ニューヨーク市地下鉄R68形電車

地下鉄車両

ニューヨーク市地下鉄R68形電車ニューヨーク市地下鉄電車。製造会社の違いにより「R68形」と「R68A形」に分類されるが、ほぼ共通なため本稿で一括して扱う。

ニューヨーク市地下鉄
R68形・R68A形電車

R68形電車
R68A形電車
基本情報
運用者 ニューヨーク市地下鉄
製造所 R68
ANFフランス語版(艤装)
カール・フーシェ・インダストリフランス語版(艤装)[注釈 1]
ウエスチングハウス(最終組立・電気機器)
R68A
川崎重工業(艤装)
ウエスチングハウス(電気機器)
製造年 1986年 - 1989年
製造数 625両(総計)
主要諸元
編成 1両
4両編成(基本)
軌間 標準軌
(1,435 mm)
電気方式 直流625 V
第三軌条方式
最高運転速度 91 km/h
設計最高速度 105 km/h
起動加速度 4.0 km/h/s
減速度(常用) 4.8 km/h/s
減速度(非常) 5.1 km/h/s
車両重量 42,057 kg
全長 22,770 mm
全幅 3,048 mm
全高 3,682 mm
車体 ステンレス
台車 ペデスタル式インダイレクトマウント台車
主電動機 直流電動機
ウエスティングハウス
WH1447J
主電動機出力 86 kW
115 hp
駆動方式 WN駆動方式
制御方式 抵抗制御
制動装置 電磁直通ブレーキ(SMEE)
備考 諸元は[1][2]より
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概要 編集

R62形をベースとした「Bディビジョン」用の車両である。また、R68A形はBディビジョンの車両では初の川崎重工業製で、1988年から翌1989年にかけて製造された[2]

R68形は4両104編成と単行車9両の425両が、R68A形は4両50編成の200両が在籍、合計で625両で系列を構成する[3]

車体 編集

R62形に続きステンレス車体が使用された。R68形は側面行先表示器の下にステンレスのラインが入っているが、R68A形にはないため2系列の判別は容易である。

車内 編集

 
R68形の車内

オレンジ色のプラスチック製のベンチのような座席がセミクロスシート配置で設置され、立ち客用として握り棒が設置されているが、つり革は設置されていない。

走行機器 編集

電装品はR68形、R68A形共にウエスティングハウス製が使用されているが、1999年に抵抗制御器のカム軸がアドトランツ製の物へ交換されている[1][2]

運用 編集

4両編成は2本つないだ8両編成(G系統は4両編成)で、単行車は2本つないだ2両編成で、以下の路線で運用されている[4]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ アメリカのステンレス車両製造メーカー・バッドとライセンス提携を行っていたフランスの老舗鉄道車両メーカー。1980年代前半に同じくフランスの鉄道車両および電気機器メーカーのジュモン=シュナイダーフランス語版に買収され、さらに1987年にジュモン=シュナイダーの鉄道車両部門全体がアルストムに買収されたため、アルストムの一部となった。それにより、1986年製造分と1987年・1988年製造分で製造名義が異なっている。

出典 編集

  1. ^ a b R-68 Datasheet from NYCT Revenue & Non-Revenue Car Drawings - nycsubway.org - 2020年10月19日閲覧
  2. ^ a b c R-68A Datasheet from NYCT Revenue & Non-Revenue Car Drawings - nycsubway.org - 2020年10月19日閲覧
  3. ^ Levine, Richard (1987年2月24日). “Transit Authority Is Critical of its Newest Subway Cars”. New York Times. https://www.nytimes.com/1987/02/24/nyregion/transit-authority-is-critical-of-its-newest-subway-cars.html 2016年1月24日閲覧。 
  4. ^ Korman, Joe (2018年1月12日). “BMT-IND Car Assignments”. JoeKorNer. 2018年11月19日閲覧。
  5. ^ a b c d コニーアイランド車両基地の車両が運行
  6. ^ コンコース車両基地の車両が運行

外部リンク 編集