ワラジムシ目

概要編集

ワラジムシ目(等脚目)には非常に多様な動物が含まれる。甲殻類中最も多様との声もある。陸に進出したものが多いのもこの類である。その種類数は約5000種とされ、フクロエビ上目では最も多い。あまり大きくなるものは少なく、ほとんどが小型の動物である。最大のものはダイオウグソクムシ(体長50cm)である。

体は扁平気味で細長く、背甲が大きく発達しないため、全体に体節に分かれ、腹面に足が並ぶ様子は端脚目にも似ている。陸産種もあり、身近なものも含まれるが、その多様性の大部分が海中にある、という点でも共通している。

形態編集

以下のような共有派生形質を持つ。

  1. 複眼に柄が無く、固着眼となっている
  2. 背甲が発達しない
  3. 胸節の附属肢は歩脚状で、外肢を欠く
  4. 第二触角は単枝型
  5. 第6腹節が尾節と癒合し、腹尾節 (pleotelson) となる
  6. 二相性の脱皮(biphasic moulting、体の前半・後半の殻を別々に脱ぐ)を行う
  7. 心臓が後方(胸節から腹節)にある
  8. 主に腹肢でガス交換を行う
  9. 中腸以外の消化管が外胚葉
  10. 横紋筋に特有の微細構造を持つ
  11. 第一顎脚に触肢を持たない
  12. 第一触角は単枝型、触角鱗はない
  13. 尾脚は常に単関節

この内1-4は端脚類、5はタナイス目の一部と共通する[1]

頭部、胸部、腹部は外見からはっきり区別できる。全体に同じような体節がならんでいるように見える例が多い。

頭部に見える節は胸部の第1節(時に第2節まで)が融合しているので、実際には頭胸部であるが、実質的には頭部をなす。

胸部の附属肢のうち、第1対は顎脚となる。腹部の附属肢は2叉形。この部分が拡張して育児嚢となる例も多い。陸産種ではここに腔所を生じて空気呼吸する。

分類編集

フレアトイクス亜目 Phreatoicidea編集

スナナナフシ亜目 Microcerberidea編集

  • スナナナフシ科 Microcerberidae

ミズムシ亜目 Asellota編集

  • ウミミズムシ科 Janiridae

カラボゾア亜目 Calabozoidea編集

ワラジムシ亜目 Oniscidea編集

  • フナムシ科 Ligiidae
  • ナガワラジムシ科 Trichoniscidae
  • ヒゲナガワラジムシ科 Olibrinidae
  • ウミベワラジムシ科 Scypacidae
  • ヒメワラジムシ科 Philosciidae
  • ホンワラジムシ科 Oniscidae
  • ハヤシワラジムシ科(トウヨウワラジムシ科) Trachelipidae
  • ワラジムシ科 Porcellionidae
  • コシビロダンゴムシ科 Armadillidae
  • オカダンゴムシ科 Armadillidiidae
  • ハマダンゴムシ科 Tylidae

ヘラムシ亜目 Valvifera編集

  • ヘラムシ科 Idoteidae

ヤドリムシ亜目 Epicaridea編集

コツブムシ亜目 Spaheromatidea編集

  • コツブムシ科 Sphaeromatidae
    • イソコツブムシ属 Gnorimosphaeroma
    • シオムシ属 Tecticeps

ウオノエ亜目 Cymothoida編集

キクイムシ亜目 Limnoriidea編集

  • キクイムシ科 Limnoriidae
    • キクイムシ属 Limnoria
      • キクイムシ Limnoria tripunctata :体長1~4mm程度。黄白色をしていて体表には細かい毛が密生している。木材などにも穿孔するが褐藻アラメ仮根部などからも見つかる。

Phoratopidea編集

  • Phoratopodidae

Tainisopidea編集

脚注編集

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  1. ^ Isopoda in ToLWeb”. 2012年9月4日閲覧。
  2. ^ 『寄生性等脚類ウミホタルガクレOnisocryptus ovalisの繁殖戦略』日本ベントス学会誌 57, 75-78. https://www.jstage.jst.go.jp/article/benthos1999/57/0/57_0_75/_pdf

参考文献編集

関連項目編集

外部リンク編集