ソルタムM65 120mm迫撃砲は、フィンランドのタンペラ社(現・パトリア社)が1953年に開発し、1960年にその生産ライセンスイスラエルソルタム・システムズ社が購入して製造した口径120mmの迫撃砲である。"ソルタムK5 120mm迫撃砲"とも呼称される[1]。ソルタムM65 (K5)には、通常射程型と長射程型の2種類のバージョンが存在する[2][1]

ソルタムM65 120mm迫撃砲
ソルタムM65 120mm迫撃砲(イスラエル砲兵隊博物館
種類 迫撃砲
原開発国  フィンランド
イスラエルの旗 イスラエル
運用史
配備先 イスラエル国防軍、他
開発史
開発者 タンペラ社(現・パトリア社)
開発期間 1953年
製造業者 ソルタム・システムズ
派生型 ソルタムK5A7(長射程型)
諸元
重量 136 ~ 272 kg
要員数 4名

砲弾 120mm迫撃砲弾・装薬
口径 120 mm
仰角 +30°/+80°
旋回角 -20°/+20°
有効射程 9,500 m
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概要 編集

ソルタムM65は口径120mmの迫撃砲としては軽量に設計されており、M113装甲兵員輸送車への搭載や小型ヘリコプターでの吊り下げ輸送が可能である。また小型軍用車両での牽引も可能である。M65の移動用タイヤはM151"ケネディ・ジープ"と共通の物が使用できるようになっている。

ソルタムM65は通常射程型の形式名で、改良された長射程型は"ソルタムK5A7 120mm迫撃砲"と呼称される[1]。K5A7迫撃砲はより迅速な展開、少人数での運用を考えて改良された発展型で、M59砲弾で8,500m、M100砲弾で9,500mの射程を持つ。また射撃時に移動用の架台から取り外す必要は無く、4名の砲兵で運用が可能である。

また、M3ハーフトラックにM65を搭載した自走迫撃砲タイプの車両は、イスラエル国防軍において"ハーフトラック Mk.D"の形式名が付けられ、"マクマト"(Makmat)のニックネームで呼ばれる。

なお、マクマト(Makmat)とはヘブライ語でMargema Kveda Mitnayaat=自走重迫撃砲の略称であり、スーパーシャーマンソルタムM66 160mm迫撃砲を搭載した160mm自走迫撃砲も同様にマクマトと呼ばれている。

また、1990年代よりアメリカ軍で運用されているM120 120mm迫撃砲は、ソルタムK5の改良モデルに相当する"ソルタムK6 120mm迫撃砲"をアメリカ軍が採用したものである[2]

運用国 編集

 
M65 120mm迫撃砲運用国(青色)

脚注・出典 編集

  1. ^ a b c militaryfactory.com Soltam K5 (M65) 120mm Mortar
  2. ^ a b Soltam K5 and K6 120 mm light mortars (Israel), Mortars”. Jane's. 2012年7月12日閲覧。
  3. ^ a b c SIPRI arms transfer database”. ストックホルム国際平和研究所 (Information generated on 3 April 2014). 2014年4月3日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集