レス・ザン・ゼロ
『レス・ザン・ゼロ』(Less Than Zero)は、1985年に出版されたブレット・イーストン・エリスの処女小説。ロサンゼルスを舞台に、上流社会に属する若者たちの退廃的な生活を衝撃的に描き、当時たいへんな話題となった。
レス・ザン・ゼロ Less Than Zero | ||
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著者 | ブレット・イーストン・エリス | |
訳者 | 中江昌彦 | |
発行日 |
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発行元 |
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ジャンル | 風刺 | |
国 |
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言語 | 英語 | |
形態 | 単行本 | |
ページ数 | 208 | |
次作 | 帝国のベッドルーム(Imperial Bedrooms) | |
コード | ISBN 978-0-14-008894-6 | |
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1987年に映画化されているが、結末などは原作と異なっている。
あらすじ編集
冬休みの休暇でロサンゼルスに帰省した主人公のクレイと彼を取り巻く人物のストーリー。
登場人物編集
クレイ
物語の主人公でアメリカ東部の大学に通う青年。クリスマス休暇で故郷のロサンゼルスに帰省する。
ブレア
クレイの元彼女。南カリフォルニア大学で勉強している。
ジュリアン
トレント
リップ
クレイの薬物ディーラー。
ダニエル
キム
ブレアの友達。
フィン
ジュリアンのポン引き。
アラナ
ブレアの他の友達。中絶を行いその後クレイのもとへ訪れる。
ミュリエル
拒食症の少女。
日本語訳編集
映画版編集
レス・ザン・ゼロ | |
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Less Than Zero | |
監督 | マレク・カニエフスカ |
脚本 | ハーリー・ペイトン |
原作 | ブレット・イーストン・エリス |
製作 |
ジョン・アヴネット ジョーダン・カーナー マーヴィン・ワース |
出演者 |
アンドリュー・マッカーシー ジェイミー・ガーツ ロバート・ダウニー・Jr ジェームズ・スペイダー |
音楽 | トーマス・ニューマン |
撮影 | エドワード・ラックマン |
編集 |
ピーター・E・バーガー マイケル・トロニック |
製作会社 | 20世紀フォックス |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 |
1987年11月6日 1989年4月15日 |
上映時間 | 99分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 | $12,396,383[1] |
あらすじ編集
アメリカ東部の大学に通う青年クレイは、クリスマス休暇で故郷のロサンゼルスに帰省し、パーティーで親友のジュリアンや、恋人のブレアと再会するが、2人はコカインに手を出していた。特にジュリアンは深刻で、完全に中毒に陥ってしまったため家族から勘当され、麻薬の売人リップに莫大な借金を作ったため、男娼を強要させられているという有様であった。
そんなジュリアンをブレアは献身的に介抱し、クレイもブレアと協力してジュリアンを助け出そうとするが、ジュリアンはオーバードーズであっけなく死んでしまった(※なお原作ではジュリアンは死亡していない)。
休暇が終わり、クレイは同行を決意したブレアと共に東部に向かうのだった。
キャスト編集
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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テレビ東京版 | |||
クレイ | アンドリュー・マッカーシー | 宮本充 | |
ブレア | ジェイミー・ガーツ | 井上喜久子 | |
ジュリアン | ロバート・ダウニー・Jr. | 小野健一 | |
リップ | ジェームズ・スペイダー | 中田和宏 | |
その他 | 麻見順子 中博史 竹口安芸子 佐藤しのぶ 日野由利加 金丸淳一 荒川太郎 小杉十郎太 谷口節 金野恵子 有馬瑞香 小島敏彦 稲葉実 | ||
演出 | 福永莞爾 | ||
翻訳 | 徐賀世子 | ||
調整 | 金谷和美 | ||
効果 | PAG | ||
担当 | 小川眞紀子 | ||
配給 | ムービーテレビジョン | ||
プロデューサー | 小長光信 | ||
制作 | テレビ東京 ムービーテレビジョン | ||
初回放送 | 1998年6月28日 『サンデーロードショー』 |
- ほかに、無名時代のブラッド・ピットがパーティーの客の1人として出演している(クレジットなし)。
スタッフ編集
- 監督 - マレク・カニエフスカ
- 脚本 - ハーリー・ペイトン
- 撮影 - エドワード・ラックマン
- 音楽 - トーマス・ニューマン
- 編集 - ピーター・E・バーガー、マイケル・トロニック
- 製作 - ジョン・アヴネット、ジョーダン・カーナー、マーヴィン・ワース
続編編集
本作の続編『帝国のベッドルーム(Imperial Bedrooms)』が2010年に出版された(日本では2014年に菅野楽章訳で河出書房新社より出版)。本作では大学生だった主人公のクレイは40代となって脚本家の仕事をしている設定で、本作のその他の登場人物も多くが再登場する。エリスは、『帝国のベッドルーム』を映画『レス・ザン・ゼロ』と同じキャストで映画化したいと語っていたが、後に撤回している。
脚注編集
- ^ Less Than Zero - Box Office Mojo(英語)
外部リンク編集
- レス・ザン・ゼロ - allcinema
- レス・ザン・ゼロ - KINENOTE
- Less Than Zero - オールムービー(英語)
- Less Than Zero - インターネット・ムービー・データベース(英語)