ユークリッド幾何学において、マッケイ三次曲線 (まっけいさんじきょくせん、:McCay cubic, M'Cay cubic[1] ,Griffiths cubic[2])とは、三角形に関する三次曲線の一つである。グリフィス三次曲線とも呼ばれる。 Bernard Gilbertの「Catalogue of Triangle Cubics」ではK003として登録されている[2]

定義 編集

 
  基準となる ABC
  ABC九点円
  Pの垂足円(垂足三角形の外接円)
  マッケイ三次曲線:垂足円と九点円が接するときのP の軌跡

マッケイ三次曲線はいくつかの軌跡として定義される[2]

  • 垂足円九点円が接するような点Pの軌跡[3]
  • 外周三角形DEFと元の三角形ABCについてAB⊥FP, BC⊥DP,CA⊥EPとなるような(orthologicであるような)点Pの軌跡
  • PPの等角共役点と外心共線である点の軌跡
  • 外心を通る直線と、その直線上の点の等角共役点の軌跡が成す外接円錐双曲線の交点(フォンテーネ点,Fontene points)の軌跡[4]

などがある。

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マッケイ三次曲線は重心座標   を用いて下の式で表される。

 

三線座標 では以下のように表される。

 

三次曲線上の点 編集

マッケイ三次曲線は以下の点を通る[2][5]

漸近線 編集

 
マッケイ三次曲線の3つの漸近線

ステロイド(stelloid)とは3つの漸近線の成す角が60°である三次曲線を指す。マッケイ三次曲線はステロイドで、漸近線の交点は重心である[2]。マッケイ三次曲線の漸近線と漸近線が平行でまた、有限個の点で交わり、外接ステロイド(circum-stelloid,3つの頂点を通るステロイド) である三次曲線は、マッケイステロイド(McCay stelloid)と呼ばれる。漸近線の交点はステロイドのradial centerと呼ばれる[6]。 有限個のradial centerが与えられたとき、マッケイステロイドはただ一つに決まる。

関連 編集

出典 編集

  1. ^ Weisstein, Eric W. “M'Cay Cubic”. MathWorld-A Wolfram Web Resource. Wolfram Research, Inc.. 2021年12月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e Bernard Gilbert. “K003 McCay Cubic = Griffiths Cubic”. Cubics in the Triangle Plane. Bernard Gilbert. 2021年12月5日閲覧。
  3. ^ John Griffiths. Mathematical Questions and Solutions from the Educational Times 2 (1902) 109, and 3 (1903) 29 
  4. ^ Roger C. Alperin. “Pedals of the Poncelet Pencil and Fontene Points”. Forum Geometricorum. 2024年2月21日閲覧。
  5. ^ ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS Part2”. faculty.evansville.edu. 2024年3月28日閲覧。
  6. ^ Bernard Gilbert. “McCay Stelloids”. Catalogue of Triangle Cubics. Bernard Gilbert. 2021年12月25日閲覧。