喜多川式麿
江戸時代の浮世絵師。姓は東海林、名は澄。俗称は平次右衛門。字は足水。牛欄舎とも号した。
来歴
編集渓斎英泉編著の『无名翁随筆』には歌麿の門人としているが、伝存する作に文化以前のものが見出せないことから、歌麿門下の喜多川月麿の門人であろうといわれている。姓は東海林(しょうじ)、名は澄。俗称は平次右衛門(または平右衛門)。字は足水、牛欄舎とも号す。小石川水道橋牛天神下に住んでいた。画姓に喜多川を称し、文化の頃に錦絵や版本の挿絵、肉筆画を描いている。版本の挿絵は文化7年(1810年)刊行の合巻『復讎高野紅葉』(かたきうちこうやもみじ : 十返舎一九作)、同年刊行の『桜ケ池』などがある。
作品
編集錦絵
編集- 「今容女歌仙」 大判 揃物
肉筆画
編集作品名 | 技法 | 形状・員数 | 寸法(縦x横cm) | 所有者 | 年代 | 落款 | 印章 | 備考 |
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遊女立姿図(手をふく美人図) | 紙本着色 | 1幅 | 101.1x27.2 | 東京国立博物館[1] | 「式麿筆」 | 花押 | ||
芸妓図 | 絹本着色 | 浮世絵太田記念美術館 | 宿屋飯盛賛 | |||||
羽子板を持つ娘図 | 絹本着色 | 浮世絵太田記念美術館 | ||||||
子の日の遊び図 | 絹本着色 | 京都府(京都文化博物館管理) | ||||||
手毬遊び図 | 紙本着色 | 1幅 | 35.8x63.1 | クラクフ国立美術館[2] | 「式麿筆」 | 無 |
脚注
編集- ^ C0034741 遊女立姿図 - 東京国立博物館 画像検索
- ^ 平山郁夫 小林忠編著 『秘蔵日本美術大観 十 クラクフ国立美術館』講談社、1993年5月25日、第4図。ISBN 4-06-250710-2。
参考文献
編集- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年
- 国際浮世絵学会編 『浮世絵大事典』 東京堂出版 2008年