ホテルズドットコム

ホテル予約アプリ・ウェブサイト

ホテルズドットコム(Hotels.com)は、オンライン電話ホテルの部屋を予約できるウェブサイト。同社は34ヶ国語で85のウェブサイトを持ち、約19,000の場所にある325,000以上のホテルを掲載している。ホテルやB&B、一部のコンドミニアムや他のタイプの商業宿泊施設を含む。ホテルズドットコムは1991年にHotel Reservations NetworkHRN)として設立された。2001年にExpedia, Inc.の傘下に入り、2002年にはHotels.comに社名を変更した。米国テキサス州ダラスにある有限責任事業組合Hotels.com LPが運営している。

Hotels.com LP
以前の社名
Hotel Reservations Network
種類
リミテッド・パートナーシップ
業種 旅行代理業
設立 1991年 (33年前) (1991)
創業者 David Litman
Robert Diener
本社
10440 North Central Expressway, Suite 400, Dallas, Texas
北緯32度53分21秒 西経96度46分06秒 / 北緯32.88917度 西経96.76833度 / 32.88917; -96.76833座標: 北緯32度53分21秒 西経96度46分06秒 / 北緯32.88917度 西経96.76833度 / 32.88917; -96.76833
主要人物
Adam Jay(社長)
親会社 エクスペディア・グループ
ウェブサイト www.hotels.com

沿革 編集

設立 編集

ホテルズドットコムの前身である、Hotel Reservations Network, Inc(しばしばHRNと略された)は、1991年Bob DienerDavid Litmanにより共同設立された[1]

ビジネスモデルの考案 編集

設立当初、HRNはもっぱら電話を通じた主要都市のホテル予約サービスを行っていたが、インターネットの普及していない当時、多くのホテルが仲介手数料の支払いを踏み倒したため、資金繰りに苦しんだ[1]

こうした中、Dienerは、エージェントがあらかじめホテルから安く販売枠を仕入れた上で、エージェント自ら価格を決定し旅行者に販売し、その利幅で収益をあげるビジネスモデルを新たに考案した[1]。この方式は「マーチャントモデル」と呼ばれ、のちにアメリカのオンライン旅行会社を席巻するが、HRNはこの方式のパイオニアであった[1]

Dienerはテクノロジーに詳しい友人のDave Raeの勧めに従い、1995年後半にインターネット経由の予約サービスを試行、1996年前半に本格実施、1996年中にHRNのホテル予約の8割以上がインターネット経由に切り替わった[1]

ホテルズドットコムへ 編集

経営が軌道に乗る中、Dienerはアメリカのメディア界の大物であるバリー・ディラーが率いるIAC/InterActiveCorpに接近、1999年7月、HRNIAC/InterActiveCorpの子会社となった[1]2002年IAC/InterActiveCorpExpedia Inc.買収に前後し、同年4月にホテルズドットコムのウェブサイトを開設、同時に、企業名もHRNからHotels.com L.Pに改称された[2]

その後、Expedia Inc.とホテルズドットコムの「共喰い」を防ぐ目的で、両社の営業スタッフの統一が進められた[1]2005年8月、IAC/InterActiveCorpからのExpedia Inc.の独立に伴い、ホテルズドットコムはExpedia Inc.(現在はエクスペディア・グループ)の子会社となり現在に至っている。

現在 編集

2016年2月、エクスペディア・グループのOrbitz Worldwide買収に伴い、Orbitz Worldwideの子会社であったホテルクラブ(Hotel Club)を吸収合併[3]、また同年12月、エクスペディア・グループの企業のひとつVenere.comを吸収合併した[4]。アメリカのホテル予約では、2017年時点で市場シェア第4位となっている[5]

日本には2008年に進出した[6]。日本においても、宿泊施設の仕入れの仕組みはエクスペディア・グループと共有化されており、仕入れは同グループの日本法人である「エクスペディアホールディングス株式会社」が行っている[7]2014年3月より、日本版オリジナルキャラクター「ナンパグ」を設定したブランディングを実施[8]、2018年11月、同キャラクターを台湾・香港と共通の「ベルパグ」へと刷新した[9]

提供サービス 編集

世界20万軒以上の宿泊施設の予約ができる。予約の手段はパソコンスマートフォンから、もしくは24時間日本語など多国語対応のコールセンターにて対応可である。ただし、コールセンターは海外にて行っているため、日本語を母語としないオペレーターが在籍している。

2008年からHotels.com Rewardsと呼ばれる独自の登録制リワードプログラムを実施し[10]、ホテルズドットコム経由で10泊宿泊した会員に、1泊あたりの平均金額分を割り引くサービスを行っている。なお、検索結果に表示される一部の宿泊施設は、実際にはエクスペディアでの契約となる。

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g The Definitive Oral History of Online Travel” (英語). Skift (2016年6月1日). 2016年7月17日閲覧。
  2. ^ Hotels.com Backgrounder” (英語). Hotels.com L.P. 2016年3月13日閲覧。
  3. ^ HotelClub is joining Hotels.com” (英語). ホテルクラブ (2014年4月1日). 2016年3月13日閲覧。
  4. ^ Addio Venere: dal 1° dicembre il marchio assorbito in Hotels.com” (イタリア語). Webitmag (2016年11月25日). 2016年12月13日閲覧。
  5. ^ Hotel and Online Travel Agency Direct Booking Winners and Losers in 5 Charts” (英語). Skift (2017年7月10日). 2017年9月3日閲覧。
  6. ^ 世界12万軒のホテルから選べる!宿泊予約サイト Hotels.com は日本でさらなる販売拡大なるか”. 日経トレンディネット (2010年6月28日). 2016年3月13日閲覧。
  7. ^ エクスペディアの事業展開”. 観光経済新聞 (2016年9月10日). 2016年9月14日閲覧。
  8. ^ Hotels.com、新キャラクターはパグ犬「ナンパグ」、キャンペーン実施”. トラベルボイス (2014年4月1日). 2016年3月13日閲覧。
  9. ^ Hotels.com、日本発のキャラクター犬を刷新、香港・台湾と共通ブランド展開へ”. トラベルボイス (2018年11月20日). 2018年11月24日閲覧。
  10. ^ Fact at a glance” (英語). Hotels.com L.P. 2011年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月13日閲覧。

外部リンク 編集

ビジネスデータ