ドラゴリー
ドラゴリーは、特撮テレビ番組『ウルトラマンA』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣(超獣)。別名は蛾超獣[注釈 1]。英字表記はDORAGORY[2][3]。
ドラゴリー | |
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ウルトラシリーズのキャラクター | |
初登場 | 『ウルトラマンA』第7話 |
『ウルトラマンA』に登場するドラゴリー編集
ドラゴリー DORAGORY[2][3] | |
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別名 | 蛾超獣 |
身長 | 67m[2][4][1][3][5] |
体重 | 5万8千t[2][4][1][3][5] |
出身地 | 異次元[1][5] マリヤ1号発射場[2][4][注釈 2] |
『ウルトラマンA』第7話「怪獣対超獣対宇宙人」、第8話「太陽の命・エースの命」に登場。
ヤプールが蛾と宇宙怪獣を合成して生み出した超獣[3][5]。超獣の中でも、特に凶暴。口から吐く高熱火炎[2][4][1][3][5]と両腕から放つロケット弾[2][4](ミサイル[3])が武器。また、戦闘に割り込んできたムルチ(2代目)を引き裂いて殺すなど、大変な怪力の持ち主[4][3][5]。
TAC基地の付近に現れ、基地に向かう途中で初対決したAを苦戦させるが、エースバリアで封印される。その後、ヤプールにエースバリアを解いてもらい、メトロン星人Jr.と組んで再びAと激突するが、エースバリアでメトロン星人Jr.と共に再び封印される。やがて封印が解けるとメトロン星人Jr.と組んで三度Aと交戦し、メトロン星人Jr.が倒された後も単身で挑んでエネルギー切れに追い込むが、太陽エネルギーを得て復活したAにパンチで右腹に穴を開けられて怯んだところをエースブレードで首を切断され、メタリウム光線で胴体を爆破されて絶命した。
- オープニングでの肩書きは、「蛾超獣」ではなく単に「超獣」とされている。
- 脚本では八つ裂きにする相手はムルチ(2代目)ではなくシーゴラスの予定で、学習雑誌にも予告が打たれていた。本放送当時に連載された『幼稚園』の漫画版では、これに準じた展開になっている。
- ヤプールに指揮されるところを地球人は目撃していないため、『ウルトラマンメビウス』第25話ではメトロン星人Jrに指揮されたことになっている。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では、ロケット弾はバーニングウイングと名付けられた。
『ウルトラマンメビウス』に登場するドラゴリー編集
ドラゴリー | |
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別名 | 蛾超獣 |
体長 | 67m[6] |
体重 | 5万8千t[6] |
出身地 | 異次元[7] |
『ウルトラマンメビウス』第25話「毒蛾のプログラム」に登場。
『A』に登場したドラゴリーが復活したもので、GUYSのドキュメントTACにデータが記録されている。ヤプールの復讐の意志によって蘇ったためにヤプールエネルギーがあまり検出されない身体には、かつての「地球に接近した妖星ゴランを破壊するためのマリアミサイルを破壊する」という命令が残っており、それを実行するために発射基地跡に出現する。
フェニックスネストにミサイルがあると思い込み、巨大蛾に変身して異次元物理学の権威・フジサワ教授に憑依し、基地ごと破壊しようと目論む。しかし、その考えはフジサワ教授に読まれていたため、作戦に失敗して基地近くで実体化し、メビウスと交戦する。両眼の破壊光線(電撃[8])と怪力でメビウスを攻め立てるが、GUYSの援護によって形勢は逆転する。さらに、異次元に逃げようと飛び上がったところ、フジサワ教授が開発したメテオール「リージョン・リストリクター」によって逃げ道を塞がれて墜落し、最後はメビウスブレイブのブレードオーバーロードによって倒された。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』に登場するドラゴリー編集
ドラゴリー | |
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別名 | 蛾超獣 |
体長 | 67m[11] |
体重 | 5万8千t[11] |
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』第11話「ウルトラマン」に登場。
ヴィンセント島に上陸し、ゴモラと戦うベロクロンに加勢するが、そこにゴモラの援軍としてエレキングも加わり、怪獣対超獣のタッグマッチとなる。口からの火炎弾[11]などでエレキング相手に善戦するが、ベロクロンが倒されたことでゴモラとエレキングから攻撃を受け、最後はエレキングの放電光線を受けて倒された。
だが、この戦いでレイたちZAPクルーは、家族を失ったために怪獣を嫌悪しているアトウから、ヴィンセント島に怪獣が出現した原因だと疑われてしまった。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場するドラゴリー編集
