。左打ち。モデルは赤田将吾。背番号30。
塩崎(しおざき)
第2部から登場。右のサイドハンド。「四方キラー」として、小日向の助言により投入される。モデルは潮崎哲也。背番号16。
西内(にしうち)
第2部から登場。第2部で小日向が敷いた「三人投手」の布陣の一角。第3部ではエースに。モデルは西口文也。背番号13。
松伊 カヅオ(まつい かづお)
第2部から登場。初登場時は雄根の潰しの「コマ」だったが、先頭打者ホームランを放つなど活躍。モデルは松井稼頭央。背番号7
杜 (もり)
第1 - 2部の監督。攻め重視の戦略を敷く。モデルは森祇晶
西尾 (にしお)
第3部の監督。投手力を重視し、就任1年目でペガサスを日本一に導く。モデルは東尾修

ダイオーフェニックス編集

モデルは当時の福岡ダイエーホークス。前身の東海イーグルス(モデルは南海ホークス)を巨大企業ダイオーグループ(モデルはダイエー)が買収して誕生。

九條 数真(くじょう かずま)
投手。第2部から登場。四方と同じく陰陽師芦屋道満の血を受け継ぐ(なお、祖父の静山はダイオーグループ総帥の顧問占い師である)。多彩な変化球と正確無比なコントロールに加え、常に打者の裏をかく洞察力で相手を翻弄する。決め球はスプリットフィンガードファストボール、ナックル。四方の宿命のライバルであり、数々の名勝負を繰り広げる。背番号9。
バート・クレイトン
捕手、内野手。第2部から登場。九條がアメリカ留学時代にバッテリーを組んだ相手であり、メジャーリーグ球団からの誘いを蹴ってフェニックスに入団する。四方の集中力にも匹敵する反射神経で、九條の「ノーサイン投法」を可能にするキャッチングセンスを持つ。打者としても柔軟なバッティングをし、速球派投手に滅法強い。背番号007。
サイモン・ランカスター
投手。第2部から登場。身長215cmの巨漢。来日当初は打者だったが死球で骨折後、九條のアドバイスで投手に転向。九條の考案したグラビティ・プラスという魔球を投げる。背番号111。
  • グラビティ・プラス:「重力加算投法」。身長215cmで腕の長いサイモンが出来るだけ高いところから投げ下ろすように投球することにより、空気抵抗による減速と重力による加速が相殺して初速と終速がほとんど同じになる。
  • ライフル・ショット:第3部で新たに使用。出来るだけ前方でボールをリリースするように投げることで、本格的なストレートと同等の効果を得る。
藤見 兆治(ふじみ ちょうじ)
遊撃手。第3部から登場。メジャーリーガー並の力を持つパワーヒッター。弟の京太に頭が上がらない。背番号「兆」。
藤見 京太(ふじみ きょうた)
外野手。第3部から登場。藤見兆治の弟。兄とは逆に俊足・好守。背番号0。
西久保(にしくぼ)
チームの右の主砲。モデルは小久保裕紀。小久保の背番号は9なのだが、九條がつけているため、背番号は登場当初は7だったが、2部のシーズン終盤以降に江口(モデルは井口資仁)が出てきて背番号7となったため、いつの間にか19になっている。
中松(なかまつ)
左の長距離砲で、3部から登場。モデルは松中信彦。三ケ月のウィザードドライブをホームランにした最初の打者。詰まった打球が入ったことにより、ウィザードドライブの弱点である球質の軽さが各球団に露呈された形となった。
谷淵(たにぶち)
第2部の監督。トム・キャッツの水原とは同期。背番号は81。
皇 貞晴(おう さだはる)
第3部の監督。通算868本の本塁打記録を持ち、通称は「世界の皇」。モデルは王貞治。背番号は89。

神戸フォックス編集

モデルは当時のオリックス・ブルーウェーブ

鈴鹿 一流(スズカ イチロー)
外野手。第2部から登場。打率4割に迫る天才打者。「センター返しぐらいならいつでも打てる」と、謙虚なのか強気なのか分からない発言をする。モデルはイチロー。背番号51。
稲荷 常吉(いなり つねきち)
外野手。第3部から登場。トム・キャッツの重吉とは高校のチームメイトで、社会人野球でも打率争いをしたライバル関係。視野が広く眼が良い上、小技がめっぽう上手い。野手の動きを瞬時に判断し、守備陣の穴を狙う打撃をする。背番号20。
藤木(ふじき)
内野手。第2部では「柳マジック」の仕掛人として隠し球等で四方をアウトにするも、最後の最後で四方と神童に嵌められた。左投げ。背番号8。
大嶋(おおしま)
第2部から登場。第2部の序盤ではトム・キャッツに所属していたと考えられるものの(最初のフェニックスとの一戦でスコアボードに大嶋の名前が確認できる)終盤にはフォックスの一員となって登場した。直線なら一流と変わらない速さの脚力を持つ。モデルは大島公一。背番号52。
星乃(ほしの)
フォックスのサウスポーの投手。スローカーブを使った投球術が巧みで、船山が参考にした投手。モデルは星野伸之
平伊(ひらい)
フォックスのストッパー。2部に登場。豪速球が売り。モデルは平井正史
柳 晃(やなぎ あきら)
フォックスの監督。「柳マジック」と呼ばれる戦略を立てる。モデルは仰木彬。背番号72。

