デオキシコール酸(デオキシコールさん、英: Deoxycholic acid)は、胆汁酸の一種であり、腸内の細菌代謝によって生成される二次胆汁酸の一つである。肝臓からは、コール酸及びケノデオキシコール酸という代表的な2つの胆汁酸が分泌される。微生物は、胆汁酸-7α-デヒドロキシラーゼによりケノデオキシコール酸を二次胆汁酸であるリトコール酸に代謝し、コール酸をデオキシコール酸に代謝する[2]。その他の二次胆汁酸としてウルソデオキシコール酸がある。デオキシコール酸は、アルコール及び酢酸に溶ける。純粋なものなら白色か灰色がかった結晶状粉末の形状をしている。

デオキシコール酸
識別情報
CAS登録番号 83-44-3 チェック
PubChem 222528
ChemSpider 193196 チェック
UNII 005990WHZZ チェック
KEGG C04483
特性
化学式 C24H40O4
モル質量 392.57 g mol−1
密度 ? g/cm3
融点

174 - 176 °C

酸解離定数 pKa 6.58[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

脚注 編集

  1. ^ Lide, David R. (1998), Handbook of Chemistry and Physics (87 ed.), Boca Raton, FL: CRC Press, pp. 1287, ISBN 0849305942 
  2. ^ 食事成分による腸内細菌の二次胆汁酸生成酵素7α-デヒドロキシラーゼの制御」 1998年度~1999年度 (科学研究費助成事業データベース)