クラトゥ (Klaatu) は、ジョン・ウォロシャク (John Woloschuk) と ディー・ロング (Dee Long) によって1973年に結成されたカナダ オンタリオ州 トロントプログレッシブ・ロック・バンド。結成当時にはメンバーの詳細が明らかにされていなかったが、スタジオ・ミュージシャンが集合したバンドであり、演奏とサウンド・メイキングは結成当初から注目された。代表曲に「星空に愛を(またはコーリング・オキュパンツとも。原題は(Calling Occupants of Interplanetary Craft)) 」「Hope」などがある。中でも前者は、クラトゥーがシングルとして発表した時は、特にビートルズ・サウンドに似通った雰囲気を持っていたことから、各種音楽メディアやリスナーの間で様々な憶測を招いて注目されたため、バンドの代表曲になり、カーペンターズは1977年にリリースしたアルバム『パッセージ』の中でカバーした。

クラトゥ
Klaatu
出身地 カナダの旗 カナダ
オンタリオ州 トロント
ジャンル プログレッシブ・ロック
パワー・ポップ
サイケデリック・ミュージック
サイケデリック・ロック
活動期間 1973年 ~ 1982年
レーベル Daffodil Records
Bullseye Records of Canada
Capitol Records (US)
公式サイト www.klaatu.org
メンバー John Woloschuk (Keyboards, Bass)
Dee Long (Guitars)
Terry Draper (Drums)

目次

来歴編集

 
地球の静止する日』の宇宙人クラトゥ(マイケル・レニー

バンド名の由来は、1951年のSF映画「地球の静止する日 (The Day the Earth Stood Still)」においてマイケル・レニー演ずる宇宙からの訪問者「クラトゥ (Klaatu)」である。

初期のシングル「Anus Of Uranus/Sub-Rosa Subway」「Dr. Marvello/For You Girl」はGRT Recordsからリリースされ、シングル「California Jam」「True Life Hero」発売後にはドラマーとして参加していた テリー・ドレーパー (Terry Draper) が正式メンバーとなり3人編成となった。マネージメント業務を務めていた Terry Brown の尽力で キャピトル-EMI カナダ との専属契約が成立し、バンドの活動は更に活性化した。そして Terry は後に彼らのプロデューサーとなった。

最初のアルバム『3:47 EST』は、中期以降のサイケデリック要素を含めたビートルズ・サウンドに似ていたことから、アルバム発売当初はビートルズのメンバーが覆面で活動しているなどの憶測が各種音楽メディアから伝えられ、そのためバンドとアルバムが注目を集めることとなった。2つめのアルバム『Hope』では、ロンドン交響楽団が参加したが、ファースト・アルバムのサイケデリックな世界観からは遠ざかってしまった。1980年代に入り4枚めのアルバム『Endangered Species』がリリースされた頃にようやくバンドのメンバーが少しだけ紹介され、ドラマーのテリー・ドレーパー (Terry Draper)、キーボーディスト/ベーシストのジョン・ウォロシャク (John Woloschuk)、ギタリストのディー・ロング (Dee Long) の3人が明らかにされた。そして彼らからは、ビートルズからの音楽面の影響を否定する発言が飛び出した。

クラトゥは、元々がスタジオ・ミュージシャンの集合体であったため、バンドとしてライブ活動は行なっていなかったが、契約上の義務としてキャピトル/EMI カナダは1981年11月からしばらくの間、Max Webster and Nightwind からメンバーを呼び入れる形の6人編成にてコンサート・ツアーを組み、ライブ・パフォーマンスを行わせた。しかし、メンバーのうちディー・ロングは、ライブ・パフォーマンスに関しての意味合いを見いだせなかったため、ツアー途中の1982年4月にクラトゥから脱退してしまう。残されたジョン・ウォロシャクとテリー・ドレーパーはその後数ヶ月間ツアーをこなしパフォーマンスを続けたが、最終的に1982年8月にクラトゥは解散を迎えることになった。

