ニンジャカラスザメ (学名Etmopterus benchleyi) はカラスザメ科に属するサメニカラグアからパナマコスタリカ付近の東太平洋から発見されている。生息水深は、大陸斜面に沿った836-1443メートルの場所である。現在知られている中で、中央アメリカ沿岸では唯一のカラスザメ属である[1]

ニンジャカラスザメ
成体雌個体
保全状況評価
NOT EVALUATED (IUCN Red List)
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
: ツノザメ目 Squaliformes
: カラスザメ科 Etmopteridae
: カラスザメ属 Etmopterus
: ニンジャカラスザメ E. benchleyi
学名
Etmopterus benchleyi
V. E. VásquezEbertLong、2015
英名
Ninja lanternshark

タイプ標本

編集

Smithsonian Tropical Research Instituteの研究者D. Ross Robertsonによって、スペインの研究船 Miguel Oliverの中米太平洋岸の調査において採集された8個体を用いて記載された。1個体のホロタイプと4個体のパラタイプが指定され、国立自然史博物館に収蔵された[1]

形態

編集

全身が黒く、や目の周囲は白い[2]Miguel Oliver の調査で採集された標本の中で、雄は最大325ミリメートル、雌は最大515ミリメートルだった[1]。本種は、眼と鰓孔を取り巻く皮歯が密であることを特徴とするE. spinax クレードに属する[1]

命名

編集

発見と命名は、サメ研究者のヴィッキー・ヴァスケスにより為された。種小名である benchleyi は、1974年の作品「ジョーズ」(後にスティーヴン・スピルバーグによって映画化された。)の原作者であるピーター・ベンチリーから名付けられたものである[1]。ヴァスケスは彼女の親戚である8-14歳の4人の子供に英名の命名権を与え、本種は「Ninja lanternshark」と呼ばれることになった[1]。これは「全身が真っ黒であった」ことに由来する[3]。 ニンジャランタンシャークは、その名の通りニンジャのように黒くランタンのように発光するサメシャーク)である。

脚注

編集
  1. ^ a b c d e f Vásquez, V.E., Ebert, D.A. & Long, D.J. (2015). Etmopterus benchleyi n. sp., a new lanternshark (Squaliformes: Etmopteridae) from the central eastern Pacific Ocean”. Journal of the Ocean Science Foundation, 17: 43-55. http://www.oceansciencefoundation.org/josf/josf17d.pdf. 
  2. ^ Galloway, Brian (24 December 2015). “This weird, newly discovered ninja lanternshark glows in the dark”. redOrbit. 25 December 2015閲覧。
  3. ^ サメの新種発見、「ニンジャ」と命名 CNN(2015年12月25日閲覧)