フサタヌキモ(Utricularia dimorphantha)は、タヌキモ科タヌキモ属植物。浮葉性の水草で、湖沼ため池に生育する。

フサタヌキモ
フサタヌキモ
保全状況評価
絶滅危惧IB類 (EN)環境省レッドリスト
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
以下の分類はクロンキスト体系による
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asteridae
: ゴマノハグサ目 Scrophulariales
: タヌキモ科 Lentibulariaceae
: タヌキモ属 Utricularia
: フサタヌキモ U. dimorphantha
学名
Utricularia dimorphantha
Makino
和名
フサタヌキモ

分布 編集

日本固有種[1]。現存する生育地は数箇所しかなく[2]、絶滅の危機に瀕している。

形態、生態 編集

多年草は30-80cm、葉は線形で長さ2-6cm、まばらに分枝する[1]。他のタヌキモ類に比べて、捕虫嚢はほとんどつけない[3]

開放花と閉鎖花をつけ、開放花の花期は7-8月、花弁は黄色で3-5個つける[1]。閉鎖花は球形で、花期は6-9月、直径1-2mmで、自家受粉によって種子を形成する[1]

利用 編集

アクアリウムで利用されることがある。タヌキモ類は食虫植物としても人気が高く、希少な本種は高値で取引されているといわれる[3]

脚注 編集

  1. ^ a b c d 角野康郎『日本水草図鑑』文一総合出版、1994年。  p.152
  2. ^ 「愛知県維管束植物レッドリスト」(2009年)p.57
  3. ^ a b 神戸市立教育研究所(1985)「神戸の水生植物」(神戸の自然14)

関連項目 編集