解散後の1988年にメンバー 3人が集合し、ロンドンにあるジョージ・マーティンAIRスタジオで、ドイツのテレビ・シリーズ "Tatort" 用に、バンド・メンバー外の Paul Vincent Gunia が書いたシングル「Woman」をレコーディングした。そのシングルは西ドイツでのみリリースされたが、シングル・チャートに食い入ることは出来なかった。レア・アイテムのシングルとして知られていたが、後にコンピレーションの『rarities collections』などに収録された。その後数年を経た2005年5月7日には再び3人が集まり "Toronto's KlaatuKon" でアコースティック版のライブ・パフォーマンスを行っている。その時のセット・リストには "At the End of the Rainbow"、"I Don't Wanna Go Home"、"Cherie、Magentalane"、"Little Neutrino"、"All Good Things" などが選曲されていた。

その後編集

クラトゥのオリジナル・アルバムは、2000年代に入るとキャピトルを含む様々なレーベルからCD化して再リリースされた。レーベルによっては曲数や曲順などが変えられて販売されたが、カナダの Bullseye Records からはオリジナル・アルバムの曲順と曲数でリリースされ、さらに同レーベルからは『Around the Universe In Eighty Minutes』というクラトゥへのトリビュート盤もリリースされている。そして2005年には同レーベルから、2-CDのコレクション・セットとして『Sun Set: 1973-1981』がリリースされ、その中には レアリティーズ、デモ・トラック、初期のレア・シングル、その他音源が収録された。その中で一番興味深い音源には、キャピトルからリリースされた「Hope」のオリジナル・バージョンが挙げられる。以前のリリース時には、ロンドン交響楽団のパートがリリース直前の最終段階で全て未使用とされリリースされていたが、この音源によって、オーケストレーションがカットされていないオリジナルのバージョンを聴くことが出来るようになった。2-CD セットにはバンド・メンバーへのインタビューを綴った40ページに及ぶブックレットも付属。また同年2005年にはコンピレーション・アルバムの『Raarities』もリリースされたが、このコレクションはアナログ盤LPだけのリリースとなっている。『Raarities』ではKlaatuの熱心なファンに対して様々なマテリアルを提供していて、別ミックス音源やシングルのバージョン違いなど、『Sun Set: 1973-1981』とは異なり「Hope」を含む未発表音源などが多数収録されている。2009年3月にCDでリリースされた『Sology』には『Raarities』収録曲のライブ・レコーディング版音源が収録された。

メンバー編集

メンバー名 原題表記 担当 2009年現在の動向
ジョン・ウォロシャク John Woloschuk Keyboards, Bass, Guitars 子供向けアルバム『Robotman』を作成した後はミュージシャン活動から離れ、現在はトロントの音楽業界企業向けの会計業を営んでいる。
Klaatuのファンの集い "KlaatuKon" のインタビューで 音楽業界から離れた理由などが語られた際、彼の言葉では「ミュージシャンでの成功」と「会計士での成功」の選択を考えていたが、どちらも両方同時に活動する事は不可能だったため、時々人前で演奏するミュージシャン活動は人生の一部にする事を選んだ、と語っている。
ディー・ロング Dee Long Guitars, Vocals プロデュース業を行いつつ "DeeSampler" と呼ばれるドラム・ループ・プログラムを書いている。そして何枚かのソロ・アルバムをリリースしていて、ライブ・パフォーマンスも再開している。
テリー・ドレーパー Terry Draper Drums, Percussion 現在もトロント在住であり過去のKlaatu関連の作業に関与し、プライベートではバーを経営している。彼もプロデュース業を行っていて、ソロ・アルバムも今までに2枚リリースし、現在の彼のバンド "Twilight Zone" ではライブ・アルバムをリリースしている。

ディスコグラフィー編集

スタジオ・アルバム編集

アルバム名 原題表記
3:47 EST / "KLAATU" for USA 3:47 EST 1976
ホープ Hope 1977
サー・アーミー・スーツ Sir Army Suit 1978
エンデインジャード・スピーシーズ Endangered Species 1980
マジェンタレーン Magentalane 1981

コンピレーション・アルバム編集

アルバム名 原題表記
クラトゥ・サンプラー Klaatu Sampler 1981
Klaasic Klaatu Klaasic Klaatu 1982
ピークス Peaks 1993
サン・セット Sun Set 2005
Raarities Raarities 2005
Solology Solology 2009
World Kontact Day, CD/DVD World Kontact Day, CD/DVD est 2009

外部リンク編集