ミケーレ・マスチッティ

ミケーレ・マスチッティ[注釈 1](Michele Mascitti, 1664年 - 1760年4月19日)は、イタリア作曲家ヴァイオリニスト

ミケーレ・マスチッティ

生涯 編集

ヴィッラ・サンタ・マリーア出身。叔父で作曲家のピエトロ・マルキテッリイタリア語版英語版から教育を受け、ナポリの宮廷楽団やサン・バルトロメオ劇場でヴァイオリニストとして活動した[注釈 2]。その後イタリアオランダドイツの各地を旅し、ピエトロ・オットボーニイタリア語版英語版枢機卿やバイエルン選帝侯マクシミリアン2世エマヌエルの庇護を得た。最終的に1704年からパリに定住し、1739年フランスに帰化して名をフランス風にミシェルと改めた。フランスではオルレアン公フィリップの支援で、ヴェルサイユ宮殿で演奏活動を行った。

出版された作品はすべてフランス時代のものである。作風はイタリア風とフランス風の要素を融合したもので、豊かなハーモニーが特徴である。

作品 編集

  • 6つのヴァイオリン・ソナタと6つのトリオ・ソナタ Op.1(1704)
  • 15のヴァイオリンと通奏低音のための室内ソナタ Op.2(1706)
  • 8つのヴァイオリン・ソナタと6つのトリオ・ソナタ Op.4(1711)
  • 12のソナタ Op.5(1714)
  • 15のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.6(1722)
  • 12のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.8(1731)
  • 12のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.9(1738)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ イタリア語では、綴り「sci」は「スチ」ではなく「シ」と発音される[1]ので、「Mascitti」の発音は「マシッティ」が近い。
  2. ^ アルカンジェロ・コレッリに師事したという説もある。

出典 編集

  1. ^ 池田廉 編『伊和中辞典』(第2版)小学館、1999年3月20日、1750頁。ISBN 4-09-515402-0 

外部リンク 編集