ラジフ語は、アフロ・アジア語族セム語派中央セム諸語に属する言語である。ラージヒーとも呼ばれる。イエメンの北西の端の角のサアダ県ラージフ地方英語版ラージフ山周辺で話されている[2]。西暦6世紀までの碑文でのみ知られていたサイハド語の現代における生き残りとされる[3]

ラジフ語
話される国 イエメンの旗 イエメン
地域 サアダ県
話者数 62,900 (2004)[1]
言語系統
言語コード
ISO 639-3 rzh
消滅危険度評価
Definitely endangered (Moseley 2010)
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サイハド語は古代南アラビア語とも呼ばれるが、南アラビア諸語(現代南アラビア語)とは別系統であり、アラビア語とも異なる[4]

ラジフ語は、アラビア語とは異なる基本語彙、文法体系を持つ[2]

ラジフ語は21世紀になってから報告された言語であり、Ethnologueでは19版(2016年)になって追加された。しかしサイハド語に属するとはしておらず、中央セム諸語のひとつとして分類するにとどめる[1]

脚注 編集

  1. ^ a b Rāziḥī, Ethnologue 19th edition, https://www.ethnologue.com/19/language/rzh/ 
  2. ^ a b Watson, Glover; Stalls, Bonnie Glover; Al-razihi, Khalid; Weir, Shelagh (2006). “The language of Jabal Rāziḥ: Arabic or something else?”. Proceedings of the Seminar for Arabian Studies 36: 35–41. JSTOR 41223879. 
  3. ^ Nordhoff, Sebastian; Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin, eds. (2013). "Jabal Razih". Glottolog 2.2. Leipzig: Max Planck Institute for Evolutionary Anthropology.
  4. ^ multitree Ṣayhadic