ドラゴリー | |
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別名 | 蛾超獣 |
体長 | 67m[12] |
体重 | 5万8千t[12] |
出身地 | 異次元→マリア1号発射場[12] |
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第4話「困惑の再会」に登場。
メトロン星人(RB)に操られる。レイのゴモラと戦うが、暴走してレイオニクスバーストとなっていたゴモラには手も足も出ず、叩きのめされた。超振動波を受けてダメージを負い、身の危険を感じたメトロン星人によって回収された。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するドラゴリー編集
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
ウルトラマンベリアルのギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から復活し、ベリアル軍団の1体となる[13]。他の怪獣軍団と共にウルトラセブンに襲いかかるが、最後はベリアルのギガバトルナイザーによる攻撃の巻き添えになって爆散する。
回想シーンでもレイブラッド星人が率いる怪獣軍団の中に姿が確認できる。また、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体となっている[14]。
『ウルトラマンギンガ』に登場するドラゴリー(SD)編集
ドラゴリー(SD) | |
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別名 | 蛾超獣 |
身長 | 14cm - 67m[15][16] |
体重 | 150g - 5万8千t[15][16] |
『ウルトラマンギンガ』第5話「夢を憎むもの」に登場。
スパークドールズは、一時的に邪悪な心に支配されてダークダミースパークを生み出した健太が持っていたもので、本来はダークライブのために渡されていた。だが、健太がヒカルの説得と鉄拳で正気に戻ったため、健太がライブすることはなく、ジャンキラーと戦うためにヒカルがウルトライブする。火炎やミサイルは使わなかったものの、その怪力は健在でジャンキラーとの力比べでも一歩も退かず、やや劣勢ながらも渡り合うなど超獣の強さを見せつけ、善戦する。その後、ヒカルがウルトラマンギンガにウルトライブしたことでスパークドールズに戻る。
- スーツアクター:福島龍成
- 『スパークドールズ劇場』には未登場だが、スパークドールズ劇団がナビゲーターを務めた『新ウルトラマン列伝』第16話に登場する。語尾に「であります」と付けるなど軍人のような言葉遣いが特徴で、特技はムルチを八つ裂きにした初代にちなんだ「ムルチの三枚下ろし」。口癖は「イエッサー」と「ドララララ」。周りからは「ドラちゃん」、もしくは「ドラさん」と呼ばれる。声の担当は外島孝一。
『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』に登場するドラゴリー(SDI)編集
映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』に登場。
ライブパッドを使った「ウルトライブシミュレーション」で健太がライブ。システムを使った怪獣同士の戦いを提案したのも健太であり、宣言した直後にヒカルがライブしたゾアムルチ(SDI)に奇襲攻撃をかけるも、友也がライブしたゼットン(SDI)の1兆度の火球にあっけなく敗退する。
- ゾアムルチとの戦いは『A』第8話を再現しているが、勝敗は異なる[17]。
『ウルトラマンギンガS』に登場するドラゴリー(SD)編集
ドラゴリー(SD) | |
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別名 | 蛾超獣 |
身長 | 14cm - 67m(最大)[18][19] |
体重 | 150g - 5万8千t(最大)[18][19] |
『ウルトラマンギンガS』第10話「未来への聖剣」に登場。
ガッツ星人ボルスト(SD)が2人に分身し、ベロクロン(SD)と同時にモンスライブ。どちらもボルストがライブした存在という特性を活かした連携でウルトラマンビクトリーを圧倒し、毒の牙で一度は敗北に追いやる。再度出現した際はウルトラマンギンガストリウムと対決し、こちらもベロクロン(SD)との連携で優位に立つ。だが、ビクトリーがシェパードンセイバーを手にすると形勢が逆転。最後はギンガスパークランスでベロクロン(SD)共々串刺しにされ、身動きが取れなくなったところをビクトリーのシェパードンセイバーフラッシュで倒される。
- スーツアクター:岡部暁
- 前作でヒカルがウルトライブした個体については、語られていない。
『ウルトラファイトビクトリー』に登場するドラゴリー編集
ドラゴリー | |
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別名 | 蛾超獣 |
身長 | 67m[20] |
体重 | 5万8千t[20] |
