グリオキシル酸
グリオキシル酸(グリオキシルさん、glyoxylic acid)は、1分子の中にアルデヒド基とカルボキシル基を持つカルボン酸の一種である。一部の植物や菌類が持ち、脂質からの糖新生を可能にするグリオキシル酸回路では、アセチルCoAと結合してリンゴ酸を作る。また、無電解めっきの還元剤としても使用される。
グリオキシル酸 | |
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オキソエタン酸 | |
別称 ホルミルギ酸 オキソ酢酸 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 298-12-4 |
ChemSpider | 740 |
KEGG | C00048 |
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特性 | |
化学式 | C2H2O3 |
モル質量 | 74.04 g mol-1 |
密度 | g cm-3 |
融点 |
-93 °C |
沸点 |
111 °C |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
グリオキシル酸はヒトではエチレングリコールからシュウ酸に代謝される際の中間体で、体内で酸化を受けると有害なシュウ酸が生成されることになる[1][2]。
ピリドキシン(ビタミンB6)は、グリオキシル酸を有害なシュウ酸するよりはむしろグリシントランスアミナーゼによりグリシンへの転換を促進する作用を有する[3]。
脚注編集
- ^ 諸角誠人, 小川由英、「実験的蓚酸カルシウム結石症における蓚酸前駆物質に関する研究」 『日本泌尿器科学会雑誌』 1995年 86巻 5号 p.1022-1027, doi:10.5980/jpnjurol1989.86.1022, 日本泌尿器科学会
- ^ Carney, E.W. (1994) An integrated perspective on the developmental toxicity of ethylene glycol. Reprod. Toxicol. 8, 99-113
- ^ 尿細管間質性腎炎 MSDマニュアル プロフェッショナル版