フラッシュ・ゴードン (アルバム)
クイーンによる同名映画のサウンドトラック盤
『フラッシュ・ゴードン』(Flash Gordon)はイギリスの ロック・バンド、クイーンが1980年に発売したアルバムである。映画『フラッシュ・ゴードン』のサウンドトラックとなっており、1曲目の「フラッシュのテーマ」と18曲目の「ザ・ヒーロー」以外は全曲がインストゥルメンタルとなっている。
『フラッシュ・ゴードン』 | ||||
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クイーン の サウンドトラック | ||||
リリース | ||||
録音 | 1980年2月 - 11月 | |||
ジャンル | ロック, サウンドトラック | |||
レーベル |
EMI パーロフォン(再発売) ワーナー・パイオニア/エレクトラ 東芝EMI(再発売) ユニバーサルミュージック(再々発) エレクトラ キャピトル(再発売) ハリウッド(再々発) | |||
プロデュース | ブライアン・メイ、マック | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
クイーン アルバム 年表 | ||||
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『フラッシュ・ゴードン』収録のシングル | ||||
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概要
編集前作『ザ・ゲーム』の制作時、クイーンのメンバーはディノ・デ・ラウレンティスから自身が制作を務める映画『フラッシュ・ゴードン』のサウンドトラックを作るよう依頼された[1]。 こうしてメンバーは1980年の2月頃から制作に着手し、基本的なレコーディングを6月頃からロンドンのスタジオで開始。オーケストラのレコーディングに関しては、同年9月にロンドンのアンヴィル・スタジオで行われた[2]。
また、レコーディングには前作同様、オーバーハイム・エレクトロニクス社のシンセサイザーであるOB-X等、シンセサイザーが多用されている[3]。
このアルバムからの唯一シングルカットであった「フラッシュのテーマ」は全英10位、全米42位まで上がり、オーストリアでは1位に輝いた。この曲には2つのバージョンがあり、アルバムバージョンは映画の最初のシーンで使われているものと同じである。一方、シングルバージョンには映画内のセリフが挿入されており、こちらはバンドのベストアルバムである『グレイテスト・ヒッツ』に収録されている。この曲のメロディはアルバムの至る所で顔を出し、またアルバム全体には映画のセリフがちりばめられている。そのためアルバムは映画をモチーフにした、一種のコンセプトアルバムであるともいえる。
収録曲
編集# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「フラッシュのテーマ」(Flash's Theme) | ブライアン・メイ | |
2. | 「フラッシュ・ゴードン愛のテーマ」(In the Space Capsule (The Love Theme)) | ロジャー・テイラー | |
3. | 「ミン皇帝のテーマ」(Ming's Theme (In the Court of Ming the Merciless)) | フレディ・マーキュリー | |
4. | 「ザ・リング」(The Ring (Hypnotic Seduction of Dale)) | マーキュリー | |
5. | 「フットボール・ファイト」(Football Fight) | マーキュリー | |
6. | 「死の独房」(In the Death Cell (Love Theme Reprise)) | テイラー | |
7. | 「フラッシュの処刑」(Execution of Flash) | ジョン・ディーコン | |
8. | 「ザ・キス」(The Kiss (Aura Resurrects Flash)) | マーキュリー |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
---|---|---|---|
9. | 「森林惑星アーボリア」(Arboria (Planet of the Tree Men)) | ディーコン | |
10. | 「エスケイプ・フロム・ザ・スワンプ」(Escape from the Swamp) | テイラー | |
11. | 「フラッシュ・トゥ・ザ・レスキュー」(Flash to the Rescue) | メイ | |
12. | 「鷹人間バルタンのテーマ」(Vultan's Theme (Attack of the Hawk Men)) | マーキュリー | |
13. | 「宇宙戦争のテーマ」(Battle Theme) | メイ | |
14. | 「ウエディング・マーチ」(The Wedding March) | リヒャルト・ワーグナー メイ | |
15. | 「デイルとミン皇帝の結婚」(Marriage of Dale and Ming (and Flash Approaching)) | メイ テイラー | |
16. | 「ミンゴ・シティへ急降下」(Crash Dive on Mingo City) | メイ | |
17. | 「フラッシュのテーマ」(Flash's Theme Reprise (Victory Celebrations)) | メイ | |
18. | 「ザ・ヒーロー」(The Hero) | メイ |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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19. | 「フラッシュのテーマ」(Flash's Theme (1991 remix by Mista Lawnge, 9.5)) | メイ |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「フラッシュのテーマ (シングル・ヴァージョン)」(Flash (single version)) | メイ | |
2. | 「ザ・ヒーロー (リヴィジテッド / 1980年10月)」(The Hero (October 1980... Revisited)) | メイ | |
3. | 「ザ・キス (アーリー・ヴァージョン / 1980年3月)」(The Kiss (early version, March 1980)) | マーキュリー | |
4. | 「フットボール・ファイト (アーリー・ヴァージョン・ノー・シンセ! / 1980年2月)」(Football Fight (early version, no synths! – February 1980)) | マーキュリー | |
5. | 「フラッシュのテーマ (ライヴ・イン・モントリオール / 1981年11月)」(Flash (live in Montreal, November 1981)) | メイ | |
6. | 「ザ・ヒーロー (ライヴ・イン・モントリオール / 1981年11月)」(The Hero (live in Montreal, November 1981)) | メイ |
# | タイトル | 時間 |
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7. | 「フラッシュのテーマ / ザ・ヒーロー (ライヴ・アット・モルンビー・スタジアム / 1981年)」(Flash / The Hero) | |
8. | 「フラッシュのテーマ (オルタナティヴ・プロモ)」(Flash (alternative promo)) | |
9. | 「フラッシュのテーマ (ヴァンガード・ミックス / 2003年)」(Flash ((Vanguard Mix) (promo video, 2003))) |
参加ミュージシャン
編集- フレディ・マーキュリー:Vocal, Backing vocals, Synthesizer
- ブライアン・メイ:Electric guitar, Backing vocals, Synthesizer, Piano, Organ, co lead vocals on "Flash's Theme
- ジョン・ディーコン:Bass guitar, Electric guitar, Synthesizer
- ロジャー・テイラー:Drums, Timpani, Backing vocals, Synthesizer
- ハワード・ブレイク:Additional orchestral arrangements
チャート
編集国 | チャート | 売上 | ||
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Peak position | Weeks | Certification | ||
オーストリア | 1位 | |||
ドイツ | 2位 | |||
イギリス | 10位 | 15週 | ゴールド | 25万枚 |
日本 | 12位 | 10万枚 | ||
オランダ | 13位 | |||
アメリカ | 23位 | 13週 | ゴールド | 60万枚 |
ノルウェー | 25位 |
脚注
編集- ^ “Flash Gordon (soundtrack)”. Allmusic. 2012年2月16日閲覧。
- ^ “"Flash Gordon :: Queen Songs"”. 2019年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月9日閲覧。
- ^ “"Flash Gordon :: Queen Songs"”. 2019年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月9日閲覧。