マットシュテッテン-ロートリスト新線

マットシュテッテン-ロートリスト新線(マットシュテッテン-ロートリストしんせん、ドイツ語: Neubaustrecke Mattstetten-Rothrist)は、バーン2000計画の一環として建設された2004年12月12日に開通したスイス高速鉄道新線(NBS: Neubaustrecke)である。ベルン(Bern)近郊のマットシュテッテン(Mattstetten)とオルテン(Olten)近郊のロートリスト(Rothrist)を結んでいる。

マットシュテッテン-ロートリスト新線
基本情報
起点 ベルン
終点 オルテン
開業 2004年12月12日
所有者 スイス連邦鉄道
路線諸元
路線距離 52 km
軌間 1,435 mm
線路数 複線
電化方式 交流15kV 16.7Hz
最大勾配 20
最小曲線半径 3000 m
最高速度 200 km/h
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全長およそ52kmで、途中にはヴァンツヴィル(Wanzwil)にゾロトゥルン(Solothurn)へ向かう改良線(ABS: Ausbaustrecke)を分岐させる分岐器2基があるのみである。

最高速度200km/hによりスイスで最も重要な乗換接続駅であるベルン、バーゼル(Basel)、チューリッヒ(Zürich)間の所要時間を1時間以内に短縮することができ、タクトファールプラン(Taktfahrplan)のシステマティックな乗換接続を可能にしている。 マットシュテッテン - ロートリスト間は、スイスで最初にETCSが導入されて本格運用を始めた区間の1つである。当初2004年12月に予定されていたETCSの導入は、技術的な問題により遅延した[1]2006年7月2日、夜間の試験運転が開始され、21時30分以降の列車はETCSにより最高速度160km/hで運転されていた。その後路側信号方式の従来型信号システムから車内信号方式のETCSへの切換時期は予定よりも早められて、2007年3月18日から全ての列車がETCSを使用した160km/h運転を開始し、2007年12月から200km/h運転が開始される。

ETCSの路側設備としては、無線閉塞センター(RBC: Radio Block Center)や電子信号扱所(electronischen Stellwerk)がある[2]

1926年から構想されてきたこの新線は、1996年12月から建設工事が始まった。当初の完成予定は2005年とされていた[3]

脚注 編集

  1. ^ Vorerst nur auf Neubaustrecken Neue Zürcher Zeitung紙 2007年4月26日(ドイツ語)
  2. ^ in European Railway Review, Issue 3, 2007, S.98
  3. ^ Meldung Baubeginn: Neubaustrecke Mattstetten–Rothrist. In: Eisenbahntechnische Rundschau. 45, Nr. 10, 1996, S. 593.