テトラゾール
テトラゾール | |
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IUPAC名 | 1H-tetrazole |
分子式 | CH2N4 |
分子量 | 70.05 |
CAS登録番号 | 288-94-8 |
形状 | 白色結晶 |
融点 | 89-91 °C |
沸点 | 156-158 °C |
SMILES | N1N=NN=C1 |
出典 | MSDS(同仁化学研究所) |
テトラゾール(tetrazole)は、分子式 CH2N4で表される、5員環の芳香族複素環式化合物である。環は炭素1個と窒素4個から成る。熱や衝撃により爆発することがあり、消防法による危険物(第5類アゾ化合物 第1種自己反応性物質)に指定されている。
物性
編集1位の窒素原子に結合したプロトンは pKa = 8.2(DMSO中)[1]であり、カルボン酸と同程度の酸性を示す。このためカルボン酸の等価体として用いられることがある(後述)。
合成
編集テトラゾール環を有する化合物
編集医薬化学において、テトラゾール環はカルボン酸の等価体と見なされ、医薬品の部分構造に汎用されている。これは前述のようにpKaがほぼ等しいため、またカルボン酸をテトラゾール環に置換すると脂溶性が高くなり、バイオアベイラビリティーの向上が期待できるためである。 一例として、アンギオテンシンII受容体拮抗薬であるロサルタンやカンデサルタンが挙げられる。
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ロサルタン
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カンデサルタン
また爆発的に反応して窒素ガスを生じることを利用して、5-アミノテトラゾールがエアバッグの火薬として用いられることがある。
テトラゾールの共役酸をテトラゾリウム (tetrazolium) と呼ぶ。MTTアッセイ法による細胞増殖試験では、テトラゾリウム塩であるMTT試薬(3-[4,5-dimethylthiazol-2-yl]-2,5-diphenyl tetrazolium bromide) が生細胞中のみでホルマザン色素に代謝されることを利用し、吸光度を測定することで細胞数が測定できる。