ゼニゴケ
コケ植物の一種
ゼニゴケ (Marchantia polymorpha L.) は、ゼニゴケ科ゼニゴケ属の植物である。ただし、ゼニゴケ科のもの全体をよぶ総称として、あるいは類似の構造をもつ苔類の総称としても用いられる。近似種の区別が難しいので、普通は区別せずこう呼ばれることが多い。なお、葉状体の形だけで見ればゼニゴケ亜綱とツノゴケ亜綱のかなりのものが似て見える。
ゼニゴケ | ||||||||||||||||||||||||
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![]() ゼニゴケ (Marchantia polymorpha)。
杯状体が見える。 | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Marchantia polymorpha L. | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
Marchantia alpestris | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ゼニゴケ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Common liverwort |
19世紀前半から論文が発表されるなど研究対象としては古く[1]、近年においても実験生物として注目され始めている[2]。
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ゼニゴケの一種で精子を作る器官(雄器托)。雨が降ると精子が傘の表から流れて出て移動する。
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ゼニゴケの一種で卵子を作る器官(雌器托)。破れ傘とも呼ばれる器官の裏側に精子が到達して受精する。
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雌器托裏の胞子嚢形成部が破れて胞子を放出した後の状態。
生育 編集
世界中に分布し、日本では北海道から九州まで、主に人家の周辺に繁茂する。特に、家の北側など湿気の多い場所に見られることがある。庭に生えるコケ類は日本庭園では喜ばれることが多いが、ゼニゴケ類は地面に深く張り付いて広がり、見栄えが良くないため、雑草として嫌われることも多い[2][3]。また、非常に除去しにくい。
脚注 編集
- ^ 大和.石崎.河内.2009, p. 25.
- ^ a b 大和.石崎.河内 2009, p. 23.
- ^ 北國新聞社 (2012年4月10日). “「庭の嫌われ者」薬に ゼニゴケで高血圧予防” 2013年4月21日閲覧。
参考文献 編集
- 大和勝幸、石崎公庸、河内孝之「ゼニゴケの培養法」『低温科学』第67巻、北海道大学低温科学研究所、2009年、23-29頁、ISSN 18807593、NAID 120001492976。
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