双殻目(そうかくもく)は粘液胞子虫のうちおよそ2000種から成る。系統を反映していない可能性が高い。

双殻目
Sphaeromyxa hellandiの粘液胞子
分類
: 動物Animalia
: 刺胞動物門 Cnidaria
亜門 : ミクソゾア亜門 Myxozoa
: 粘液胞子虫綱 Myxosporea
: 双殻目 Bivalvulida
学名
Bivalvulida
Shulman, 1959
亜目

特徴

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粘液胞子を囲む殻片(shell valve)が2つあり、極嚢(polar capsule)は通常2つか4つ、まれに1つである[1]

分類

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粘液胞子の形態に基づく分類体系が用いられているが、これは系統を反映しないことが分かっている。

  • Suborder Variisporina
    腔内寄生性のものが多く、海産魚類に見出されるものが多い。
  • 扁胞子虫亜目 Suborder Platysporina Kudo, 1919
    淡水産魚類の組織寄生性のものが多い。
  • Suborder Sphaeromyxina Lom & Noble1984
    極糸が短く扁平で先細りになっており、極嚢の中では折りたたまれている。海産魚類の胆嚢に腔内寄生している。

日本産養殖魚の寄生虫として重要視されている属を以下に挙げる[2]

Ceratomyxaミカヅキムシ
Chloromyxum (シノウネンエキムシ)
Enteromyxum (ハチノジホウシムシ)
Henneguya (ウチワムシ)
Hoferellus (ズキンネンエキムシ)
Myxidium (ツムガタムシ)
Myxobolus (シズクムシ)
Sphaerospora (タマホウシムシ)
Thelohanellus (イッキョクホウシムシ)

参考文献

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  1. ^ Lom and Dyková (2006). “Myxozoan genera: definition and notes on taxonomy, life-cycle terminology and pathogenic species” (PDF). Folia Parasitologica 53: 1-36. https://folia.paru.cas.cz/pdfs/fol/2006/01/01.pdf. 
  2. ^ 横山博・長澤和也「養殖魚介類の寄生虫の標準和名目録」(PDF)『生物圏科学』第53巻、2014年、73-97頁。