日製ファルコンズ編集

モデルは当時の日本ハムファイターズ

船山 勉(ふなやま つとむ)
左投げの軟投型投手。元打撃投手で弱肩ながら、天下一品のコントロールを沢井監督に買われ、打倒四方の切り札として抜擢される。のちに独学で「スロードロップ」を習得し、第3部ではチームの中継ぎエースにまでのし上がる。連載当時日本ハムに舟山恭史岩本勉という投手がいたが、関連性は不明(ちなみに舟山と岩本は右投手)。背番号71。
隼 光(はやぶさ ひかる)
第3部で登場。左の巨漢打者。三ヶ月のウィザード・ライザー対策で起用される。眼がいいことが長所であるが、恐怖心からインハイの球が苦手という弱点を持つ。パワーもあり、臆病な性格が無ければ一流になれる素質を持つ。背番号69。
ブリテン
第2部の途中から加入したと思われる助っ人大砲(ファルコンズとの最初の三連戦時は外野にショー(モデルはリック・シュー)という選手がいた)。不調雄根から三打席連続ホームランを放つ活躍を見せる。モデルはバーナード・ブリトー。背番号42。
片山(かたやま)
ウィルソー
緒笠原(おがさわら)
第3部で登場。(片山は第2部にも登場)それぞれ左打者。2000年 - 2001年頃の実際のファイターズ打線とは違い二番片山・三番ウィルソー・四番緒笠原という並びになっている(実際のモデルとなった選手の並びは二番小笠原・三番片岡で四番にオバンドー(作中では五番打者のオバンドルとして登場し、隼が代打で起用された)が入りウィルソンは主に五番から七番を打った)。背番号は片山が8、ウィルソーが15、緒笠原が2。また作中では片山が右打者の描写もある。
沢井 啓次(さわい けいじ)
第2部の監督。打倒四方に執念を燃やし、様々な奇策を繰り出す。通称「親分」。第2部終了後に退任。モデルは大沢啓二。背番号86。
大嶋 安徳(おおしま やすのり)
第3部の監督。モデルは大島康徳

マリン・シャークス編集

モデルは千葉ロッテマリーンズ

伊部 一揮(いぶ いっき)
投手。モデルは伊良部秀輝。第2部に登場。雄根と並ぶ日本屈指の速球派投手。熱血漢で雄根と名勝負を繰り広げる。第2部終了後にメジャーリーグに移籍。
丈月 雅彦(じょうづき まさひこ)
捕手。名前のモデルは定詰雅彦。第2部に登場。登場初期は「ルーキーいびり」と称される厳しい内角攻めやラフプレーでダーティーなキャラだったが、終盤ではファイト溢れるプレーを見せた。名前の「じょうづき」と「ジョーズ」を引っ掛けているためか、サメのような歯で描かれている。

その他の人物編集

仲井 穂積(なかい ほづみ)
第1部ヒロイン。モデルは中井美穂。フジミテレビ(モデルはフジテレビ)アナウンサー。雄根と同じ高校出身である。
三崎 辰子(みさき たつこ)
第2部ヒロイン。帝京スポーツ新聞のトム・キャッツ担当記者。二軍キャンプでの四方の入団テストを目撃し、その実力を確信する。格闘オタクであり、自らも蟷螂拳八極拳などの技を使う。その技で八百長に絡んだ島木をKOしたり、場外乱闘のドサクサにまぎれて海道の首を刈ったりもしていた。苦手なものはオバケや怪談。
小金沢 千鶴(こがねざわ ちづる)
第3部ヒロイン。寅島の同級生でトム・キャッツオーナーの娘。いわゆるツンデレ。野球には興味がなかったが、父親が入院し、死ぬ前にトム・キャッツの日本シリーズ制覇を見たかったと語った(実は死ぬような病ではなかったが)ために自らオーナー就任を宣言、選手を鼓舞する。
三ヶ月の魔球を「ウィザード・○○」と命名したのは彼女。
松井 紀一(まつい きいち)
帝京スポーツ記者で、辰子の先輩。面白ければガセネタ、ヤラセなんでもありの記事にする。
有森 馮子(ありもり ひょうこ)
医者。第一部で雄根が入院した時の主治医。ペガサスとの最終戦で、肩の故障が完治していない雄根に、野手としてという条件付きで出場を許可する。ただし、いざとなれば肩が壊れても登板する雄根の性格は把握しているため、投手としての出場も事実上は黙認している。
飯田 愛子(いいだ あいこ)
酒希の彼女。元は同じ高校の野球部に所属していたマネージャー。
加縫の顔を見ただけで泣き出してしまうほど、恐がりで泣き虫。
島木 譲市(しまき じょういち)
南都スポーツの記者だが、裏では野球賭博をやっている。神童に八百長を持ちかけたり、酒希に精神的プレッシャーをかけるなどした。

セ・リーグのチーム編集

基本的にオールスターゲームのエピソードにのみ登場する。

脚注編集

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  1. ^ 副題として四方二三矢編は「風の中のしっぽ(TALE IN THE WIND)」、寅島・三ヶ月編は「ウィザード二匹」(THE TOW WIZARDS)が付けられている。
  2. ^ 正確には「6」をトライアングル状に並べている

関連項目編集