タール (弦楽器)

その他のカフカース地方で見られる長いネックのリュート属の楽器、およびその総称

タール(تارtar)とは、歴史的イラン世界と称されるイランアゼルバイジャンジョージアアルメニア、およびその他のカフカース地方で見られる長いを持つリュート属撥弦楽器である[1][2]

タールウィキデータを編集
各言語での名称
タール
タールを演奏するメシャディ・ジャミル・アミロフ ウィキデータを編集
分類

弦楽器リュート属
ザックス=ホルンボステル分類: 321.321-5ウィキデータを編集

関連楽器
    演奏者
    • タール奏者
    • ウィキデータを編集
    製作者
      関連項目


      概要 編集

      主にペルシア音楽歌唱伴奏のために用いる[1][2]。「タール」とはペルシア語で「」をさす[1]。18世紀中ごろ現在の形になったといわれる。主にの木などでできた共鳴胴は、2個の心臓を連結したような独特のかたちをしており、表面は牛の心臓や羊の皮膜を伸ばした薄い膜でおおわれている[1][2]

      25から28の羊腸製の可動フレットと、3対の金属があり、真鍮プレクトラムで演奏される[1][2]1オクターブは15の微小音程に分割される[1]。標準的な調弦は「C3—C4—G3—G3—C4—C4」だが、用いる旋法により変わる[1]

      またプレクトラムを用いずに、左手の指で、棹上の弦をたたいたりはじいたりもする[1]

      ギャラリー 編集

      脚注 編集

      注釈 編集

      出典 編集

      1. ^ a b c d e f g h 山田陽一. “タール(楽器)(たーる)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 日本大百科全書(ニッポニカ). 株式会社DIGITALIO. 2024年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月8日閲覧。
      2. ^ a b c d タール”. 民音音楽博物館. コレクション. 一般財団法人民主音楽協会. 2023年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月8日閲覧。