『ウルトラファイトビクトリー』に登場。
ヤプールによってベロクロンやバキシムと共に惑星グアに送り込まれ、口から火炎弾を放ってアストラと激闘を繰り広げる。最後は火炎弾を回避したアストラとウルトラマンレオによるダブルキックで、バキシム共々倒される。
その他の作品に登場するドラゴリー編集
脚注編集
注釈編集
出典編集
- ^ a b c d e 大辞典 2001, p. 233
- ^ a b c d e f g 白書 1982, p. 176, 「ウルトラマンA 怪獣リスト」
- ^ a b c d e f g h i 画報 上巻 2002, p. 128
- ^ a b c d e f ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 50, 「ウルトラマンA 全怪獣」
- ^ a b c d e f 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 70
- ^ a b “hicbc.com:ウルトラマンメビウス 怪獣図鑑”. CBC. 2020年11月8日閲覧。
- ^ 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 336
- ^ 僕たち 2007, p. 72.
- ^ 『ウルトラマンメビウス アーカイブ・ドキュメント』宇宙船編集部 編、円谷プロダクション 監修、朝日ソノラマ〈ファンタスティックコレクションNo.∞〉、2007年6月30日、61頁。ISBN 978-4-257-03745-3。
- ^ 『ウルトラマンメビウス』単巻DVD第7巻封入の作品解説書「MEBIUS FILE」より。
- ^ a b c “登場怪獣”. ウルトラギャラクシー大怪獣バトル. 2017年1月29日閲覧。
- ^ a b c “登場怪獣”. ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY. 2017年1月29日閲覧。
- ^ ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 55.
- ^ ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 79, 「百体怪獣ベリュドラ完全攻略」.
- ^ a b “登場キャラクター ウルトラマンギンガ 公式インフォメーション”. 2017年3月5日閲覧。
- ^ a b ギンガS超全集 2015, p. 56, 「ウルトラマンギンガ怪獣大図鑑」
- ^ 『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!(パンフレット)』小学館「てれびくん編集部」、松竹株式会社事業部、2014年3月15日。
- ^ a b “登場キャラクター ウルトラマンギンガS 公式インフォメーション”. 2017年3月5日閲覧。
- ^ a b ギンガS超全集 2015, p. 34, 「ウルトラマンギンガS怪獣大図鑑」
- ^ a b “登場キャラクター ウルトラファイトビクトリー”. 2017年3月6日閲覧。
- ^ ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 128, 「怪獣ことわざ8」.
参考文献編集
- 『不滅のヒーローウルトラマン白書』朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日、初版。雑誌コード:67897-80。
- てれびくんデラックス愛蔵版(小学館)
- 『ウルトラ怪獣大全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1984年9月10日。ISBN 4-09-101411-9。
- 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE超全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2009年12月23日。ISBN 978-4-09-105129-5。
- 『ウルトラマンギンガS超全集』小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2015年2月3日。ISBN 978-4-09-105148-6。
- 『ウルトラマン大辞典』監修 円谷プロダクション、中経出版、2001年12月21日。ISBN 4-8061-1556-8。
- 『ウルトラマン画報 光の戦士三十五年の歩み』上巻、竹書房/ブレインナビ編、竹書房、2002年10月4日。ISBN 978-4-8124-0888-9。
- 『僕たちの好きなウルトラマンメビウス』監修:渋谷浩康・原彰孝、宝島社、2007年8月21日。ISBN 978-4-7966-5896-6。
- 『ウルトラゾーンオフィシャル完全ガイド』監修 円谷プロダクション、扶桑社、2012年8月11日。ISBN 978-4-594-06640-6。
- 大石真司、江口水基・島崎淳・間宮尚彦『円谷プロ全怪獣図鑑』円谷プロダクション監修、小学館、2013年3月11日。ISBN 9784096820742。