佐治守夫
経歴
編集山形県出身。旧制山形高校を経て[1]、1948年東京大学文学部心理学科卒。国立精神衛生研究所厚生技官、1967年東大教育学部助教授、1969年教授。1984年定年退官、名誉教授。日本・精神技術研究所心理臨床センター所長。日精研心理臨床学院長。1956年よりスタンフォード大学、WHO本部その他に学ぶ。専門は心理療法、カウンセリング。ロジャーズが提唱したクライアント中心療法を導入した。
著書
編集共編著
編集- 『臨床心理学講座 第1巻 臨床心理学の基礎』水島恵一,星野命共編 誠信書房 1968
- 『講座心理学 10 人格』東京大学出版会 1970
- 『子どもにとって園生活とはなにか 問題行動をめぐって』大場幸夫共編著 フレーベル館 1974
- 『臨床心理学の基礎知識 概念・技法・問題点の理解』水島恵一共編 有斐閣 1974
- 『ノイローゼ 現代の精神病理』福島章,越智浩二郎共編 1976 有斐閣選書
- 『グループ・アプローチ』石郷岡泰,上里一郎共編 誠信書房 1977
- 『心理療法の基礎知識 基本理論と技法の理解』水島恵一共編 1977 有斐閣ブックス
- 『臨床心理学の基礎知識 概念・技法・問題点の理解』1979 有斐閣ブックス
- 『ロジャーズクライエント中心療法』飯長喜一郎共編 1983 有斐閣新書. 古典入門
- 『パーソナリティ論』飯長喜一郎共編著 放送大学 1991
- 『カウンセリングを学ぶ 理論・体験・実習』岡村達也,保坂亨共著 東京大学出版会 1996
翻訳
編集論文
編集- 「成功、失敗、要求水準と事態差」『児童心理と精神衛生』 第1巻 2号 1950
- 「要求水準と現実度」『心理学研究』 第21巻 3・4号 1951
- 「前頭葉ロボトミーによるパースナリティ変化」『千輪浩先生還暦記念論文集 最近心理学の諸問題』 東京大学・同記念事業委員会発行 1952
- 「フラストレーション」『異常心理学講座 第1部異常心理学 A. 第二分冊』 みすず書房 1954
- 「白鼠の反応固執の成立について」『精神衛生研究』 第2号 1954
- 片口安史と共著 「心理療法による治療効果の測定に関する研究」『精神衛生研究』 第4号 1956
- 「非指示療法による面接療法」『精神衛生研究』 第5号 1957
- 「心理療法 (1)」『異常心理学講座 第1部 異常心理学 F. 第一分冊』 みすず書房 1958
- 「Q テクニック-パーソナリティ測定についての一つの考え方」『心理学評論』 第2巻 2号 1958
- 「人格の診断と治療」『児童心理学ハンドブック』 金子書房 1959
- 「動機づけと欲求不満」『性格心理学講座 2. 性格の形成』 金子書房 1960
- 「人格心理学におけるひとつの問題-心理学的自己について」 相良守次編 『現代心理学の諸問題』 誠信書房 1961
- 「TAT」 井村恒郎監修 『臨床心理検査法』 医学書院 1963
- 「Q テクニック-Personality 測定についての一つの考え方」 南博編 『心理学論集』 河出書房新社 1965
- 「行動療法とクライエント中心療法-B. F. スキナーと C. R. ロジャースの論争を中心として」『異常行動研究会誌』 5 1965
- 「欲求と意志」 八木冕編 『心理学 II 』 培風館 1968
- 「心理療法 (1)」『異常心理学講座 3. 心理療法』 みすず書房 1968
- 星野命らと共著 「わが国における臨床心理学の実態」『臨床心理学講座 4. 臨床心理学の分野』 誠信書房 1968
- 「悲哀反応の問題」『年報社会心理学』 第9号 1968
- 「臨床的面接法」 村上英治ほか編 『心理学研究法 11. 面接』 東京大学出版会 1975
- 「治療的実践研究」『心理学研究法 13. 実践研究』 東京大学出版会 1975
- 「グループ討議による進路選択のプロセスの研究」『東京大学教育学部紀要』 15 1976
脚注
編集- ^ 小幡圭祐 (2022). “旧制山形高等学校の学徒出陣”. 東北大学史料館研究報告 17: 43 .
参考
編集- みすず書房
- コトバンク・日本人名大事典
- 『日本心理学者事典』クレス出版、2003年、500頁。ISBN 4-87733-171-9。
- 山本和夫「佐治守夫先生を偲んで」『心理学評論』 第39巻 4号 1996