サイモン・ブラックバーン

サイモン・ブラックバーンSimon Blackburn, 1944年7月12日- )は、イギリスの哲学者。メタ倫理学上の学説である準実在論を提唱したことで知られる。一般に向けた哲学入門書を多数執筆している。長年、ケンブリッジ大学の哲学教授を務めていたが、2011年に退官した。現在、ノースカロライナ大学チャペルヒル校の哲学科特任教授として、毎年秋学期に授業を持っている。それに加え、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジのフェロー、ロンドンのニューカレッジ・オブ・ヒューマニティーズ(New College of the Humanities)の教授も務める。過去には、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジのフェロー、ノースカロライナ大学のエドナ・コウリー教授(専任教員)も歴任した。2009年~2010年度まで、アリストテレス協会の会長として役割を果たした。

学歴編集

ブリストルのクリフトン・カレッジに入学後、ケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジに転入し、1965年にそこで学士号を取得した。1970年、ケンブリッジ大学チャーチル・カレッジで博士号を授与された。

仕事編集

メタ倫理学上の立場としての準実在論の提唱者として知られる。また、哲学の様々な主題について、新ヒューム主義的な主張を擁護している。過去には『マインド』誌の編集者を務めた。BBCラジオ4の番組『The Moral Maze』など、イギリスの各種メディアにたびたび出演している。2007年にはアメリカ芸術科学アカデミーの国外名誉フェローに選出された[1]

ブラックバーンは英国ヒューマニズム協会の支持者として、神は存在しないと議論しているが、自分のことは「無神論者(atheist)」ではなく、「不信心者(infidel)」と称することを好む[2]。2010年9月に、ローマ教皇ベネディクト16世の英国訪問に反対する公開書簡が55人の知識人の署名とともに『ガーディアン』誌に掲載されたが、ブラックバーンもそこに名を連ね、宗教者が政治に及ぼす影響はなるべく小さくなるべきだと論じた[3]

主要著作編集

  • Reason and Prediction (1973). ISBN 0-521-08742-2.
  • Spreading the Word (1984) - a text. ISBN 0-19-824650-1.
  • Essays in Quasi-Realism (1993). ISBN 0-19-508041-6 and ISBN 0-19-508224-9.
  • The Oxford Dictionary of Philosophy (1994) - compiled whole-handedly. ISBN 0-19-211694-0.
  • Ruling Passions (1998) - a defense of quasi-realism as applied to ethics. ISBN 0-19-824785-0.
  • Truth (1999) (edited w/ Keith Simmons) - from Oxford Readings in Philosophy series. ISBN 0-19-875250-4.
  • Think: A Compelling Introduction to Philosophy. (1999) ISBN 0-19-210024-6 and ISBN 0-19-969087-1.
  • Being Good (2001) - an introduction to ethics. ISBN 0-19-210052-1.
    坂本知宏、村上毅訳『ビーイング・グッド――倫理学入門』晃洋書房、2003年
  • Lust (2004) - one of an Oxford University Press series covering the Seven Deadly Sins. ISBN 0-19-516200-5.
    屋代通子訳『哲人たちはいかにして色欲と闘ってきたのか』築地書館、2011年
  • Truth: A Guide (2005). ISBN 0-19-516824-0.
  • Plato's Republic: A Biography (2006) - from Atlantic Books' Books That Shook the World series. ISBN 1-84354-350-8.
    木田元訳『プラトンの『国家』』ポプラ社、2007年
  • "What do we really know? -The Big Questions of Philosophy" - (2009) from Quercus. ISBN 978-1-78087-587-3.
  • Ethics: A Very Short Introduction. Oxford: Oxford University Press. (2001). ISBN 978-0-19-280442-6. 
  • Mirror, Mirror: The Uses and Abuses of Self-Love (Princeton, NJ: Princeton University Press, 2014)

脚注編集

  1. ^ Book of Members, 1780–2010: Chapter B”. American Academy of Arts and Sciences. 2011年7月26日閲覧。
  2. ^ Philosophy Now's interview with Simon Blackburn, November 2013, accessible here
  3. ^ “Letters: Harsh judgments on the pope and religion”. The Guardian (London). (2010年9月15日). http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/15/harsh-judgments-on-pope-religion 2010年9月16日閲覧。 

外部リンク編集