ムギワラギク
ムギワラギク(麦藁菊; 英: strawflower; 学名: Xerochrysum bracteatum)は、キク科ムギワラギク属に属するオーストラリア原産の植物である。現地では常緑小低木であるが、寒さと高温多湿にやや弱く、日本では半耐寒性一年草として扱われている。別名テイオウカイザイク(帝王貝細工)、ただしカイザイク Ammobium alatum は別属である。
ムギワラギク | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Xerochrysum bracteatum (Vent.) Tzvelev | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ムギワラギク(麦藁菊) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
bracted strawflower |
分類
編集ムギワラギクは1803年のエティエンヌ・ピエール・ヴァントナによる Xeranthemum bracteatum が基となり、1805年にヘンリー・C・アンドリュースが用いたヘリクリサム属への組み替え名が2世紀近くにわたって用いられてきた。その Helichrysum bracteatum は1990年にニコライ・ニコラエヴィッチ・ツヴェリョフという学者により Xerochrysum という属に組み替えられるが、これは10年以上の間見過ごされ、1991年のアルネ・アンデルベリらによる分類見直しを受けたランドール・ジェームズ・ベイヤーがツヴェリョフによる組み替え名を用いることを2001年に提唱してからは Xerochrysum属とされている[1][2][3]。
性状
編集草丈は1メートル位になるが、50センチメートルくらいの矮性種もある。茎は堅く、葉は細長く、つぶすとスパイスのような香りがある。花は、秋まきでは5月から6月に、春播きでは7月から8月にかけて咲き、単生で、花径は3–5センチメートルある。他のキク科植物と同じ頭状花序であるが、花びらのように見える部分は、舌状花ではなく、総苞片といい、さかなの鱗のようである。
栽培
編集種まきは、東京より暖かい地方では、秋の彼岸頃にまき、霜よけをして越冬させ、春に咲かせる。それより寒い地方では、ソメイヨシノが散ってから種まきする。タネは比較的細かいがよく発芽する。育苗箱や苗床にまき、タネが見え隠れする程度に覆土する。日当たりがよく、特に排水の良い土を好む。
利用法
編集脚注
編集- ^ Bayer, Randall J. (2001). “Xerochrysum Tzvelev, a pre-existing generic name for Bracteantha Anderb. & Haegi (Asteraceae: Gnaphalieae)”. Kew Bulletin 56 (4): 1013–1015. doi:10.2307/4119317.
- ^ Chen, Yousheng; Bayer, Randall J. (2011). “Xerochrysum bracteatum”. In Wu, Zheng Yi; Raven, P.H.; Hong, De Yuan. Flora of China. 20–21. p. 817. ISBN 978-1-935641-07-0
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-).「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList), http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=6346 2023年3月11日閲覧。