ダイレクトプレー
ダイレクトプレー(英語: Direct Play)は、サッカーにおいて「手数をかけず、よりシンプルにゴールへ向かう」プレーに対して用いられる言葉である[1][2]。
この用語は日本国内では1990年代中頃まで「ボールをトラップせずに直接パスやシュートをする」意味で用いられていたが[1][2]、1998年に日本サッカー協会が発表した『強化指導指針1998年版』の中で「よけいな回り道をせず、できるだけシンプルに、フィニッシュから逆算してプレーを組み立てていく考え方。ポゼッション・プレーはこの反対」と定義した[1]。さらに、従来「ダイレクトプレー」と呼ばれていたプレーに関しては「ワンタッチ」と呼ぶように推奨した[1]。
2010年代に入った後も、「ワンタッチでパスがつながる」プレーを依然として「ダイレクトプレー」と呼ぶメディアもある[3]。こうした状況について「細かな言葉狩りをしなくても理解がズレなければよい」と擁護する者もいれば[2]、旧来の意味を一概には否定できないとしつつ「話し手と聞き手との間に齟齬が生じる危険性があり、どちらの意味で解釈するかで、話はまったく違うものになる」と指摘する者もいる[3]。
脚注
編集- ^ a b c d “No.255 ダイレクトプレーのメッセージ”. サッカーの話をしよう 大住良之オフィシャルアーカイブサイト (1999年9月24日). 2016年9月26日閲覧。
- ^ a b c 清水英斗「よく分かる「サッカー用語」第10回 ダイレクトプレー」『サッカーダイジェスト』 2015年6月11日号、日本スポーツ企画出版社、107頁。
- ^ a b 浅田真樹 (2012年6月6日). “ダイレクトプレーって何?言葉の“誤用”にご用心。~サッカー界の造語がはらむ危険性~”. Number Web. 2016年9月26日閲覧。